自分の周りの小さな世界を作り直そうよ~ガイアエデュケーションスタート


プラチャーさん(左)と辻信一さん(ガイアエデュケーション公開講座で)

GEN-JAPANが主催する2018年の「ガイアエデュケーション」が、今年もアズワン鈴鹿コミュニティをスタート会場に始まりました。
世界は今、持続可能な社会を希求し、様々な取り組みがあります。ガイアエデュケーションもその一つです。国連機関のユネスコが認証する教育プログラムとして1998年に始まり、世界45カ国、約100会場で開催されています。


2018年度ガイアエデュケーションのメンバーと(公開講座で)

日本でも昨年から再開し、今年は15人の参加者で第一回が4月13日から2泊3日で開かれました。4月から9月までの半年間で6回のプログラムを、「アズワン鈴鹿」、「安曇野シャロムコミュニティ」「トランジションタウン藤野」という実践現場を舞台に展開されていきます。
その第1回公開講座、「ローカリゼーションカフェ――ローカルからはじまる地球のこと」と題して、辻信一さん(明治学院大学教授)とタイから来日中のプラチャーさんを講師に講座が持たれました。



プラチャー・フタヌワットさんは、タイ出身の環境・平和運動指導者で、ガイアエデュケーションのトレナー育成にも尽力しています。社会活動と瞑想を融合させた教育プログラムを展開し、現在、世界各地で非暴力社会変革の指導者として活躍している方です。そのプラチャーさんと親交のある辻信一さんが、彼とその家族をアズワン鈴鹿に招き、講師役とアズワンに触れるスタディツアーにも参加しました。
お二人から今回訪れた感想を寄せて頂きました。記事後半に紹介します。


ピアニストのaricoさんとインド古典音楽奏者gumiさんのセッション


プラチャーさんによる瞑想を会場のみなさんで体験しました

公開講座は、ピアニストのAricoさんの演奏で始まり、プラチャーさんによる瞑想の体験。辻さんとの対談。再びAricoさんとグミさんによる、ピアノと笛のセッション。後半は辻さんのローカリゼーション講座。


辻信一さん(明治学院大学教授、文化人類学者。ローカリゼーションの旗手)

辻さんの最後のお話しが印象に残っています。
人の中にある「後ろめたさ」が社会を変えていく手がかりになるのではないか、と投げかけたことです。

「貧しい国へ行くと、日本でこんなに贅沢していいんだろうかと感じる。後ろめたいことばかりに出会う。贅沢な社会は長く続かないと感じる。そこにローカルエコノミーの感覚が蘇ってくるはず。
私達はこの社会を作っている一員なんだ。
自分の周りの小さな世界を作り直そうよ。まず自分を変えること。ガンジーの言葉に“be the change”とある。本当に世界を変えようと思ったら、あなた自身が変化になれ!という意味だ。
自分が変わることを通して、周りが変わる、それしかないんじゃないですかね。」

と結びました。
講座全体が深い心の世界に分け入っていくような時間になったようです。

プラチャーさんと辻さんは、この後、「アズワンスタディツアー」に参加しました。


4月にスタートしたサイエンズアカデミー生と交流


おふくろさん弁当の見学


「すずかの里山」で高崎さんから話を聞く
「『木を見て森を見ず』という言葉があるけど、僕はさらに『森を見て土を見ず』と言いたい。その森の土壌がどうなっているかを見ないと森が健康かどうかが分からない。日本の森林の多くの土壌は危機的な状況だと思う」と高崎さんが語りました。


プラチャーさんの弟さんのSakさん(右)と
Sakさんはタイの実業家。
後日、「アースデイ東京2018」の会場で辻さんに片山弘子さん(GEN-JAPAN代表)がツアーの感想をインタビューしました。

辻信一さんの感想「学びなおす機会になった」

今年はタイの友人と一緒に行けたことで、一つまた違った空気が味わえた、それがとてもうれしかったですね。それからAricoさんとグミさんたちも縁ですよね。何か引き寄せられるようにあそこに集うことができた。ということでガイアエデュケーションの持つ地球的なエネルギーとでも言う地球的な縁の力を感じることができた気がしています。

プラチャーですが、サイエンズに非常に関心を持った。
今回は僕は通訳という立場で、彼らを通して、前に学んでいたはずの事を学び直すという機会をもらった、それが有難かった。
例えば、例を挙げますと、プラチャーさんでいいますと、サイエンズの考え方について、
彼は仏教思想をずっと研究してきたわけですが、非常に共感すると。
アズワンでいう「フィクション」とは、仏教でいう、「空(くう)」。
何事もそのことを実体として捉えないという、実体となれば執着します。「執着を断つ」、気づきですね。実はいま世界中で流行しているマインドフルネスというのは、気づくこと、そしてその執着から自由になるということなんです。

前回同じことを聴いているはずなんだけどプラチャーと聴くことによって、より身近につかむことが出来た様な気がしています。

もう一つの例は、Sakさん。彼は世界的なタイ出身のビジネスマンであり、投資家です。いわゆる従来の成功者なんです。しかし、この同じ物語である資本主義というフィクションがこのままいくとは到底思えないという。そしてますます年を経る毎に、社会や環境に破壊的な作用をおよぼしていることに気づき、と同時に自分の、自分の経験を活かせる道はないかと探している。Sakさんにとって今回はその探索の旅なんです。

その旅で関東から下関の移動の途中に鈴鹿へ寄れた意味なんです。それはビジネスと活動(アクティビティ)の真ん中にコミュニティというものがありビジネスを展開している。同時に社会活動にも関わるという視点は彼にはなかった。彼にはその点でアズワンの取り組みによって目を開かれた。とても興味を持って終始聞いていた。
いわば僕らの活動にとっては向こう側の人、敵なんですが・・(笑い)。
しかし、その人と本当に心を通じ合わせることができた。このことは個人的なとても大きな成果なんです。改めて、その人達は悪魔のような人たちではないんだ。
問題はシステムである。
フィクションであり、それに僕らはとらわれているだけなんです。必ずよい実りが生まれるという確信があります。(辻 信一さんより)


プラチャーさんの感想「新たな実践が可能である生きた証拠」

プラチャーさん英文(訳は下段)

thanks so much for the photos on top of every other things you and your community had done for us. We have such a wonderful time at your community.

まず写真をありがとう。弘子やコミュニティの皆さんが私たちにしてくれたすべてに感謝しています。私たちはあなたのコミュニティで、かくも素晴らしい時間を過ごしていたんだね。

As One is a living evident showing that another way of doing things is possible. We have learned a lot from what your community are doing. The business and the educational models are very inspiring. We are thinking of how to apply many aspects to our work here in Thailand.

アズワンは、新たな実践が可能であることを示す、生きた証拠です。私たちはコミュニティで行われていることから、多くを学んだ。特にビジネスと教育モデルにとても啓発されました。今我々は、ここタイの地で学んだ内容を実際にどう取り入れることが出来るか、考え始めている。

We are grateful to all people in your community who took care of us. Please convey our heart felt thanks to all of them especially Mr. Kazuki Sakai who gave us his precious time and patiently answered all our questions.

私たちの世話をしてくださったすべてのコミュニティの皆さんに感謝しています。どうかこの心からの感謝をみなさん一人一人に伝えてほしい。特に坂井和貴さんには、彼の貴重な時間を使って、私たちの聴くことすべてに辛抱強く応えてくださった。

I myself I have a feeling that there are aspects of your community that I want to learn more and hope that this is possible in the future.

私自身について言うと、コミュニティにはもっと学びたい、そして将来それが可能になるように望んでいる。

again please receive our humble thanks and appreciations.

どうか改めて私たちからの真摯な感謝の気持ちを受け取ってほしい。

In solidarity and friendship,
Pracha
連帯と友情に
プラチャー

(翻訳 片山)


プラチャーさん家族を迎え、タイの地とも新たなネットワークを結び、また辻さんともいっそうの親睦が深まりました。ローカリゼーション運動により結束が固まり、大きな力になっていくのではないでしょうか。(写真と記事 いわた)

次の社会の試みを見てみよう!
詳しくは>>>アズワンスタディツアー
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