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ドイツ サステナを学ぶ旅(7)ベルリンで日本のエコビレッジ



持続可能な場を生み出すサイエンズ Hiroko Katayama



ベルリンにて ゼロに立つこと

9月6日、エコビレッジの旅から首都ベルリンに戻ってきた。ベルリンに戻って、改めてベルリンの位置を知った。東西ドイツという時代に、東ドイツの中に離れ小島のように存在していたドイツの首都。日本からここまでやってきて、そもそも何がやりたいのか。何が私の本心なのか。一人になって今回の旅での出会いを振り返ってみた。
そこで見えてきたのは、具体的な活動や取り組みについて、思いを羅列してみたところで、意味がないということだった。私は何を本質と捉えているのだろうと、自分をもう一度振り返ることに時間をつかった。

7日朝に、荒田さんはハノーバーに向けて出発し、私は夕方まで十分時間が出来ることになった。朝食の時に、Hahn博士がこれまで取り組んできたエコステーションづくりの一つ、モーリッツプラッツにあるプリンツェスガルテンのMLニュースに、私のお話し会のことが紹介されているよ、と教えてくれた。

Eco Villages in Japan
Talk - September 7th, 7 pm
Heroko Katayama presents the AS-One Community in Suzuka (Japan): Building a model society for sustainable Future. Find out more

ここで、この旅に学んだことを軸に話してみようと思った。



 




サイエンズを使って、コミュニティをつくるとこんな感じ、会社をつくるとこんな感じ、グループで企画をすると――という切り口で捉え直してみた。ゼロのところに立ち返ろうとするお互いで、どこまでも話し合おうとする。“Try& Error”を気兼ねなくできるということを、私は経験している。
ドイツに到着したばかりのとき、ツィーベンリンデンで講座をして、コミュニティの具体的な活動を話してみたが、その時を振り返ると、それぞれが受け取った印象で質問が始まり、とりとめのない状態になったことも思いだした。



午後からモーリッツプラッツにあるプリンツェスガルテンをHahn博士と訪ねて、ここを共同運営しているマルコと出会った。ここは東ドイツの時代に見放されていたベルリン中心部の空き地だったが、彼は仲間たちと樹を植え、今では小さな森となっている。マルコに案内してもらいながら、たくさんの市民が集まり、グループごとにベーシックインカムのことや、ベルリン市内の放棄地の使い方、ベルリンでの養蜂など様々な議論をしている様子を見た。土はコンテナで持ち込んで、そこに野菜や果物、花が植えられて、ベルリンの中心部であるにもかかわらず、そこから採れたての野菜やハーブで食事もとれるようになっていた。
 廃材を使って組み立てられたステージで、夜のお話し会は始められることになった。
夜のお話し会には、マルコと、それからMLを見て集まった人たちで輪になって、
As One NetworkとSuzukaコミュニティのお話からを始めた。
Oneness、一つとは、同じことに固まることではない。
There is nothing to stay or to be fixed. 'no water is present when the
flowing river stops running,'
社会のコンセプトとは、誰もが幸せであること、それを目的とする社会。
その具現方式として、サイエンズを使って、のびやかに、研究的に、コミュニティづくりを進めてきた――

お話し会が終わって、別れがたく、もっと何か可能性があるだろう、もっと本当のところから考えてみたいと言う人たち残ってくれた。自分のエゴと戦ってきたのか?という質問があった。---そうねえ、エゴって何のことを言っているだろうか?
エゴと自分が捉えているもの、その自分と心の中で戦わない、抑え込まないで握手する。一体あなたはどんなもの?どこから来たの?
と、内面に問いかけながら、辿ってみることなど、何やかやと話し合ううちに夜も更けて、別れの時間となった。
残りたいという、小さな集まりの中で、静かに語り合えたことが、何よりうれしかった。(おわり)











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