3月5日~6日でアズワン鈴鹿ツアーを開催

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3月5日~6日でアズワン鈴鹿ツアーを開催
3月5日(土)~6日(日)にかけて、茨城、東京、鈴鹿から3人の方たちが参加してアズワン鈴鹿ツアーが開催されました。

茨城からの男性は医学部卒業予定で、今月24日から開催される「ガイアユース」に参加予定です。東京からの女性は、息子さんが昨年からアズワン鈴鹿コミュニティに滞在したりするようになり、実際にどういうところか関心を持って来られました。また、鈴鹿に滞在している20代女性は、スイスから来ていて最近のコミュニティのことをもっと知りたいとのことでした。

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1泊2日を終えてみて、コミュニティの人たちに触れたり対話する中で、人と本質的な深い話がじっくりできることの楽しさをそれぞれに感じられたようです。
そして、一人ひとりがゼロから探究することによって、今のコミュニティの現われになってきていることが伝わったようでした。

男性の感想から紹介します。
「人の本来の姿」の追求というのは、面白そうだと思った。
ただ、「セミナーで何を学んだ、どう変わりましたか」と聞いた時、あまりはっきり答えてくれる人がなかなかいなかったような印象を受けた。
また、「自己理解」に興味があって、「他者への貢献」や「街づくり」に興味がある人は、思ったより少なかったように感じた。
でも、皆さん聞いたらなんでも答えてくれて嬉しかった。

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中国とパレスティナから反響 英語ニュース発行

2022年新年号から英語ニュースの配信を再開しました。
さっそく中国のWechatで、グローバルエコビレッジネットワークChina元代表のKaren心頭さんが、中国語に翻訳して同時配信を始めています。
また、パレスティナのヨルダン川西岸在住、サード・ダゲールさんからは、お便りが届きました。アグロフォレストリーの実践家として中東からヨーロッパ各地で指導に当たっています。2019年10月に辻信一さんの紹介でアズワン鈴鹿ツアーに参加して以来、やがて中東にアズワンの精神でコミュニティづくりが実現できるようにしたいというメールをもらったり、何か一緒に出来ることはないかと連絡を取り合ってきました。


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アズワンコミュニティの皆様へ。
また、ニュースレターで皆さんの活動を知ることができ、とても感謝しています。
鈴鹿のアスワンコミュニティについて友人とよく話していますが、ここパレスチナで同じようなコミュニティを作るために、皆さんの生き方についてもっと学ぶことができたらとても嬉しいです。
私たちは、将来の協力とコラボレーションを期待しています。
ありがとう
サード

Dear As-One Community,
I am very happy to reconnect with you and would like to thank you very much for the Newsletter, which keeps me updated about your activities.
I have been talking a lot to my friends about As-One Community in Suzuka and we will be very happy to learn more about your way of living in order to create a similar community here in Palestine.
We are looking for a future cooperation and collaboration.

Thanks a lot and best regards
Saad


Saad Dagher
Freelance Agronomist Agro-ecologist
Co-founder of The Palestinian Agro-ecological Forum (PAF)
Water Retention Landscape, Nature Restoration and Natural Farming
West Bank of Palestine
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アズワンネットワークニュースvol.66 3月号

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早春の候、万物が躍動を始める季節を迎えています。皆様お元気でお過ごしでしょうか?
諸国から紛争のニュースが届くたびに、そこで暮らす人々はどうしているだろうか、この寒い季節に衣食住に困っていないだろうかと、思いが募ります。
一刻も早く、この世界から争いや対立を無くしたい。その原点に立ち、アズワンネットワーク活動で実現したい世界を、みんなと力を合わせて必ず現実のものにしたい。そう強く願わないわけにはいきません。

まずは私の中から、争い対立のない世界を。そして、皆と知恵と力を合わせて、小さくても争いのないコミュニティを。
優しく力強い仲間たちの活動の様子を、今月もお届けします。
https://mailchi.mp/3ffacb6c5c01/news-vol66-hp
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連載第五回【アズワンネットワークメンバーの近況】

2021年11月号から連載が始まった【アズワンネットワークメンバーの近況】
各地で活動するネットワークメンバーの今に焦点を当てて、紹介していきたいと思います。今回はその第五回です。

紹介してほしい人や、サイエンズスクールのコースで、一緒だったあの人どうしてるかな? また私の近況をお知らせしたい!など、是非お寄せください。

第五回は、岡山県在住の日野進一郎さんです。
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自己紹介 日野進一郎(日進)       
 昭和23年(1948年)北九州市八幡で産まれる。長崎の原爆が予定通り八幡に投下されていたら、今の私は無い。厚い雲が八幡も母も守ってくれました。

商人の町「博多」で幼少期を、侍の町「福岡」で小学校から大学までを過ごし、小学校時代は自然環境の中で遊びまわっていました。夏休み、熊本の玉名という有明海に面した親戚の農家での体験は私の原風景となっています。

中学校は米国南部バプテスト教会の西南学院で部活は卓球。九州場所の花籠部屋の力士と一緒に寒風の中、元寇防塁のある海岸線を走っていました。印象深い先輩に中村哲さんがいます。ニキビいっぱいの顔、ギョロリとした眼に、何か魅せられ、訃報に接して止めどなく涙が溢れてきました。

 九州芸術工科大学(現、九州大学)芸術工学部環境設計学科。バウハウスを引き継ぎ、芸術と工学の融合を図り、この大学が設立され一期生として入学。ルイス・カーンの所で学び、帰国したばかりの香山壽夫さんが最初の恩師です。キャンパスの計画から建設を通して多くの学びを齎していただきました。香山先生の紹介で、磯崎新アトリエでの模型作りアルバイトは3年間続き、授業より遥かに楽しい実務体験でした。大学院設立前で、専攻科・都市計画を一年間履修し卒業。

磯崎新アトリエで知り合った澤良雄さん(第二の恩師)と兵庫県伊丹市に設計事務所アトリエ・サワを設立。伊丹市の小学校コンペ(競技設計)で評価され、次々に市立体育館・武道館、共同利用施設など多くの設計に関わりました。中でも坂倉建築研究所との共同設計でプールや緑道公園などに携ることができたのは幸運でした。当時、坂倉建築研究所の最高顧問だった西澤文隆さん(第三の恩師)には最も影響を受けました。飄飄とした風貌で、すべてを鋭く深く見抜く眼力に、度々驚かされた覚えがあります。京都・奈良の名建築を実測し、創り手の想いを観つめる姿勢は、建築設計に限らず、創造する者の基本かも知れません。西澤さんに監修いただき、建築誌にまとめられた伊丹市迎賓館「鴻臚館」は、書院・数寄屋・茶室という和の建築の貴重な体験でした。「鴻臚館」の完成の前に独立したのが35歳の春です。
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岡山県総社市に日野環境デザイン研究所を設立したのは昭和58年(1983年)。妻の里でもあり、古代吉備の風格を感じさせるところです。以来、住宅・事務所・工場・倉庫・店舗・幼稚園・学校・神社・仏閣・チャペル・ビオトープ公園・地域計画など、様々な計画に関わらせていただきました。
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40代に入った平成元年(1989年)頃、岡山地域づくり交流会を仲間と共に立ち上げ、岡山三大河川流域交流ネットワークで地域活性化を目指し、活動を始めました。最盛期は800名ほどの交流メンバーがいましたが、10年ほどの間に各地域ごとに縮小し、今は、ほとんど消滅状態です。

平成11年(1999年)に高速道路内での自損事故で、あ~死ぬんだ!と思う間もなく気を失い、気付いた時は病院の手術室。結局、頭部を50針ほど縫う怪我で、後遺症もなく、一週間ほどの入院で済みました。

この後、ネットワーク『地球村』に出会ったのです。2002年のヨハネスブルグ地球サミットへの参加、全国・中四国の講演会やワークショップ、『地球村』出版の活動等、二万人を超える会員を擁し、最も勢いがあった時期です。が、10年程後に、大きな落とし穴に落ち込み、一気に勢いを失います。

『地球村』と距離を置き始め、平成30年(2018年)にAsOneに出会いました。2019年のガイア3期を経、2020年にはコースを一巡し、2021年正月にはセミナーのスタッフを体験させてもらいました。ここ3年間で、鈴鹿コミュニティー+サイエンズ研究所+スクールの繋がりや、心の奥から湧いてくる思いや動きが観えるようになってきたかな? ガイアの時には、なんとなく感じていた希望や可能性が、一段と高まっていることを実感しています。コミュニテイーハウスの計画にも参画させてもらい、これまでに無い心地よさと、やりがいと、楽しさを味わっています。

アズワン岡山でも、鈴鹿を始め全国の繋がりの中で、一緒に楽しく成長していけるように、ミィーティング・輪読・場づくりなどを重ねていきます。岡山には、アズワン岡山だけでなく、ガイア二期の木林京子さんたちの「共感コミュニティ」、カイルさんたちのパーマカルチャー上籾、タイで村を創った体験を持つトロンさんや大地の再生が手掛けている「月の村」、セラピストの交流コミュニティなどの繋がりがあり、まだまだ粗削りではあるけれども、一緒に育っていきたいと思っています。
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埼玉から家族で2泊のアズワン鈴鹿ツアーに

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2月25日(金)~27日(日)にかけて、立教大学で研究教育活動に従事している空閑厚樹さんが、奥さんと子供たちにアズワン鈴鹿コミュニティに触れてほしいと、2泊でツアーに来られました。
奥さんの祐美さんも研究者で、規範や理念や競争など現実の社会を縛る価値とは異なる関係性で生活している人たちに会ってみたかったとのことでした。

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そして、ツアーを終えての感想では、
空閑さん:「来るたびに新しい発見や気づきがあります。オーダーメイドでお願いしました。ありがとうございました。」
祐美さん:「家族や血縁者(の中でも難しいことですが)を超えて、心開ける関係を、皆さんが各々で作られていることがすばらしいと思いました。
参加者に対しても、プログラムを『完了する』という形でなく、その場その場に応じて対話をしてくださったのが、印象的でした。」
とのことでした。

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また、最後の日曜日のお昼は、はたけ公園で各地からのアズワンネットワークメンバー合宿のピザパーティに合流して、いろいろな人たちと交流をしました。

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次の社会創造】 連載第五回  争いのない、気持のままにやさしく生きられる社会へ

次の社会創造 連載第五回
【争いのない、気持のままにやさしく生きられる社会へ】
サイエンズ研究所  小野雅司
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第1章 

連載第一回はこちらから

連載第二回はこちらから

連載第三回はこちらから

連載第四回はこちらから

連載第五回
第二章
1. コミュニティづくりの核心は人間関係 ~何があっても崩れない豊かな人間関係に

持続可能な社会に向けて、エネルギーの自給、自然にそった農法、食事法、オルタナティブな経済を求めて地域通貨やベーシックインカム、自然素材を使った衣類や建築などの活動を通してコミュニティを創ろうとしている人達がたくさんいると思います。

どの活動も人間同士が協力して行う活動ですね。そのベースとなる人間関係が持続可能でなければ、どんなに素晴らしい技術や方法があっても生かされませんし、時には停滞・対立からコミュニティやグループや会社自体が立ち行かなくなるケースもあります。

エコビレッジの研究をしたある人によると、アメリカのケースで、立ち上げ3年以内に90%以上のエコビレッジが崩壊に至ってしまったそうです。その原因は人間関係の問題か経済的な理由(実は、これも人間関係なのですが)だそうです。

コミュニティやエコビレッジに希望を感じ、意欲的にやり始めても、人間関係がうまくいかないでコミュニティを持続できなくなってしまうのは実に惜しいことです。また、コミュニティ自体は継続していても、その中の人間関係がうまくいかず、我慢や遠慮や抑圧や妥協が生まれ、様々な問題を抱えているケースも多く耳にします。

これはコミュニティづくりにとどまらず、夫婦や家庭、地域や職場、様々な活動でも同様の問題が起こっていると思います。つまり、考えてみれば当然のことですが、人間の活動は、すべて人間関係がベースとなって営まれている訳です。

と言うことは、ベースとなる人間関係が良ければ、すべてのことがうまくいくとも言えるのです。コミュニティづくりの核心は、否、すべての活動の核心は、この人間関係にあると思うのです。

現代の社会問題も、実は、人間関係さえ良くなれば、知恵も技術もすべて生かされ、簡単に解決していくと思います。(第2章第4項、第三章各項参照)
前述したように、平和を求めて、意見が違う人と争いや対立が起きる・・・。考えてみると、とっても変なことなのですが、こういうことがしばしば起きています。人間関係は大事だとは思っているのかもしれませんが、その本当の大事さを知らないのだと思います。

コミュニティづくりを進める人達も、人間関係は大事だとは思っているのかもしれませんが、コミュニティづくりの核心はここにあるとまでは思っていないかもしれません。「何かを進めるためには、人間関係が大事だ」となっている場合もあるでしょう(つまり、人間関係は副次的なもの)。
人間関係よりも、事柄や経済を優先したり、自分の主張を大事にしたりする場合が多々あると思います。

また、人間関係が大事だと聞くと、良い人間関係をつくろうと努力したり、仲良くしようと意識したり、コミュニケーションスキルを取り入れたりと、「どうしたら人間関係が良くなるか?」と考えてしまう人も多いでしょう。それで表面的な関係は良くなるかもしれませんが、根本的に人間関係が良くなることはないと思います。

人間関係が崩れないようにという発想では、気を遣い合う関係にはなってしまいますね。恐れのある心の状態では、良い人間関係ができるはずがありません。
テクニックや方法論では解決できないのが人間関係だと思います。
ある程度の距離がある時は見えないことが、コミュニティや一緒に活動したり、夫婦になったり・・・という近い関係になることで、いろんな人間関係の問題として表面化してくるのだと思います。

何か事が起きた時に、怒りが爆発したり、人を責めたり、非難したり、人に対して優越感や劣等感を持ったり、疎外感が出たりすると、人間関係は崩れていくでしょう。

何か事が起きて、仲が悪くなるようでは、その人達は不安定な関係性にあると思います。
そこに焦点を当てないと、いつも不安定な状態だと思うのです。
そこをそのままにしていては、争いのない持続可能な人間関係できないと思います。

人は親しい間柄だと心地よく快適でしょう。仲が悪くなるのを好む人はいないでしょう。人と心が通わないと寂しくなったり、意見が対立すると不快でしょう。まして、怒りや争いになったら、当人も不快だし、周囲の人も嫌な気持になります。そんな人間関係は持続していきません。

心の底から安心できる親しい人間関係が最も大切だと思うのです。
しかし、そんな関係は「ムリ!」「できない」とあきらめている人が多いのかもしれません。または、そういう人間関係に至る道筋・方法が分からないのかもしれません。

そこをゼロから見直してみることが大事だと思います。無意識的に「人はそんなもの」という思い込みや、自分自身や身近な人に対して「怒りっぽい人だ」「いつも責める人だ」「人のせいにする人だ」と思い込んでしまって、あきらめてしまっているのだと思います。

そこを科学的に調べていくと、解消していく道があるのです。(先に紹介したサイエンズメソッドを使っていくのです!)。人間の考えで作り出したフィクション、つまりこうすべき、当然、してはいけない・・・等の「ねばならない」とするキメつけが見えてくると、それを取り除いていけるのです。
特別なことは要らないのです。ただ、「どうなっているのだろう?」と素直に見ていくと見えてくるのです。

そこが解消していくと何があっても崩れない人間関係が見えてきます。
事業がうまくいってもいかなくても、意見が違っても、困難な状況になっても、争いも対立もなく、一緒に進んでいける人間関係です。
ある人が何か間違いごとをしても、責めたり、非難するのではなく、その人に寄り添い、「なぜそういうことが起きたのか?」「どうしたらそういうことが起こらなくなるのか?」と一緒に考え、その状況の中で共に生きていく関係性です。

何があっても、変わらない親しい間柄です。
今の常識的な観方からすると、「そんな人間関係ができるの?」と思う人が多いかもしれませんね。しかし、できるのです。あるのです。そして、それが最も楽で楽しい関係性だと思うのです。

お互いの内面が「どうなっているか?」と探究し、崩れない親しい人間関係になるには、ちょっとしたスキルや方法ではなりません。それなりに時間もエネルギーも必要ですが、完璧ではなくても、そういう方向性で進んでいくと、親しい人間関係のベースができてきます。

すると、何でも快適に心が通い合って話し合えるようになり、事柄は実にスムーズに流れるよう進むようになってきます。仮に、事柄がうまくいかなくても、いつでも話し合いができるので、その場その場で最適な道を皆で見出していけるようになります。つまり、どんな状況にも左右されない人間関係の土台の上で様々な活動ができるようになるのです。

アズワン鈴鹿コミュニティは、ここに最も力を入れてきました。何人かの人は、このプロセスの中で離れていく人もいました。しかし、経済的に厳しくても、大きな失敗をしても、この課題に取り組むことで、何があっても崩れない親しい人間関係が20年かけて培われてきたのです。その人間関係のベースは豊かな土壌のようなものでしょうか。その上に、今や、一人ひとりがその人らしさを発揮し、様々な活動が花開き、持続可能な社会の姿がくっきりと見えてきているところです。


2. 話し合いがベース ~いつでも、なんでも話し合える関係性

前の項で、コミュニティづくりの、否、すべての活動の核心は人間関係にあると書きました。それはつまり「いつでも、なんでも話し合える関係性」ということだと思います。

複数の人で何かを進めるに当たっては、メンバー同士や、関係する人達とたえず話し合うことが必要になってきます。どのような話し合いができるかによって、そのグループやコミュニティの質が左右されるとも言えると思います。
話し合いができずに、意見の違いから不仲や争いや対立が起こったり、遠慮や気兼ねや妥協が起きたりすると、そのグループやコミュニティの停滞・崩壊につながってしまいます。

そもそも話し合いとはどういうことなのでしょう?そして何のためにするのでしょうか?
私達は、いろいろな場面で、いろいろな話し合いをしていると思いますが、そもそも「話し合いとはなにか?」を知らないで、話し合いをしているのかもしれません。

今の社会では、何かを決めるために話し合うということが多いようです。決めることがあるから話し合うという感じでしょうか。「忙しい中、集まって何も決まらなかったら、集まった意味がない」という声を聞いたりします。
アズワン鈴鹿コミュニティでの話し合いは、「理解し合うための話し合い」ということになると思います。従来の話し合いのイメージとはかなり異質のものかもしれません。
話し合うとは、自分の気持(意思・感情など)を伝え、相手の気持を受け取ろうとする営みです。この「話し合う」ことが、すべての人間関係のベースとなります。

このように書くと、「なんだ、そんな簡単なことか!」と思われる人も多いと思います。実際、とてもシンプルで簡単なことだと思います。
しかし、今の社会での話し合いのイメージや、自分の中にあるキメつけから、なかなかこのような話し合いが実現できないのが現状だと思います。
「事柄をどうするか」とか「良いか、悪いか」など、相手が発した言葉に反応したりしてしまうことが多いのではないのでしょうか?(そういうことを「話し合い」と思っているのかもしれません)

相手が自分の意見と違う意見や考えを述べると、否定・反対・対立する意見や考えと受け取って感情的になってしまうこともあるでしょう。それに対して、反発したり、否定されたと落ち込んだり、自分の方が正しいと主張したりと、話し合いとは違う方向にいってしまうこともあるでしょう。
道徳観・常識観・正義感・義務感・責任感や人に対する先入観など、自分の考えを固く持ったキメつけた状態では、悪感情や対立感情が生じ、話し合えない状態になってしまいます。

「自分の気持を素直に伝えよう」とならない状態。
「ありのままの相手の気持を受け取ろう」とならない状態。
これでは話し合いは実現しないですね。
 
意見や主張を通そうとするのではなく、気持を伝えようとする。
相手の言葉や話題に反応するよりも、気持を受け取ろうとする。
このような話し合える状態に、つまり、話し合える人(「やれる人」ですね!)に、お互いに成り合うことがとても大事だと思います。コミュニティづくりやすべての活動の核心は人間関係と言っているのも、ここのところなのです。

どんなに重大なことでも、断じて許せないと思うことでも、自分の意志や感情を一旦棚上げして、相手を理解しようとすることのできるお互いに成り合っていくのです。
そうすると、相手が異なる意見や考えを述べると、ますます興味や関心が湧き、聴きたくなります。
どんなことでも聴けるようになり、遠慮・気兼ねなく、どんなことでも言えるようになるのです。

現状の話し合いでは、「話し合ったのだからそれに沿って行動しないと、話し合った意味がない」などと、「話し合うこと」と「行動すること」の区別がはっきりしないで、混線していることが多いと思います。
 
話し合うことによって、行動の制限や強制が生まれるようでは、心の底から思うがままを話す気にならなくなりますね。「自分が言い出したのだから責任を持ってやらないといけない」「あんなに強く主張したんだから、意見をコロコロ変えるのは格好悪いな」「みんながやろうと言っているのだから、自分だけ違う意見は言いにくいな」などと、いろいろなキメつけから、素直に自分の思っていることを言えない状態が生まれてくるのも、「話し合うこと」と「行動すること」の区別がついていないからでしょう。

話し合いのときは、気楽に、気ままに、無責任に、何でも言える、何でも聴ける、束縛のない自由な話し合いをするのです。そしてどのように行動するかは、個人の自由意志によるものです。
アズワン鈴鹿コミュニティでの話し合いでは、「話し合って自由に行動する」のです。

このような話し合いによって、一致点を見出したり、計画を立てたり、事を決めたりしながら、それぞれ実行に移します。実行してみると、話し合いの至らない点や別の案件が出てきたりして、話し合う必要が生じてきます。話し合いたくなります。
話し合って実行し、実行して話し合う、この連続生活が人と人のつながりによる社会の営みでもあるのです。

やることを話し合う場と、あり方を話し合う場を分けるという発想もあるようですが、アズワンコミュニティでの話し合いは、理解し合うことをベースに自由に話し合っていると、自ずと具体的なことも生まれてくるという感じになるのです。

話し合えるように各自が成長する(話し合える人になる)につれて、話し合いが実現し、話し合いによって、コミュニティが営まれ、成長していきます。
話し合いの場は、お互いを大切にし、心理的圧迫や自分を守る必要のない、人と人が親しさでつながる見晴らしの良い自由な空間です。
つまり、話し合いの実現は、争いのない、気持のままにやさしく生きられる社会の実現でもあるのです。
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【7世代後にいい地球を残す大交流会】アズワンネットワークも参加

【7世代後にいい地球を残す大交流会】
どんなイベントだったかはこちらから

若者達が立ち上げたこのイベント、今回は神戸市在住でアズワンネットワークメンバーとして活動する「井上考史」さんが、アズワンネットワークの紹介者として参加してくれました。その様子をレポートします。
ア福リカオンラインイベント

僕にとっては、初のオンラインイベントで、たくさんの知らない人の前で、アズワンネットワークのことを話す機会になった。

そして、参加してみて、の感想文を今書きながら、少し振り返ってみる。

イベントに参加すること自体で感じることより、
まずは引き受けるかどうか、を考えた間でのやりとりの中で
気持ちが動いたという部分が大きい。
 
鈴鹿のりきや君からメッセージをもらう。
「今回のオンラインイベントでアズワンネットワークの紹介やってみない?」

と聞いて、びびる自分。
でも、同時に引き受けてみたい感覚もある。
やってみたい。
自分の成長に繋がる。

そして、いのじにやってもらいたいと思った、というりきや君の想いに応えたい感じもある。

そのまんま、思ったことをメッセージで伝える。

もう俺やります。やってみます。

肚が決まった感じ。

———
このオンラインで、初めてアズワンネットワークや、鈴鹿コミュニティを知る人たちへ、僕は何を伝えたいかな?

とにかくアズワン鈴鹿コミュニティに触れてほしい。
鈴鹿ツアーかアズワンセミナーにでも行ってみてほしいな。

俺に鮮やかなプレゼンはできない。
(素晴らしいスライドショーと、滑らかな語り)

2021年の
”コミュニティをつくって、みんなで生き抜こう”
のオンラインイベントで、僕が聞いたアズワンネットワークの紹介の様子が思い浮かんだ。
ア福リカオンラインイベント
よし。6分間のプレゼン。
まずは、自分の家族のこと。
そして、心から願っている社会。その核になる人とのつながり。

そこについて語り、
後半でアズワン鈴鹿コミュニティについて、具体的に説明してみよう。

そんな風に方向性が決まってからは、
とにかく、楽しもうと思った。


失敗も成功もない。
失敗しても、誰にも責められないだろう。


そこから伝わる何か については、最大限伝えたい。
ーーーー
6分プレゼン

3分ほど、自分の思いを語り、
残り3分でアズワンの紹介をしようと、画面共有しようとするが、
zoomで表示できない。
あれ、画面共有しようとするのにやりかた分からないぞ。やったことあるのにー。

・え?デスクトップ?! 
あーやこーや言ってたら、ア福リカのKAKAさん(主催者)がヘルプしてくれた。
スライドが開けた時点で残り1分ちょっと。

スライドが開けるまでのKAKAさんとのやりとりで、
ほんの少し参加者さんから笑いが起きた。
よし。笑いとったら、心掴んだようなもんや。
と少し安堵する。(なんじゃそりゃ)

————

20分×3回 3−4人の小グループに分かれて、フリートーク。
そこでは、とにかく参加者さんの想いに耳を傾けるようにした。

それぞれ色んな人がいて面白い。
ア福リカさん主催ということもあり、
国際協力に関心の高い学生さんなど若い人が多かったかな。

ーーーー
9団体の6分プレゼンの後、
参加者さんがそれぞれ興味のある団体に話を聞きにいく、という最後のグループトークでは、
6人が、僕のグループにきてくれた。(うち2名は身内)

それにしても、プレゼンであんなまごまごして、
画像資料で共有することはほとんどできなかった俺のところに
よく初めましての4人も返ってきてくれたなー。

結果はまずまずではないでしょうか。

zoomの使い方勉強しよーっと。

いい経験なりました。
参加者さんの中から数名とは、後日やりとりしてる。
アズワン鈴鹿コミュニティや、シェアハウス和楽居にも
実際に足を運んでくれますように。


人と繋がって、安心の中、生きていこうよー!
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【3泊4日の異文化体験】奥田智子さん体験プログラムレポート(2月23日~26日)

初めて体験プログラム(3泊4日)に参加した奥田智子さんの感想レポートです。
アズワンセミナー、自分を知るためのコース、そして今回の体験プログラムの前に「自分を見るためのコース」に参加していました。
鈴鹿コミュニティでの暮らしを体験してみて、どんなことを感じたのでしょうか。
奥田智子さん体験プログラム

【自分を見るコースを終え、翌日から体験プログラムへ。3泊4日の異文化体験】


初日は生活スタッフの方と。見るコースを出たばっかりだったので、いつも家事としてやっている「食器拭き・洗濯物を干す」の動きや思考を丁寧にみてみた。
いつもは時間に追い立てられながらやる作業。
やることとして、やっている
作業前(干す前)と作業後(干した後)
としかみてなかったけれど、細かく見ていけば、前と後の中に、動作も思考もかなりある。こんなにもあるのに「ない」と思ってる。もしくは、あることすら気付いてない。なんてことー!?
そして、気づくと何故かお茶してた。
あれ?仕事、、、?仕事って、、、?
 仕事をしているわけではない
 やることをやってるわけではない
と聞いたかな。
じゃあ、何をやっているのかな?
私の日常はやる事でいっぱいで。やる事で終わってる感じがするな。


翌日からはファーム。ブロッコリーや春菊を愛でながら袋詰め。詰めていたら、ちょっとした違和感を捉える。
「おかしいな。今まで愛でながら作業していたはずなのに、いつの間にか愛でられなくなってるな」
いつもならきっと感じない。そんなことにも気付く。そのちょっとした違和感の元を探っていくと「褒めて〜。凄いでしょ私〜」みたいなのがわらわらわらわら出てくる出てくる。それに気付くと、なんかわかんないけど、笑っちゃう。今思えば、そこで立ち止まって、その場でみんなに出せばよかったなぁ。スッと出せない自分にも気付く。

宿泊していたアズワンハウスは今回で2回目。
突如始まる探究会。ふと話した事や、反応したことに対して、それはどんな感じなんかな?と尋ねてくれる。そしてまた、一緒にみてくれる。ひとりじゃないんやなという安心感。そして、それが日常。
初日はなんだかソワソワしてて、落ち着かなくて、緊張してて。でも、ダイニングでご飯を食べた時、
あれとってー、これとってー
あれしてほしいなー、これしてほしいなー
言葉が飛び交うのを聞いて、
「あー、ここはひとつのおうちやったんやった。職場も、ここも、寝る場所も、全部含めて<おうち>なんだよな」
なんて思ったら、なんだか落ち着いて、ホッとする。それ以来「ずっと住んでましたけど、何か?」みたいな気分で過ごせたな。


毎日ミーティングのある生活。その日あったことや、そこから思いつく事、あれやこれやと話し出す。あんなに「どうですか?」と聞かれることが苦痛やったのに、話が止まらない。泣いて、笑って、笑われて、とりあえず全部だしちゃう。
 
聞いてくれる、見ててくれる、その安心感。

自分を見る濃さ
自分をみててくれている濃さ、
人と人の間の濃さ、


濃ゆすぎて輪郭が見えない。
というか、ない?
ひとりひとりなんだけれど、みんなでひとつ。
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まさしくそう。

私できてへんやん!と最終日にどでかい塊が出て泣いてしまったけど、この「ひとつ」をなんとな〜く感じることができただけでも、体験プログラムをしてほんまによかった。今度はガッツリ1ヶ月くらいで来たいな。プログラム中はほんとにゆったりと時間が流れていて、そして「やりたくない事」を無理矢理することがなかった気がする。

終えて、自分の中が何かで満ちている。

満たされて。満ちすぎて。自分から泉のように溢れだしたものが、
また、誰かを満たしていく。
そういうの、いいな。そういうふうになっていきたいな。

そして「異文化」ではなく、これを日常に。
互いに満たして満たされて、満ち溢れる。
そういう世界になってほしい。


そう思うと、胸がキュッとなる。

私の願い。
そして、きっと、みんなの願い。
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2月19日(土)~20日(日)でアズワン鈴鹿ツアーを開催

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2月19日(土)~20日(日)でアズワン鈴鹿ツアー開催
はるばる奄美大島からの男性と最近鈴鹿に住み始めた女性のふたりが参加して、アズワン鈴鹿ツアーが開催されました。
男性は、コミュニティづくりに興味があり、20年続いているコミュニティを体験・体感して、自分の住む場所で実践したいと来られました。

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おふたりとも、表れているかたちのもとにある、ベースや秘訣となるものをこの二日間で感じられたようでした。

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感想の一端を紹介します。
・20年続いているベースを知ることができた。
・自由でありながら、まとまる秘訣を少し知ることができた。
・本当に必要な試みを、着々とされていると思った。
・コミュニティの形も整ってきたが、その前に一人一人の心があり、それが形を創っているのだと思った。
・もっともっと変わってゆくのかナと思った。今は、その過程の”今”の形。

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オンラインお話し会を開催しました。

昨日、オンラインにて『アズワン鈴鹿コミュニティってどんなところ?』というお話会を開催しました。
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前日開催されていた、ガイアエデュケーションとユースプログラムのお話会から、アズワン鈴鹿コミュニティに関心を持たれた方、アズワンネットワークでつながる仲間たち、

先日のセミナーに参加されていた方。またその方にお話を聞いたお仲間。「何も知らないけどたまたまイベントページで見かけて」とおっしゃる方。韓国のコミュニティで暮らしている女性など、多様な面々がスクリーン上に集いました。

まずは、アズワンネットワーク鈴鹿コミュニティの概要や暮らしぶり、運営や機構について、またそのベースにあることなどが紹介され

一度、参加者全員で質疑応答や感想のシェアをしたのち

20年も前に、やる気で集まった人たちが、なかなか話し合えないような状態になったところから、どのように変化して、今に至っているのか、そしてその変化は止まることなく続いている現状など話

続けて、先日セミナーに参加された2名の方たちの体験のお話のシェア

コミュニティに、ここ1,2年で移住してきた人たちの、暮らしてみて感じていることや変化

他府県から、サイエンズスクールのコースに通いながら、体験プログラムで滞在してみて感じたことをお話してくれた仲間など

初めて、アズワンネットワークや鈴鹿のコミュニティを知った人たちからは、

「ただただ共感しかない」とか「日本でこんなことをしている人たちがいるなんて知らなかった」、「日々の暮らしや活動で、理想を願っても、どうやっていったらいいのだろう?と思っていたところに、お話を聞いて希望を感じた」など

皆さんそれぞれに、深く共感、共鳴しておられたようでした。

セミナーに参加された方のお仲間が、その方の感想を聞いて参加されていたり、初めましてでも意外と近いエリアで活動されているのを知ったりと

オンラインを通して、また新たなつながりや今後への希望が湧く時間を持てたように思います。

ただ一方通行にお話を聞いてもらうのでなく、参加者が一つの場、一期一会のそのオンラインで一緒にその場の空気をつくっている。

各地にそんな輪を広げていけたらいいなと思いました。
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