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自由に伸び伸びと仕事~鈴鹿市の弁当製造の事例に注目~

先月26日、岩手県盛岡市で開催された「働く人が幸せになる会社づくりセミナー」が、盛岡市の松園新聞3月1日第116号に掲載されました。



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記事掲載文章は、以下をご覧ください。
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自由に伸び伸びと仕事
   ~鈴鹿市の弁当製造の事例に注目~

三重県鈴鹿市の「おふくろさん弁当」は、働く人たちが自由に伸び伸びと仕事をしながら毎年業績を伸ばしている。経営者の岸波龍さんが来盛し、2月26日、勤労福祉会館で「働く人が幸せになる会社づくり」をテーマに講演した。聴講者は岸波さんのユニークな発想に感心したり、うなずいたり、笑ったりしていた。

NPO法人くらしのサポーターズとNPO法人いわてパノラマ福祉館の主催。46人が聴講した。

岸波さんは昭和51年生まれ。鈴鹿エコサウンド株式会社代表取締役。
弁当作りのほかに△サイエンズスクール△サイエンズ研究所△サイエンズコミュニティー、お金を払わなくても品物を持っていけるスペースジョイを経営している。

通常の社会常識にとらわれない人間の本質に添った働き方ができる会社をつくりたいと脱サラし、2005年に会社を立ち上げ、倉庫を借りて6人で弁当屋を始めた。

惣菜作りの経験者はなく、鍋釜を持ち寄り30、40食でスタート。会社の業績を伸ばすため話し合いをしたが、話し合うほど仲が悪くなっていった。

ある日AさんがBさんに「お弁当の量を増やしてほしい」と頼んだところ、Bさんは快く思わなかった。原因を探っていくと、Bさんは怒られて育ってきた過去の経験から、自分が否定されたと受け取ったからだった。

話し合いが成立しないのは、自分の内面に原因があることが分かると、自分や仲間のことを知りたいという気持ちに変わり、積極的に話し合えるようになった。

何でも話し合えるようになると怒る回数が減り、意見の交換がスムーズになった。

失敗しても叱られない、責められない、責任が追求されないと、伸び伸びと力が発揮できるようになり、互いをフォローするようになった。仕事の効率が上がり、業績がよくなっていった。

現在は社員が約60人。毎日1000食近い弁当を製造。その9割が配達で市内と近隣に届けている。

岸波さんは「人と人の安心の間柄が会社のベースになっている。社会も会社も人が幸せになるためにある。そこを外さないでやっていきたい。」と語った。

会場からは「自分で自分を縛っていることが分かり、気持ちの切り替えが大切だと思った」「夢が実現できているのが(他人ごとながら)すごく嬉しかった。ようやったと思う」などの感想が聞かれた。

午後には、アフリカを支援する市民サークル・トゥエンディが主催者に加わり、ワークショップが開かれた。
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