韓国に「やさしい社会」の風が吹く

レポート:サイエンズ研究所 小野雅司
(写真は、クリックすると拡大します)

4月23日、岩手県宮古から盛岡、そして仙台空港を経て、韓国仁川空港へ飛びます。
金甫空港駅で、柳相涌さんと待ち合わせて、ソウルに向かいます。
その夜、柳相涌さんが立ち上げた「人間の本生に適した社会研究所」の第一回勉強会でした。

会場は、今年2月に訪問団で鈴鹿を訪れたイ・グァングさんが勤める金融会社の会長室。そんな場所で、「お金の要らない世界」の話をするのも面白いものです。
参加者は約10名。2009年に僕が初めて韓国に来た時に会った青年ミノ君。2011年ザンスの講演会の時に会ったムンさん親子、2012年夏にミネサクラブ訪問団のチェさん、今年2月の訪問団のYMCA総連パクさん、クリ市YMCAイ・スキョンちゃんなど、懐かしの面々が集って来ました。
初めての勉強会ということで、自己紹介や近況や勉強会の持ち方など話し合って、あっという間に時間に。今後は毎月1度寄って、研究資料として「やさしい社会2ー親しさで繋がる社会とは」の翻訳を進めながら、「やさしい社会」の本質を研究していくそうです。韓国社会での研究活動のスタートです。

24日は、江華島のサンマウル高校へ。サンマウル高校とアズワンコミュニティは、国際交流協定を結んで、盛んに交流している間柄。
今年2月には3人の学生とアン校長とハン先生が鈴鹿に来て、その後鈴鹿から二人の高校生がサンマウル高校に交流に行きました。。
サンマウル高校の卒業生二人も、今アズワンコミュニティで暮らしています。

5時間目に全校生徒(1学年20名×3学年=60名)が食堂に集まり、アズワンコミュニティの講演をしました。
熱心に聴いてくれる学生が多くてびっくりしました。質問も積極的。
「縛られたり、強制されるのは嫌だよね?」の問いには、みんな大きく頷いていました。縛りや強制のない、責めら合いもない、親しく、一人ひとりが尊重されるコミュニティの試み・・・、若い感性に響くものがあったように思います。
「夏に鈴鹿に行きたい」「韓国でのマイライフセミナーに参加したい」と学生達から声があがっています。

サンマウル高校を核に、地域にコミュニティを作りたいとアン校長は描いているようです。また、鈴鹿に滞在中の高橋映美ちゃんの親を含め7家族が江華島で土地を探し、コミュニティをつくろうと動き始めているそうです。江華島でのコミュニティづくりとの連携も始まりそうです。

25日から28日、韓国で初めての「自分を見るためのコース」が開催されました。
参加者は、ウドンサ(青年共同体)のチョ・ジョンフン君、リム・ジョンアちゃん、パク・ジンスンちゃん、と研鑽文化研究所のユ・キマンさんです。韓国の活動の中で今、本質的なことに最も関心のある人達が集まりました。
通訳に相涌さんとゆきさんが入ってくれます。

初めて体験する「見る」という世界。自分のことをあれこれ推察したり、考えるのではなく、科学的に「見る」ことで、自分の観方が明らかになり、世界の見え方が自ずと変わっていきます。
本質的に物事を考えていく基礎が培われる課程とも言えましょうか。

このコース後、ウドンサのパク・ジンスンちゃんは2ヶ月のアズワンコミュニティ交流を決めて、5月11日から鈴鹿に来ます。
韓国での内観コースの開催に向けて、柳相涌さんも6月1日からの日本での内観コース参加を決めました。
夏のマイライフセミナーの参加希望者もたくさんいます。開催に向けて準備が始まります。日本からのスタッフなしで、韓国人スタッフでマイライフセミナーを開催出来るようにやっていく方向です。
アズワンコミュニティへの探訪団の企画、「人の本性に適した社会研究所」の活動など、やっていきたいことが目白押しです。
江華島、ウドンサ、研鑽文化研究所の3つの動きが一つに溶け合い、新しい「やさしい社会」の風が韓国で吹き始めたようです。
これからが本当に楽しみです。
- | trackbacks (0)
1