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韓国アズワンセミナー開催〈前編〉 「踊るように話し合ってたどり着いた世界」



8月20日から25日まで、韓国・カンファドで「アズワンセミナー」が開催されました。今年1月の開催以来2回目です。韓国の若者たちが集い、人や社会の本来の姿をゼロから探究した5泊6日。日本からもスタッフで、アズワン鈴鹿コミュニティの岸浪龍さんが参加しました。

参加者のレポートを2つ紹介します。
自分が見たり聞いたりしたことを「実際のことだ」としていたが実は勘違い?と気づき、そこから探究して見えてきた世界が描かれています。
自分の本当の願いやその世界を実感したようです。ソン・ヨシオさんの感想からどうぞ。(もう一つは明日公開)



たどり着いた「穏やかでやさしく生きる世界」
            ソン・ヨンオ(40代、女、ウドンサ)


自分が捉えたことは実際?
8月20~25日、アズワンセミナーに参加しにカンファドに行ってきた。
「知識や経験があっても、それをそうだと決めつけたリ、前提として考えないで、ゼロから“実際はどうだろう”と探究する」
セミナーの部屋に貼ってあったこの言葉は、参加者に出されたポイントだった。でも、本当にこのポイントを無視できないと思ったのは、初日に実験があったからだ。実際に我々が物事をどう見たり聞いたりしているかを調べたのだが、「実際が何か」と結論を出すことはできなかった。
自分が捉えたことが実際かのように錯覚し、自分の考えを固執してきたことに気付いた。この実験のおかげで、スタッフが探究テーマを示して「どうでしょうか」と訊くたびに、「実際はどうなっているだろう」と本当に知りたくなったと思う。

社会は元々繋がっている
探究のテーマに答えた後には「その根拠は何ですか」という問いが続いた。なぜそう思うのかを話してみると、それぞれがそう思う背景や事情があった。「何らかの理由があってそう見るようになったんだ」「本心ではそういう風に見たいわけではないんだ」と思った。人の話を聞いて、自分の話をその人が代わりにしてくれているように感じた。お互いの表現は違っても、繋がる感じがあったからか、共感しやすかった。みんなが決めつけないで、自分が捉えたことを出し合い、お互いの話をオープンな心で聞いていると感じられた。そんなふうに各自の考えや気持ちを気楽に出し合うことで、それがまた何かの実際を知っていくようで、とても不思議だった。
4日目は「自分をどんな人だと思うのか」と調べていくと、私という一人の存在にもたくさんの人々が繋がっていると気づいた。そういうふうに全ての人が繋がっているならば、世の中に私と関係のない人はいないだろうな、と感じた。社会はもともと繋がっている人たちの集まりなのだ。そう思ってから、『やさしい社会』という文章を一緒に読んでみた。



涙に浮かんだ父の願い
「ひとりごと」という前書きを読み始めて、笑みを浮かべた。なぜ文書がそこから始まるのか分かるような感じがした。本来の家族のような親しさ、崩れない親しさについての話に心が向いた。心の底から何かが浮かんでくる感じがするなあと思ったら、「要約」の項のところで涙が出てきた。お父さんが私に聞かしてくれた話が思い浮かんできた。お父さんがそれほど切に願っていた世界が描かれていた。
始めて出会った人たちが5泊6日間、疑いや警戒をほぐし、本音を出し合って、家族のように親しくなった。「本心から願っていることは、お互い違うものではないんだな」「みんな穏やかで、やさしく生きる世界を望んでいるんだな」ということに気付けた。誰一人も説得しようとしなかったし、一緒に踊るように話し合って辿り着いたところだった。

韓国でアズワンセミナー開催〈後編〉につづく 
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