連載第三回【アズワンネットワークメンバーの近況】

11月号から連載が始まった【アズワンネットワークメンバーの近況】
各地で活動するネットワークメンバーの今に焦点を当てて、紹介していきたいと思います。今回はその第三回です。

紹介してほしい人や、サイエンズスクールのコースで、一緒だったあの人どうしてるかな? また私の近況をお知らせしたい!など、是非お寄せください。

第三回は、盛岡で活動するアズワンネットワークイーハトーブの、八重樫信子さんです。
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岩手ののぶちゃんです。やえちゃんとして覚えている人もいるかな。みなさんお元気ですか~! 私も元気にしています。

アズワンコミュニティーとサイエンズを知り、初めて訪れたのは2017年2月。今も学びに通っています。改めて数えてみると、15回も来てるみたい。はじめは見学だけと思っていたのに、こんなに来るようになったなんて自分でもびっくり~!

その間、コミュニティの人や一緒にコースに入った人とか、たくさんの人と出会いました。その場に共にいて、話を聞いたり聞いてもらったりするだけで、探究の視点が広がったり、深くなったり、大笑いしたり、涙がこみ上げたり…。

毎回、新鮮で面白くて。自分の中身(捉えクセや悪感情、思考パターン等々)に驚いて、時々、「エンドレスだわ…」と気が遠くなることもあるけれど(笑)、自分の願いに向かって生きていきたいと思う気持ちはますますはっきりしてくるので、足と意識がアズワンに向かうようです。

そもそも、なんでこんなに足を運んでいるんだろ。

小さいころから51歳の今までずーーーっと変わらない願いがあったように思います。願うのは「誰もがなかよく楽しく生きている日常(社会)」。人間がニコニコいきいきしている状態。なんで現状はそうなってないの?社会はそうならないの? いつも「?」の問いがあるけれど、それを本当に知る機会に出会えなかった気がします。

人と人がつながり共生できる社会を願って、その「?」を知りたくて、行政の仕事でも、退職後フリーランスになっても、いろんなコトをやってみたけれど、その願いに向かっている感じがしなくて空回りな感じ。そして、心はもやもや、ビクビク、ソワソワ、ガチガチ。って、この自分の状態を知ることができたのも、アズワンに出会ってからです。
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セミナーでの探究を通じて、気持ちを正直に話すことを小さいころから諦めていた自分が浮き彫りに。人に不安やしてほしいことなど、自分の気持ちを話すと、相手を怒らしてしまう、困らせてしまう、言いたいことが伝わらない…そんなことの繰り返しで、諦めていたように思います。気持ちが満たされる「話し合い」を知らない。良好的な関係であればそれでよしとして、表面的な間柄しか知らないんだろうな。

そうそう…フリーランスになって4年間続けているのが「どこでもBOOK」という個人移動図書館。人が「仕事・肩書・役割・年齢」等々をまとわない素の状態で触れ合うと、どんな会話や関係性が生まれるのかなという問いがあって(それらがなければ人は愛を表現するのではないかと思っていて)、それを知りたくて一人で始めたものです。

三輪車に100冊ほど本を載せて、近所の公園で週1回、朝の6:30~9:00ころまで開館します。続けてみて感じているのは、「人は愛を表現したくなっちゃうね。しちゃうよね」ということ。

いきなり家族のいろんな出来事を話しだしたり、過去の自分を話して励ましてくれたり、朝どれ野菜や大切な本をくださったり、自転車を修理しに来てくれたり、楽器を演奏し出したり。特に何も変わらない日常だけど、その場にいる見知らぬ人同士が、笑って、泣いて、心がほかほかして…。毎回現れるそんな光景は、私の願いに触れて響きます。

今は、一人でやっている感じがしなくて、今日はどんな光景になるのかなと足取りも軽くなっていっています。来年も春以降、再開しますので、フェイスブックで見てもらえると嬉しいです。
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近況と言えば、12月末の「自分を見るコース」に参加して、その後コミュニティの人にふれ、日常の暮らしやその人の願い、プロセスなんかを聞きました。
一人・家族単位でがんばる必要がない、隔てのない、警戒のない、委ね合う、満たし合う暮らし。自分の持ち味を発揮していく日々。聞いているだけなのに、身体が緩んで、嬉しく、楽しくなっちゃうんだね。

人間の本来、社会の本来…もっと探究して、その実際を体感していきたいな。そのためにも、自分を見る・知る暮らしを日常化していきたい。来年は、スクールとともに体験プログラムにも参加しながら、みんなに自分の中身を見てもらい、成長していけたらと思っています。

そして岩手盛岡で同じ方向を見ている仲間とも、探究とお互いを知ることを通して親しい間柄になっていけたらと思うし、近くで寄れる東北の人たちとももっと話をしていきたいな。

何か形として現れるのはまだかもしれないけれど、春を待ちながらも根を伸ばし土をほぐし、太陽に向かって芽吹くプロセスを、仲間と一緒にじっくりと味わっていきたいなと思っています。
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アズワン鈴鹿コミュニティ 体験プログラム滞在記

アズワン鈴鹿コミュニティには、コミュニティの暮らしを体験・実習する【アズワンスタイル体験・実習プログラム】があります。

サイエンズスクールのコースに通われている、大阪府交野市在住の古川晶子さんが、コミュニティの暮らしを初体験!どんな様子だったか、晶子さんのブログから覗いてみましょう。【写真一番左が晶子さん】
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鈴鹿に来て、アズワンスタイルの暮らしをちょびっと体験させてもらってます。

日本の都市にあるコミュニティに来たという認識できてたら^_^;ここは本当に争いのない新しい社会を本気で目指す、やさし族の国でした。

うっかり足を踏み入れてあまりの文化の違いに心がびっくりしてしまって。
気を落ち着けようと森に散歩にでかけたら迷子になったりしてますが私は元気です。

ここは日本にあります。私達が住む息苦しい対立と束縛の世界のすぐそばでした。国境はないです。ただ、興味を持って見に来てみたらこのやさし族の住民は愛を持って歓迎してくれています。

わたしの大事なこの場所に少しでも関心のある方は、どうぞお話を聞いて、触れてみてください。


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ミーティングの最後の方で、「ここは文化が違うからね~」っていうのを聴いてびっくりする。そう言われたら腑に落ちた感じ。外国だと文化が違うの前提で訪れるけど、見た目日本人だし同じ日本語使ってるから、文化が違うとは思ってなかった。

たしかに、根本的にゼロベースのこのアズワンコミュニティと私たちが普段暮らしている社会ではなにもかもがあべこべで、いままで私の住んでた社会の価値観でこのアズワンのことを理解しようとしたらバグがおきるのは当然だな。

みんなが我慢して、傷つけあって防御にいそがしいへんてこな世界からきた異邦人は私。

いちばんやさしい人がいちばん強い国
そのやさしさは目先のなあなあの甘やかす優しさではなくて、本当に実現したい安心安全の世界へむかうためのやさしさ。

妄想族からみると時々悲しくなるほどシビアだったりするけれどただの誤解(曲解?)。やさしい社会になりあっていっているひとたちは「なんのこと?」って笑うよねー。ああ、なにもかも、広い広い優しさなんやな、とおもう。一人で勝手に納得。

どっちで生きていきたいかなんて一目瞭然。わたしもやさし族になりたい。

鈴鹿で始まって20年と聞いたけどその前からずっとこの新しい世界の実現を望んで、切り開いてくれた人たちがいて今のアズワンスタイルがあるんだなーとここに少し暮らしてみてなんか体感した4泊5日でした。
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【アズワンネットワーク 2022年新春に臨んで】

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明けましておめでとうございます。本年もアズワンネットワーク活動を通して、皆様と歩めることを嬉しく感じています。

アズワンネットワーク活動は、「世界の誰もが幸せに生きられる社会の実現」を希求する数名の有志によって、21年前の2001年に鈴鹿市の一角に産声を上げました。

様々な研究・試行を重ねながら、血縁を超えた約200人の家族のようなコミュニティが生み出されてきました。また、その実態に触れて「一つの世界」を共に創ろうとする人たちのネットワーク活動も世界各地に広がってきています。

昨年からは特に、政治家の方、行政担当の方、出版関係の人たち、各地でエコビレッジづくりを手掛けている人たちなど、新しい未来を創ろうとする人たちのアズワン鈴鹿コミュニティへの来訪が続いています。

また、中国の研究チームから農村再建プロジェクトへの協力や、世界エコビレッジネットワーク(GEN)からは、内発的教育プログラムのための国際交流会への参加など、海外からもアズワンネットワークの協力が期待されています。

世界中で見ても、20年以上に亘って、都市の中で安定的なコミュニティを構築・運営できている例は、少ないようです。そういう意味でも、また、社会を創造していける人材が育つ機能を持つコミュニティとしても、2022年は、鈴鹿コミュニティが、一つの社会モデルとしてますます注目されていきそうです。

今年も、一人でも多くの心ある皆さんに出会い、一緒に進んでいきたいです。
一緒にやりましょう!!
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【次の社会創造】 連載第三回  争いのない、気持のままにやさしく生きられる社会へ

次の社会創造 連載第三回
【争いのない、気持のままにやさしく生きられる社会へ】
サイエンズ研究所  小野雅司
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第1章 

連載第一回はこちらから

連載第二回はこちらから


5.やる気や意欲だけではできないんだ! ~「キメつけ」だらけの実態に気づいて

20年を経て、現在のアズワンネットワーク鈴鹿コミュニティは、規模はまだ小さいながらも、ずいぶん人も増え、いろいろな産業や種々の活動や建物も整い、内容もずいぶん充実してきているように見えます。しかし、もちろん、最初からすべてうまくいった訳ではありません。いろいろな問題や危機(笑)にも直面してきました。

2001年、理想も高く、やる気まんまんの人達でスタートしたこの試みですが、すぐにいろいろな問題に直面することになります。
新しいコミュニティを目指している自分達の中でも、人間関係のことや社会のことになると、「これはやらなければならない」「当然こうでしょ」としていることがたくさんあったのです。しかも、それに全然気がついていなかったのです。つまり、「思い込み」「キメつけ」や「あきらめ」が心の奥に横たわっていたのです。あまりに当たり前になり過ぎていて、また、周囲の人も同じように当たり前にしているので、誰も気がつかないのです。

もちろん、僕自身もそうだったし、今もそこをたえず問い直しながらの日々です。

僕は大学時代(もう40年前になります~)に人生や社会に疑問を持ち始め、学生運動や平和運動に関わる経験を経て、理想の社会づくりを志すようになり、大学卒業後、ヤマギシ会という共同体に身を投じ、16年ほど活動していました。

しかし、組織が大きくなり、様々な問題が生じ、理想とする世界とのギャップと行き詰まりを感じ、2000年の暮に会を脱退しました。そして、ヤマギシ会で出会った志を同じくする仲間たちと、もう一度ゼロから、理想とする社会を創ってみようと、鈴鹿に移住し、新たな活動を始めました。今は、アズワンネットワーク鈴鹿コミュニティと呼んでいる試みの始まりです。

純粋な気持の仲間たちが集い、やる気も十分だし、今までのコミュニティづくりの失敗の経験も生かせるし、「今度こそはやれるぞ!」と思っていました。「上下のない何でも話し合いで運営される会社を創ろう」「お金の要らない経済を創造しよう」「本当に自由な暮らしを創造しよう」と理想に燃え、いろいろなことにチャレンジしていきました。

ところが、意見が違うと対立が起こったり、仕事ができる人や理路整然と話せる人の意見が強くなったりすることが出てきました。また、お金が足りなくなったりすることもしばしばで、そうすると、働いていない人にプレッシャーがかかったり、遠慮が出たり、お金を多く使う人を責めたり・・・。実に様々な人間問題が噴出してきたのでした。「争いのない、気持のままにやさしく生きられる社会」という理想とは程遠い現実に直面したわけです。

理想の社会を願っている人達が集まっているのに、なぜそうならないのか?「平和を願って戦争をする!?」、あの状態と同質の問題が再び現れてきてしまったのです!

そこでハタと気づいたのです。「皆で決めたことをやるのは当然」としている自分。「やると言ったんだからやらなければならない」「仕事ができるのが良い」「全体のこと考えて行動するべきだ」「困っている時は助け合うのがふつうだろう」などなど、キメつけだらけの自分に向き合わざるを得なくなりました。

また、「親しい」とはどういうことか?「幸せ」とはどういうことか?「自由」とはどういうことか?「そういう社会を目指している」と言いながら、実は「親しさ」「幸せ」「自由」などの意味を、本当には「知らない」ということに気が付かされたのでした。つまり、目的地をハッキリ知らないのに、だいたいこっちの方向だとやみくもに走り出しているような状態だったのです。
意欲や純粋な気持だけでは、理想のコミュニティはできないのだと思い知らされたのでした。

コミュニティづくりを「やれる人」という視点がなかったのです。
これは、これから、コミュニティを志す人にとっても、職場や家庭を良くしようとしている人にとっても、とても大事な視点だと思います。
「やれる人」なのかどうか?という視点。そういう人になろうとしているのかという視点です。

例えば、野球選手として活躍したいという純粋な願いややる気のある少年がいたとしても、願いややる気があれば活躍できるわけではありませんよね?基礎体力をつけたり、基礎的なトレーニングを積み、実践的な経験を重ねながら野球を知る、そうやって、野球を「やれる人」に成長していく道筋を通ってはじめて野球選手として活躍できるのだと思います。

しかし、人間関係を良くするとか、職場や地域を良くする、コミュニティを創るという活動では、やる気や意欲があると、できる気になりがちです。しかし、「やれる人」になっていなければ、やれないのは当然なのでした。

僕達にとって、これらの気付きが大きな転換点になりました。「親しさ」「幸せ」「自由」とはどういうことか?争いや対立の原因は何か?キメつけとは何か?それはどこからくるのか?「やれる人」とは?どうやったら「やれる人」に成長できるのか?などを本格的に研究しようということで、2004年「サイエンズ研究所」という研究機関を立ち上げました。

そして、ゼロから人間や社会のことを問い直し、研究と実践を積み重ねていくことになったのです。そして、「やれる人」になる要素を研究し、「やれる人」に成長するための人材育成機関として「サイエンズスクール」を設立(2006年)する方向に動き出しました。


6. フィクションの牢獄からの解放
~「当然だ」「~すべき」という縛り合いを超えて

先ほど、素晴らし想像力+創造力を持つ人間が、人間自身や社会に対して、その能力を発揮できていないのは、深い「思い込み」や「キメつけ」や「あきらめ」があるからではないか?という事を書きました。そこをもう少し考えてみたいと思います。

日本でも話題になった『サピエンス全史』の著者ユヴァル・ノア・ハラリ氏(歴史家)は、「個体としては、とても弱い存在の人類が現在のように繁栄できたのは、フィクション(虚構)を使うことができたからだ」と述べ、それを「認知革命」と呼んでいます。つまり、フィクションを共有することで、大人数で協働することができるようになり、大きな力を持つことができるようになったのです。

チンパンジーやネアンデルタール人などは、150人程度の見知った仲間でしか協働できないのに対して、人類はフィクションを共有することで、大人数の見知らぬ者同士でも協働できるわけです。

フィクションとは、現実に存在しないものです。例えば、国、法律、人権、権利、義務、責任、制度、所有、貨幣、宗教・・・・。
もう少し身近な表現だと、お金、約束、予定、時間、やらなければいけない、してはいけない、すべき、当然、当たり前、普通、常識、こうなっている、人の上下・・・等々、これらは皆フィクションで、実際に存在するものではないですね。挙げればキリがありません。

フィクションを共有するとは具体的にはどういうことでしょうか?例えば、お金。ここに一万円札があるとします。チンパンジーに、「1万円札をあげるから、お前の持っているバナナと交換しよう」と交渉しても、何の関心も示さないでしょう。彼らにとってはただの紙切れに過ぎないものです。しかし、人間同士で、お金というフィクションを受入れたとたん、突然価値のあるものに見え、交換の材料として、使い始めることになります。

国があるというフィクションを共有することで、会ったことのない人同士で「頑張れー、ニッポン!」と肩を組んで日本代表チームを応援したり、1億3千万もの人が日本という国の元に協働できるようになったりするのです。
人類の繁栄をもたらしたフィクションなのですが、一方では、今の社会では、フィクションが絶対化・固定化されてしまい、人がフィクションに従う構造になり、人間を縛ったり、人と人を隔てたり、いろいろな人間問題を惹き起こし、争いの原因になっているようです。「お金に動かされる」「規則に縛られる」「時間に追われる」等は、その顕著な例でしょう。自分が作り出したフィクションに自分が縛られる、まさに自縄自縛の状態です。自分が作った牢獄から逃れられない状態とも言えましょうか。

フィクションが悪い、害だ、なくすべきだという話ではありません。フィクションを共有し協働できるのは人間の特徴ですし、素晴らしい能力ですから、それに縛られない新しい知能の使い方が必要なのだと思います(第1章第8項参照)。

コミュニティづくりを進めていく時や、何か事業や活動を本格的に進めようとする時に、人と人との関係性が近くなっていきます。すると、いろいろな縛り合いが始まり、様々な争いや対立に発展してしまうことがあります。また逆に遠慮や我慢などの隔てを生んでしまうこともあります。例えば、「あの人は自分からやると言ったのにやらない」「あの人は自分の当番なのにやらない」「あの人は自分が使った道具を片付けない」「あの人は皆で決めた事をやらないで自分勝手にやる」・・・etc.

こういうことで人を責める人が出たり、争いが起こることもあるでしょう。また、責められないように人の目を気にして一生懸命周囲に合わせるようにしている場合は、一見うまく運営されているように見えますが、快適な状態ではないでしょうし、そうやって頑張ってやっている人は、やらない人に対して悪感情を持ちやすいでしょう。

これは、「やると言ったら責任を持ってやるべきだ」とか、「当番だったらやるのは当然だ」「自分の使ったものは自分で片付けるべきだ」「皆で決めたことは守るべきだ」というような自他を縛るフィクションが「常識だ」「普通だ」というキメつけとして、各自の中に無意識的にできあがってしまっているからでしょう。それは、それをやらない、守らない人に対して悪感情や対立感情が湧いてくる、自分の考えへ執着した状態です。

自分だけがキメつけているのだったら、自分のキメつけかもしれないと気づきやすいですが、他の皆も同じようにキメつけていると、「そうするべき」ことがあたかも実在するかのような錯覚に陥ってしまいます。「当然そうだ」「人だったらそうするものだ」「誰だってそうする」・・・と。そうして、人を責めて、対立や争いの状態になってしまいます。「悪いのは当然のことをしないからだ」と。そうやってフィクションの牢獄ができあがってしまうのです。固定化したフィクションが、コミュニティの人間関係を壊していくことになっていってしまうのです。願っていることと、まるで正反対のことが起きてしまうのです。

人間が考え出したフィクションに人間自身が縛られている現状を観察していくと、「人間の考え」というものの扱いを知らない状態とも言えるかと思います。つまり、素晴らしい能力を使いこなせないで、その能力に却って自らが縛られている状態です。そういう視点から、「人間の考え」から作られる自他を縛るフィクションから解放され、その能力を存分に発揮できるためのメソッドが見出されたのです。それが次項で紹介するサイエンズメソッドです。

フィクションに縛られなくなったら、どうなるでしょう?
「こうすべき」、「これが当然だ」という世界から解放されると、自分にも相手にも、意思や願いや希望があることがハッキリと見えてきます。それを素直に伝え合い、また互いに相手の意思や願いを聴き合い、理解し合おうとすることで、心の通い合う話し合いの世界が実現していくのだと思います。「やってほしかったよ」とか「それ、やってほしいな」「使った後は、道具を片付けてほしいな」という、人を責めたり、やらせたり、やめさせたり等の縛りや圧力のない、軽くて明るい人と人との関係性が見えてきます。

コミュニティづくりのベースは話し合いだと思います。(第2章第2項参照)固定化したフィクションに縛られた中でのやりとりではない、自らの内にある本心のやり取りが、快適なスムーズな話し合いにつながってくると思います。


(次回へ続く)
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次の社会を描く 大西つねきさん、秋山麻理恵さん来訪

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湘南を中心に、全国で活動する大西つねきさんと、マネージャーの秋山麻理恵さんが、アズワン鈴鹿コミュニティを見学に来られました。

「全国で大西つねきさんの講演会をしているのですが、いく先の人達からアズワンコミュニティの話しを聞くので、今回寄らせてもらいました」とマネージャーの秋山さん。

おふくろさん弁当や、スズカファームを運営する若者たちとの意見交換や、アズワン鈴鹿コミュニティのお金を介さない暮らしや、贈り合いで営まれる社会機構などの現場を見学してもらいました。
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お金のフィクションを壊すことで、人が人を動かしたり縛るような社会から脱却して、本当に人間らしく生きられる、全く新しい社会を創造したいんですと、大西さんの熱い想いもたくさん聞かせていただきました。
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「実際に、もうこうして形になって表れている姿を見て、得るものがたくさんありました。たくさんのエッセンスをいただきました」と感想を話してくれました。

これから次の社会へ向けて、共に研究しながら力を合わせて進んでいけそうで、楽しみです。
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【リアル お金のいらない国⁉】アズワン鈴鹿 贈り合いで暮らすコミュニティ

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【リアル お金のいらない国⁉】アズワン鈴鹿 贈り合いで暮らすコミュニティ
オンラインお話し会を、12/20(月)に開催しました。

お金のいらない暮らしを20年にわたって研究し、実践してきたアズワン鈴鹿コミュニティの【リアル】をご紹介♪

その後は、小グループに分かれてのシェアタイムや、参加者全員でのトークタイムなど盛りだくさんの2時間でした。
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「なんでそんな暮らしができるのだろう?」
「人と人の間柄が基本というのは分かるけど、集まると対立的になってしまうのは、なんでだろうか?」

たくさんの感想や疑問も浮かび、シェアタイムは「時間がもっとほしい!もっと話したい」と、願う世界を描く熱気に満ちた時間になりました。

さっそく、アズワン鈴鹿コミュニティを支えている【サイエンズ】を学びたいと、お話し会直後にアズワンセミナーへの、参加申し込みをされた方も!

【アズワンお話し会】は、毎月2回オンラインで開催しています。次回は1月初旬を予定しています。
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今年最後のアズワン鈴鹿ツアーを開催

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今年最後のアズワン鈴鹿ツアーを開催
12月18日(土)~19日(日)で、アズワン鈴鹿ツアーがあり、兵庫と神奈川から二人の女性が参加しました。
ふたりとも、今年のオンラインでのお話会などに参加して、実際にどのように実践しているのか訪ねて見てみたいと来られました。

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感想から紹介します。

人間らしく生きたいと思って活動している人たちが、こんなにいるんだと驚きました。と同時に、そのことに勇気づけられました。
経済とか社会とかの根本、根底には、人と人との関係があるということに気が付きました。
人間を科学的に研究して、それを実践していくというのが、興味深かったです。

初めの時から不思議な感覚、どんな生活をしているのだろうと思いましたが、地域にとけこんで、ゆるく力を抜いて生活されていると感じました。
一人一人の方のいろいろな気づきの体験を聞き、人と人とのつながりやコミュニケーション(話し合い)を大切にしていること、長年にわたってよい状態が維持できていること、皆様のゆったりとした笑顔が見られることは、本当にこのコミュニティで満たされているのだろうと感じられました。

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藤沢鵠沼のグループ【ぐるぐる】の皆さんとお話し会

神奈川県藤沢市、鵠沼エリアで活動する「ぐるぐる」の皆さんと、アズワンお話し会&探究会体験を行いました。
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参加した「けいちゃん」の感想から紹介します。

【イベントレポ:家族のようなコミュニティを20年!アズワンネットワークによるお話会】
どーも!サス研@湘南発起人のけいちゃんです。
サス研とぐるぐるまるしぇのつながりからさらにご縁がつながり、気になっていた鈴鹿のアズワンコミュニティのメンバーさんにお越しいただき、お話を伺うことができました😃

実は、オンラインイベントは何度か参加させてもらっていたのですが、今ひとつイメージが追いつかない点もありまして。。今回は、直接お会いできる機会だから!と、遠慮のない笑、踏み込んだ質問をしてきました👍

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『こんな質問をしてみました』
1、大なり小なり何か衝突があった場合、一人ひとりが内省/内観して、自分と他者に向き合っていくことされていると思うんですが、それを一定レベルまでみんなができるために「何をどんなタイミングでしているのか?(カリキュラムがどうとかではなく、手順とタイミング的な話)」が気になります!

2、アズワンの運営メンバー?のお金の流れや、本業?とアズワン仕事の時間配分などがききたいです。参考にしたいです

3、目的は同じなのに手段の違いがあった時に、アズワンではどんな経緯と結果がケースとしてあったのか知りたい!

4、アズワンコミニュティはコミニュティ外の地域の人たちから、どのように見られているのですか?((※一般常識的には)変わったことをやっている人々が、地域でどのようなポジションをとり、どんなスタンスでコミュニティ外の人と接しているのかが気になります。)

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ここでゴメンなさい(?)
どの質問も丁寧に答えてくださったのですが、顔を合わせて話ができたからこそ、話してくださった部分が多すぎて。。

割愛させていただきます🙏

ただ、
どの回答も想像のナナメ上をいくものばかりで本当に参考になったことと、アズワンコミュニティの方々は新しい暮らし/生き方を実践しながらも、地域の人たちから奇異な目で見られるようなこともなく、むしろ頼られたりするようや良好な関係もできているとのこと!地域コミュニティの大先輩の姿に、とても希望を感じられる時間となりました!

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参加した、まきさんの感想を紹介します。

アズワン鈴鹿コミュニティのお話会に参加してきました。

アズワン鈴鹿、私は少し前に友人たちとシェアした映画『できる』を観て初めて知った活動。

世界60のエコビレッジの一つとしても選ばれる。
全ての人が自然で安心で幸せであるコミュニティ
シェアリング、ギフトエコノミー

直接お話を聞いて、ほんとにこんな地域があって、こんなに普通に人々が生活しているなんて!!となりました〜
驚きとともに、今もすごく温かな希望をじわじわ感じています。

コミュニティについてもいろいろ想いはあるのですが
まずは今回のお話会のことを。
誰もが安心して心から幸せだと感じるコミュニティをずーーーっと持続するエッセンスに触れるお話とワーク。

前半のアズワンでの実際の生活を聞くことで、as one(一つの世界)は可能だと感じたうえで、後半のワークへ。
自身と他者の「ねばならいない」「これが正解」と思っていることを見つめるワークでした。

もろもろ現場は面白すぎたのですが、、文章に起こせないほどの面白さなので!

今の私が感じていることを箇条書きで😌
〇ねばならない、は存在しない
〇ねばならないは存在しないと感じる人は多いけど、そこからさらに自分への問いかけが必要
〇日常のふとした自分の行動の本当の根拠(願い)を忘れないこと
〇自分の想いと他者の想いは違う、心地よさ・選択も違う
〇だから、相手の想いを聴く
〇ジャッジが存在しない場を共有する、フラットに感じる
〇すべてを面白がる、軽いエネルギーが最高に心地よい
〇人と人が本心で繋がるには、たくさんの積み重ね。ともに小さな分かち合い(話・空間・時間・物質)を紡いでいくこと
○とりあえず、みんなが大好き
まだまだ私の中は纏まってませんが、気になる方は是非お話し会に参加してみてください♡

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パーマカルチャーセンター上籾へ

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【アズワンネットワーク岡山】で活動する皆さんと、パーマカルチャーセンター上籾を訪問しました。
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自然豊かなロケーションの中で、人と自然の調和を実践しながらの、暮らしを試みているカイルさんや、研修生の皆さんにお会いしました。264875324_1718028008406798_8603870140279983269_n.jpg
パーマカルチャーを真剣に伝えながら、この地で根差して活動するホルツヒューター カイルさん。
ともにここまでに道のりを話しをする中で、【アズワンセミナー】に是非参加してみたいとのことで、日程を調整中です。
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皆さん、鈴鹿コミュニティへも行ってみたい、アズワンセミナーに参加してみたいと意欲的で、さっそく上籾スタッフのAcoさんが、アズワン鈴鹿ツアーの申し込みをしてくれました。
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年明けに次は鈴鹿で会えそうで楽しみです。
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1dayツアーに、九州や北海道などから3名の方が参加

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1dayツアーに、九州や北海道などから3名の方が参加
12月15日(水)アズワン鈴鹿ツアーの1DAYコースが開催され、九州や北海道、三重から女性3名が参加されました。
きっかけは、6年位前からつながっていた人が、新たに関わっている活動の取り組みに活かせる何かがあると思って、知り合いを誘ったことでした。
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10時半から17時までという時間でしたが、人に触れ、コミュニティの空気に触れる中で、想像を超えた気づきがあったようでした。

感想から紹介します。

誰もが生きやすい生き方ができる方法があるんだと知りました。
人の気持ちは変わって当たり前だし、決めるということに自分の中で色々こだわっていたことを知りました。
ゆるやかであり、本音で色々むきあえた時、互いの思いに気づけるんだと、そこが一番なんだと思いました。
お金の概念も、少なからずブロックがまだあるので、共有を今すぐできるのかな、とも思ったり、自分なりに色々なこだわりがあるのを知れてよかったです。

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