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フィリピンのサラさん(GEN)~「内面の探究が現れる」(後編)



グローバル・エコビレッジ・ネットワーク(GEN)国際事務局のサラ(Sarah)さんがアズワンスタディツアーに参加しました。彼女を受け入れたメンバーにとっても刺激を受けたようです。3人の感想を紹介します。


(写真=サラさんのプレゼンテーション)

◆次世代チームのスタディツアー 
       片山弘子さん(GEN-JAPAN代表)

Sarahさんが休暇で来日の機会に、スタディツアーと彼女の活動「EmerGENcies」の紹介も兼ねて滞在した。彼女と直接交流が出来たことと同時に、この写真のチームで彼女のような人のスタディツアーが出来たことは、まさに新しい時代の幕開けを感じさせる2日間となった。

駅に出迎えてすぐから懐かしい感じがあった。これは彼女の仕事柄からくる垣根のなさなのかなあと印象を持った。
アズワンの概要説明は私がさせてもらったが、ポインターのかわりに根津くんが私の説明に沿って物差しを振り回して"人間ポインター"となって、その掛け合いを笑い声を立てて楽しんでいた。私たちのアプローチの本質をすんなり、すーすー受け止めた様子に、私は一瞬戸惑った。それで何回か、彼女がどう理解したか、どんな感じかな、と本人や根津君、ヨッシーと一緒に相談しながら進めた。
やはり、アズワンの研究が、現状の問題解決にいきなり飛び付くことではなくて、本質まで掘り下げたところから、本来の社会と人間性の実現に向けて18年間取り組んできたという説明を、まっすぐとらえているようにうかがえた。

その夜、彼女の「EmerGENcies」の活動紹介をしてもらった。U理論による解析図。現状を問題ではなく機会(Opportunity)と捉えて、Listening deeply to myself, inner state、自分自身あるいは本質に向けて実際はどうか耳を傾ける。探究する。その過程で、これまで当たり前だと思っていた価値観や考え方を手放しつつ解放されていく。自分自身の本心や本質とつながった、考えの入らない直感(Intuition)まで掘り下げると、そこには、実際の今の自分にあるもの、できることが見えてくる。そのことを組み合わせて、次をクリエイトする。というもの。(弘子)

(写真右が根津さん)

◆世界の多くの人が同じ願いを
通訳として関わってみて 根津将大さん(サイエンズアカデミー生)

この2日間、フィリピンから来たサラさんのスタディツアーの通訳をした。
スタディツアーの最初にアズワンネットワークについてのプレゼンを聞いてもらうのだけど、日本語のプレゼンを使ったにもかかわらず、驚くほど内容をスムーズに理解してくれた。
特に内面、無意識の分野の重要性、現状の社会から自覚を通して本来のものへ向かおうとする流れを感覚的につかんでくれた感じがあった。

その夜にサラさんのプレゼンを聞く機会があった。
サラさんが今取り組んでいるGENの活動についてU理論を用いた災害へどう向き合うかという二つのプレゼンだった。
後者のU理論のプレゼンを聞いた時に、なぜサラさんがアズワンの活動をあれほど早く理解出来たのかが分かった。
サラさんのプレゼンで示されたのは、「あの時あんなことがなければ」「自分は被害者だ」といった過去に対するとらわれ、幻想(illusion) からの解放、「自分は本当はどうしたいのか」「全てを失ってもなお、今、自分に残っているのは何か」といったところから沸き上げってくる本心からの直観(intuition)、新しい世界を創っていくための創造性(imagination)といったプロセスをU理論をベースに説明してくれ、その内容はアズワンネットワークのプレゼンと多くの共通点を持つものだった。
その後、感想を交換し合ったが、お互いに共通性を感じ、応援し合いたくなるような、つながって一緒にやっていきたくなるような、あたたかい時間となった。

2日目に入って、はたけ公園やコミュニティハブ、JOY、スクールと案内をした時も、引き続き多くのものを受け取って貰えたように感じた。
全体を通して、鈴鹿で取り組まれていることは決して理解しづらいものではなく、それに通じる意識や思いを持って活動している人がまだまだ世界中にいるのではないかという希望を感じた。
きっとまだ知らない世界の多くの人が同じ願いを持って生きているんじゃないか。そんな人達とこれからもっとつながっていきたい、一緒に進んでいきたい。
そんな思いを感じた2日間だった。(根津)


(災害時の対策をどうしているか、「街のはたけ公園」を参観するサラさん)


◆内面を重視する活動がある 
サラさんんと交流して 岡田拓樹さん(サイエンズアカデミー生)

人の内面を重視するということは、本来は当たり前の姿なのかなと思った。
僕は東北の復興支援やネパールの震災ボランティアに関わった。
そこでは、無くなったものをどう取り戻すか、ということに一生懸命になり、無いものを元に戻そうとして、人々はジレンマに苦しんでいるように見えた。
つながりの中に生きていることに気づけたらどれだけ豊かだろう。
被害者という立場から一人の人間として、意識ではなく、あるものに目を向けていく。
サラさんの活動のように人の内面を重視している活動が世界中にあることを知れたことがすごく良かった。(タッキー)




次の社会の試みを探究してみませんか?
「アズワンスタディツアー」
詳しくはこちらへ→http://as-one.main.jp/HP/tour.html
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