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「安心する間柄」どう作る? 韓国スンチョン新聞に紹介


スンチョン広場新聞 2017.9.28.に掲載。

韓国からアズワン鈴鹿コミュニティに学びに来たイム・ギョンファンさん(大学・高校の先生)が、その体験談を地元新聞社に投稿し紹介されました。コミュニティでの「安心する人と人の間柄」とはどういうものか、朝寝坊で気づいたというエピソードです。責められたり咎められることのない間柄ってどのように出来ていくものでしょう?

以下新聞記事を翻訳しました。


写真:深田さんに「美味しいラーメン屋さんを紹介してほしい」と言ったら、その日の夕食にわが家族を家に招待してラーメンを作ってくれた。(アズワン鈴鹿コミュニティの深田宅で)


安心する間柄

   イム・ギョンファン組合員

日本三重県鈴鹿市にas one communityがある。12日間、そのコミュニティを体験してきた。そのコミュニティで目標としていることが色々あるが、その一つはコミュニティのメンバーの中でお互い「安心する間柄」になること。「安心する間柄」はこうして作られるのだろう、という実感があった。それを紹介したい。
体験8日目。朝8時から10時までコミュニティの農場(ファーム)で働くことになっていた。(いつから何時間やるかは全て自分が決めた)だが、前日温泉に行ってきたからか、風邪気味であるからか、疲れがたまっていたからか、あるいはコミュニティの雰囲気がラクで、無意識的に気を緩めていたからか、寝坊してしまった。
朝、起きたら8時20分を過ぎていた。

普通こんな状況に置かれると「大変だ。どうしよう?恥ずかしい。何と言ったらいいのか。人に無責任な人と見られたらどうしよう。体調が悪いと言って行くのを止めようか…」という気持ちが湧き出る。この時も間違いなくそんな気持ちが出ていた。そうするうちに、私はなぜこんなことを思っているのだろう、と考えてみた。そうして、「私が人にどう見られるのか」を絶えず気にしている自分に気付いた。

しばらく考えて、ふと「私はこれがやりたいのか」という問いが浮かんできた。「私にこれがやりたいのだったら、人にどう思われるかは関係ないだろう。行きたかったら行って、行きたくなかったら行かなければ良いのではないか」と思った。で、自分に再び問うてみた。
「私はこれがやりたいのか?」

「やりたい」という結論を出してコミュニティの農場に向かった。私がファームに着く前まで、誰一人「イムさん、今どこですか」という連絡も一切なかったし、ファームに着いても「なぜ遅れましたか」と訊かれなかった。私が遅れたのが彼らには何の問題にもならない雰囲気だった。

そのような雰囲気で私は「自発的な」人間に変わっていた。「10時までやることになっているから、10時になると帰ろう」とか「8時40分に来たから、2時間働いて10時40分に帰ろう」という気持ちにはならなかった。「私はどのくらい働きたいのか」「私がいつまでここで働くのが一番自然なのか」だけを考えた。

私は「約束した時間」にかかわらず、オクラの袋詰め作業が終わる時点(10時45分頃)に仕事を自ら終えた。一緒に働いていた人に「これで帰ります」と言ってファームから出てきた。それはおそらく、誰かに終わる時間を許可してもらわなくても良い雰囲気だったからだと思う。

安心する間柄は安心できる文化から作られることではなかろうか。


http://www.agoranews.kr/news/articleView.html?idxno=8206

イムさん自身が、「安心できる文化」を作る一員になっていった、
ということでしょうか?(編集:いわた)
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