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連載第二回【アズワンネットワークメンバーの近況】

先月から連載が始まった【アズワンネットワークメンバーの近況】
各地で活動するネットワークメンバーの今に焦点を当てて、紹介していきたいと思います。今回はその第二回です。

紹介してほしい人や、サイエンズスクールのコースで、一緒だったあの人どうしてるかな? また私の近況をお知らせしたい!など、是非お寄せください。

第二回は、福岡県北九州市の吉岡和弘さんです。
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●4年の移住の旅
人生まだまだ勉強していこう、挑戦していこうと、4年ほど前、仕事が一段落した機会に、アズワンをもっと研鑽して深めねばと思い、13年続けたFMKITAQの放送「ガイアウインド」を惜しまれつつ終了し、アズワン留学に旅立ちました。
1年ほど毎月のようにサイエンズのコースへ通い、その後残った夢をかなえるべく石垣島に移住。

NPOでサンゴ礁保護と村おこしの仕事をしながら、海や泡盛を楽しみました。
パーマカルチャーガーデンも補助金を獲得して作りました。
アズワンで永く勉強したので、もう大丈夫と思ったが、人間関係で新鮮に大変な苦労をしました。

それで、もう一度1年間アズワンに戻って勉強しました。
それから福岡県の山の中の村で、キャンプ場や古民家ヴィラの運営の仕事をしたが、やはり、人間関係には苦労させられました。
アズワンで学んだことは、1年2年経って、ようやくなるほどと腑に落ちることがひとつならずありました。

すばらしい世界に齎されて生かされている有難さを深く感じるようになりました。
そして学びはずっと続くことでしょう。

●故郷北九州に戻る
アズワンに永住しようかとか、石垣にずっと住もうかと思ったりもしたが、やはり最後は自然も豊かで文化もあり、友人、親戚、母もいる自分のなじんだ故郷で暮らしたいと思い、この7月に帰郷しました。

●コミュニティを
北九州に戻ったら、大好きな美しい海辺(玄界灘)に、そしてやはりみんなで楽しく生きられるコミュニティを作って生きていきたい、そう思いました。
北九州市内でも玄界灘に面したとても美しい岩屋海岸地区周辺に、住む家、シェアハウスに適した物件を何度も訪問して探しましたが見つかりませんでした。

元割烹料亭で、シェアハウスにうってつけの4階建ての建物があり、私が行く少し前まで売りに出されていたそうですが、すでに買い手がついて買われたようでした。

元民宿でうってつけの建物がありましたが、ここも他の人が住んでました。
ということで、この地区に住むのはまた先の夢にということで、元住んでいて仲間も多い、小倉に家を求めて住むことになりました。
こちらも山すそで眺めがよく、緑に囲まれとてもいい環境です。
ネコも喜んでます。

●海辺のコミュニティ
北九州では、自分が先頭に立って何か活動していくということではなく、もういい歳でもあるので、同じような新しい社会作りやオーガニック、エコ、精神世界活動を志す若い人を後ろから支援するようにしてゆきたいと思いました。
自分は自然や農や酒を楽しみながら、勉学を続けながら。

そんな中、北九州オーガニックプロジェクトというものを立ち上げた女性がいるのを知りました。しかも彼女は私が出演したフランス映画「セ・ポシブル」の上映会も主催していました。ということで、早速連絡をとり、会ってみました。

とても芯のある考えもしっかりしている女性(2児の母)で、話はいくら話しても楽しく共感できました。全力で応援することにしました。
話の中で、岩屋海岸の話になり、「先日、ウインドファームの中村社長に挨拶に行ったら、岩屋海岸で、料亭と民宿を買い取り、世界を変えるという意味の『セカエル株式会社』を作り、若い人を集め全員が取締役という会社で、活動を始めたそうです。」と言うではないですか!
「え!」と。
「ひょっとしてその岩屋の料亭は「伊藤屋」ではないですか?」
「たしかそうです。」
「ええー!」
「で、その民宿というのはひょっとして『望海荘』というのではないですか?」
「たしかそうです。」
「ええええーーーー!!」
私がシェアハウスに欲しいなと思っていた2軒はともにウインドファームの中村社長が買ったものでした。

しかも世界をかえる理念の会社を立て、全員取締役で若者を集め、森や海を守って、世界をかえていく活動拠点にして活動を開始したところなんだと!
「なーーーーんと!」

私は速攻で旧知の中村社長に連絡をとって会いに行き、彼のやろうとしていることを聴きました。
私もここの海辺に住んで、シェアハウス作って仲間と楽しく農的暮らしをしたいと思い、伊藤屋と望海荘をあたってたところです、と語りました。
中村社長は「では吉岡さん、私たちの仲間にはいってここで一緒にやっていきませんか。」

「はい。よろしくお願いします。」
ということで、
「吉岡さん。旧伊藤屋に住みたかったら、明日からでもどうぞ住んでいいですよ。」という夢のような夢実現の運びとなりました。
私はここでも、もう先頭走るというのではなく、用務員のように雑用や農園管理をしながら、若者たちの活躍していくのを支援し、海や酒を楽しんでいきたいという生活の夢第1歩が実現スタートしました。

●セカエル―あしたの森と海の学校―
中村社長は永年、有機コーヒーのフェアトレードによる仕入れ販売の他、古くから反原発活動やセバン・スズキを招いて講演会を行ったりエコ活動をしてきた、その世界では有名な方。アズワンにも研修に来たことがあります。
その彼は65歳になったときに、これまで何十年と環境活動やってきても、世界のCO2排出も全く減ってない、環境はちっとも改善されない。そしてあと環境活動できるのももう10年少々だが、このままの延長では、子孫に地球を残せるか、恥ずかしくない人類社会に転換できるか誠に心もとない。このままの延長ではいけない。

そこで、意を決し、恥ずかしながらと、世界を変えるという意味を込めて、セカエル株式会社を立ち上げた。
心ある若者で、賛同する者は取締役にし、全員取締役で、それぞれやりたいことをやる。

ベースには、中村さんが永年やってきた有機コーヒーのフェアトレードの中で知ることとなったアグリフォレスト「森林農法」という、森を守り、再生しながら、コーヒー等の栽培を行うことで地球環境と地域の経済を両立させる思想を基幹にし、日本でも放棄された森林を手に入れ、保全して果樹も栽培してゆくことを進めている。

●キッチンカー(セカエル)
若き女性環境活動家のグレタさんが提唱し世界的活動となっている「フライデー・フォー・フーチャー」の福岡メンバーがセカエルで合宿し、話し合いをしているがその中で出てきたアイデアがキッチンカー。
しかたなくやりたくない仕事をしていて、余った時間で環境活動するのではなく、やりたい仕事をしたい。そしてそれが環境活動になる仕事をしたい。そんな思いから。

キッチンカーを購入し、そこでアグロフォレストの森で育った有機コーヒーを販売し、オーガニックスムージー、クレープ、カレーも商品開発完成しつつあり、それらを販売してビジネスとすると同時に、チラシを一緒に配ったり、包装紙にアグロフォレストやフェアトレードのことを書いたものを使用したりして環境啓発活動を同時に行う。
そういう事業を現在準備中で、すでに第1陣のキッチンカー2台が納車済みです。

●保育園(セカエル)
セカエルは岩屋海岸地区の2つの建物で、「ああしたの森と海の学校」という名前を付けて福島の外で遊べない子供たちを迎え入れて海や自然の中で遊ばせたり、フライデー・フォー・フューチャー福岡のメンバーが合宿したりする場となっている。

更にこれから幼児教育の重要性からモンテッソーリ教育で自然の中でたっぷり遊ばせる保育園を1年以内に作る計画中です。
この保育園構想は、多くの主要メンバーがアズワンに研修に来た「結い村」も同じような思いをもっていて、それでは連携してやっていきましょうという話にもなっています。
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●アグリゾート
セカエルのある若松区でもすぐ近く、車で5分少々のところに近年立ち上げ、とても活発で隆盛している会員制オーガニック共同農園「アグリゾート」がある。

アグリとリゾートを一緒にしようという根幹発想です。
現在一般会員80名、農園キャパがいっぱいなので、それで打ち切ってお断りしていて、ウエイティングの人がたくさんいる。私もそのひとり。ほかに法人会員もいる。私は支援会員というのになっている。
十分コミュニティになっている。
オーガニック農園、そして共同農園というのはこの道の人は多くの人が構想するものですが、なかなかうまくいかない。成功までこぎつけるのはとても少ない。

設立者、責任者は小村さんという男性。
彼の構想力、人柄によるところ大です。
ここには、自然発生的に、学校部、食堂部、栽培部、自然栽培部、ハーブ部、山登り部、メディア部、養蜂部、加工部、、、等たくさんあり、イベントもやりたい人がやってて、しょっちゅう、講演会、ライブ、フェスが行われ、平日でもいつも人がけっこういて、とても楽しい。
月1万円弱の会費で、野菜をいつでも来て勝手に取り放題というのが基本。
地域通貨も発行しています。

みんなで農園、コミュニティを今までもこれからも作っていくというスタンスで、小屋やいくつもの建物が会員のボランティア工事でできていっている。
私も、電気工事ができる人がいないというので、プロの仲間を誘って、ボランティアで照明電気工事をしました。
みなさん、とても楽しくいい雰囲気なのが一番です。
そしてアグリゾートとセカエルとこれから連携してゆくともっとすばらしいものになるのではということで、セカエルがやろうとしている保育園とアグリの学校部とで、一緒にやっていけないかの話が始まっている。

更に中心メンバーが、アズワンを手本として意識してきており、中心メンバーの話ではアズワンのことが非常にしばしば手本、目標として出てきています。
もう、アグリゾートを、アズワン的にということで、「アグワン」と呼ぶようにもなってきています。

●時代は動きを加速させて
以上、私の近況です。
セカエルとアグリゾートそして結い村を連携させて、大きな動きへともっていければと思います。
このような団体の出現をみても、時代は進んでいる、そして加速していると感じます。
これからもっと加速させて、理想の社会の出現を、遅くないうちに見たいものです。
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