2ndCSS「社会・人間・心の“豊かさ”を探る」~科学技術の先にあるものとは~《8》(最終回)




2nd Crossover Study Session (CSS)
「社会・人間・心の“豊かさ”を探る」
~科学技術の先にあるものとは~ 《8》〈最終回〉


これまでの記事
第1回 プロローグ
第2回 何のための研究か? 専門化し細分化している現状《1》
第3回 何のための研究か? 専門化し細分化している現状《2》
第4回 何のための研究か? 専門化し細分化している現状《3》
第5回 人間社会にとって必要な研究とその実現とは?《1》
第6回 人間社会にとって必要な研究とその実現とは?《2》
第7回 人間社会にとって必要な研究とその実現とは?《3》


第8回(最終回) 新しい社会、心の豊かさの指標を

外から「ひきこもり」に見えても…

 坂井 例えば“ひきこもり”みたいなことでも、今ここで研究実験してるのは、キンダーハウス(チェリッシュ)と言って、乳幼児の自主保育をやっています。 
 保育園や幼稚園には行かないで、お母さん達のグループに、コミュニティーのおじいちゃんおばあちゃんたちや、アカデミー生、ご飯を作ってくれるメンバー、小学生とか中学生のお姉ちゃんたを含めて、見ていく体制を作って自主保育を試みています。始めてもうすぐ3年になりますね。これも内部化の一つだと思うんです。
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2ndCSS「社会・人間・心の“豊かさ”を探る」~科学技術の先にあるものとは~《7》


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「社会・人間・心の“豊かさ”を探る」
~科学技術の先にあるものとは~ 《6》


これまでの記事
第1回 プロローグ
第2回 何のための研究か? 専門化し細分化している現状《1》
第3回 何のための研究か? 専門化し細分化している現状《2》
第4回 何のための研究か? 専門化し細分化している現状《3》
第5回 人間社会にとって必要な研究とその実現とは?《1》
第6回 人間社会にとって必要な研究とその実現とは?《2》


第7回 人間社会にとって必要な研究とその実現とは?《3》

社会的弱者・強者は相対的な見方

 真保 家畜も最近はアニマルウェルフェアといって配慮しないといけなくなりました。例えば、ケージで飼ってはダメだとか。GAP(Good Agricultural Practice:農業生産工程管理……農業において、食品安全、環境保全、労働安全等の持続可能性を確保するための生産工程管理の取組のこと)みたいなことはどんどん厳しくなってきてます。

 内藤 そうなんですよ。もちろん農薬とかね、建築材料もそうだし、多くのものに認証が必要になってきます。

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2ndCSS「社会・人間・心の“豊かさ”を探る」~科学技術の先にあるものとは~《6》




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「社会・人間・心の“豊かさ”を探る」
~科学技術の先にあるものとは~ 《6》


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第1回 プロローグ
第2回 何のための研究か? 専門化し細分化している現状《1》
第3回 何のための研究か? 専門化し細分化している現状《2》
第4回 何のための研究か? 専門化し細分化している現状《3》
第5回 人間社会にとって必要な研究とその実現とは?《1》


第6回 人間社会にとって必要な研究とその実現とは?《2》

片山 U理論の研究は、人の内面の変容と社会の変容がどう相関連して起きるのか、そこに関心を向けて研究している人たちではないかという印象があります。
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2ndCSS「社会・人間・心の“豊かさ”を探る」~科学技術の先にあるものとは~《5》





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「社会・人間・心の“豊かさ”を探る」
~科学技術の先にあるものとは~ 《5》


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第1回 プロローグ
第2回 何のための研究か? 専門化し細分化している現状《1》
第3回 何のための研究か? 専門化し細分化している現状《2》
第4回 何のための研究か? 専門化し細分化している現状《3》


第5回 人間社会にとって必要な研究とその実現とは?《1》

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2ndCSS「社会・人間・心の“豊かさ”を探る」~科学技術の先にあるものとは~《4》



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「社会・人間・心の“豊かさ”を探る」
~科学技術の先にあるものとは~ 《4》


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第1回 プロローグ
第2回 何のための研究か? 専門化し細分化している現状《1》
第3回 何のための研究か? 専門化し細分化している現状《2》
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~科学技術の先にあるものとは~ 《3》


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第1回 プロローグ
第2回 何のための研究か? 専門化し細分化している現状《1》
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2ndCSS「社会・人間・心の“豊かさ”を探る」~科学技術の先にあるものとは~《2》





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「社会・人間・心の“豊かさ”を探る」
~科学技術の先にあるものとは~ 《2》


前回の記事>>>《1》プロローグ

出席者 内藤正明(京都大学名誉教授、滋賀県琵琶湖環境科学研究センターセンター長)
    真保俊幸(ScienZ研究所)
    小野雅司(ScienZ研究所)
    坂井和貴(ScienZ研究所)
    片山弘子(GEN-Japan代表)

1.何のための研究か? 専門化し細分化している現状

現実の問題から乖離していく研究

内藤 もともと私は日本で最初に総合解析という研究の必要性を強調し、 そういう研究組織を創った先駆けだと思います。
 
片山 そうですね、やがて国立環境研究所の総合解析部として、 地球​温暖化を防止するためのシミュレーションなど国際的に影響力を持ち、現在は東近江でも生かされていますね。

内藤 創設​した​当時は、「何だそれは?」という反応でしたけど、 今では総合解析という言葉はいろんな場面で使われますね。現実の問題を本気で扱おうとしたら、あらゆる専門分野が関わってこざるをえない。ところが、今の大学でいうと、もともと細分化した研究分野を対象とするわけでしょ。それで“何とか経済学”の“なんとか分野の専門”だとかね。そして若い人は“その分断された狭い分野”に入って、その中でずーっとやって、またそこで偉くなっていくわけだから、世の中の現実とは直接は関係ないんですよね。

現実に何が問題かは関係なく、~~研究なんて言ってますが、それに合った論文を書いて、教授になるけど、実際に日常起きている出来事と関係ないことが多い。そこで誰もやってない研究して教授になったというわけですね。外の人は、偉い学者が学会という特殊部落で活躍しているということが分からないし、肩書に弱いですけどね。

小野 なるほどね、そういう構造になっているんですね。


内藤正明さん
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2ndCSS「社会・人間・心の“豊かさ”を探る」~科学技術の先にあるものとは~《1》




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「社会・人間・心の“豊かさ”を探る」
~科学技術の先にあるものとは~ 《1》


◆プロローグ 

2ndCSSには、内藤正明さんが駆けつけて来てくれた。
(内藤さんについてのプロフィールはこちらを参照>>>http://www.kiess.org/about/naito//CSSについては1stプロローグを参照>>>http://www.scien-z.org/sb02/log/eid611.html
京都大学名誉教授でもあり、現在は滋賀県琵琶湖環境科学研究センターのセンター長を務めている内藤さんは、アズワンネットワークの良き理解者であり、鈴鹿コミュニティのコミュニティセンターとなっている鈴鹿カルチャーステーションの起ち上げには、立案から尽力していただいた。学者研究者としては、エクハルト・ハーン博士とともに、第一号の協力者とも言える。

今回CSSに先立ち、この4月より開校された「サイエンズアカデミー」を見学してもらい、若き研究者の卵でもあるアカデミー生とも懇談会の場を設けさせてもらった。

Study(研究)には、もともと隔てや垣根などない、内藤さんとアカデミー生達も?十歳の歳の差を超え、時が過ぎるのを忘れて語り合った。

その中で、最後に内藤さんがアカデミー生達に、二つの課題を投げかけた。

健全な社会をつくるための二つの課題

一つは『人にとって社会にとって「科学技術の役割」とは何か?』です。これまで技術は無条件に人の役に立つものという認識で仕事をしてきました。ところが、どんなに技術的に優れているといわれるものでも、公害などを引き起こしてきました。技術者は技術的に優れていることだけを考えて開発してきましたが、それが本当に社会にとって有用かどうかを明確に意識して開発してきませんでした。しかも、社会といっても、“誰にとってどのように役立つか”をきちんと考えてはこなかったし、いまもそうではありません。そのことをこれからはどう考えるかが、大きな課題です。

もう一つは、『社会的弱者を切り捨ててはいけないのは何故か?』という課題です。一昨年でしたか、相模原で一つの事件が起きました。知的障害者福祉施設に、元施設職員の26歳の男性が侵入し、所持していた刃物で入所者19人を刺殺し、入所者・職員計26人に重軽傷を負わせた大量殺人事件です。そして、彼は、「障碍者は社会的なお荷物で、生きるに値しない命だ」というようなことを言い、ネット上などでもこの意見には賛同する人が多かったと聞いています。

知的障碍者や身体的障碍者など社会的な弱者は、「社会的に有用か」という今までの価値観からすれば、必要のない存在なのかもしれません。

では、そういう彼らも共に生きていく社会の基調となる価値観や、考え方はいったい何なんでしょうか?

ここで、若い皆さんへの問いです。この二つは現代の大きな課題で、これからの社会を“健全(この定義もまた難しいテーマ)”なものとしていくためには、この答えを皆で考えておくことがどうしても必要でしょう。なお、この二つの命題は、実は異なるようですが、根っこのところで繋がっていることに気付くでしょう。

この問題提起に対して、皆さんと答えを求めて議論していくのが、この講座の最終目的です。
(つづく)

この記事は、これから連載でお届けします。次回以降お楽しみに!
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1st CSS 3「人が学び育つ環境とは?」



 写真右:小野雅司(サイエンズ研究所 一般財団法人アズワン財団代表)

【Second half】
“人が学び育つ環境とは?”

 後半は、サイエンズ研究所の小野雅司さんより、2018年4月開校のサイエンズアカデミーについての紹介があり、「人が学び、育つ」とはどういうことか?についてがテーマとなった。
 サイエンズアカデミーと小野さんの研究活動については以下を参照。
http://as-one.main.jp/zaidan/HP/index.html
http://as-one.main.jp/zaidan/HP/ono.html
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1st CSS 2「なぜ、今家族農業か?」




 関根佳恵(愛知学院大学経済学部准教授、SSFNJ呼びかけ人代表)

【First half】
“なぜ、今家族農業か?”
“世界の農業生産量の8割は小規模農業、家族農業が占めている”



 前半は、関根さんが研究されている農業経済の中から、小規模農業、家族農業についての現状や課題を出してもらい、セッションが展開された。
関根さんの研究活動について、詳しくは以下を参考に。
https://www.sffnj.net/
https://www.sffnj.net/study-guide
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