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恵共同体・アズワン物語〈12〉「心のゼロ地点を求めて」


「心のゼロ地点を求めて」

ツアー2日目も、天候に恵まれた恵メンバーは、コミュニティの参観場所を歩いて回った。20人ほどが列になって移動する姿は、まるで観光名所のよう。近所の人たちからすれば珍しい光景だったろう。形では見えないものを見学するというちょっと変わった観光なのだ。

昼は子どもたちも合わせて、鈴鹿カルチャーステーション(SCS)前で記念撮影をすることになっていた。
僕はその準備に追われた。撮影はさとし君というコミュニティのカメラマンに頼んでいたので、そこは安心だったたが、撮影セットの準備をしたかった。花壇を並べたり、横断幕を用意したり。撮影直前になって慌てていた。

花壇を並べるのは自分だけではちょっと大変かな…。誰か助けが必要だなと思った。こういう時は、LINEでコミュニティメンバーの応援を頼むところだ。日常はこのソーシャル・ネットサービスであるLINEによって、コミュニティ内の情報伝達や連絡がとても円滑に行われている。もちろんツアー中の運営もLINEで行われた。
わりと気安く使っているが、しかし、花壇を移動するのに、わざわざ頼むかな・・

人は大勢いる。
昨晩の佳子さんの案内を思い出していた。「共に創っていきたい…」

言葉は通じなくても、頼んでみよう、と思った。

横断幕を作り、現場に直行。SCSのカフェに食事を終えて寛いでいる人たちがいた。身振り手振りでやってほしいことを伝えてみた。昨晩、語り合った牧師さんが事情を理解してくれたようで、直ぐにみんなに声をかけて動いてくれた。アッという間に撮影舞台が出来上がった。

そう言えば、この撮影のことをみんなにアナウンスしてたかな・・

と僕が思ったのは予定時刻の間際になってからだ。スタッフは承知していはずだが、参加者に伝わっていたかどうか…。昼食後近くのカフェに出かけて行った人もいたようだった。

そもそも、この記念撮影は、「しなければならないこと」なのか?

と振り返ってみた。

「撮影はやりたいこと」ではあるが、何のために?何故?何でしたいの?

と問うてみた… そこに意外なものを見つける。つづく(文・いわた)
韓国恵共同体81人のスタディツアー!
恵共同体・アズワン物語〈0〉「感動の涙」
恵共同体・アズワン物語〈1〉「出会い」
恵共同体・アズワン物語〈2〉「自由意志による運営」
恵共同体・アズワン物語〈3〉「本来その人の中にあるもので…」
恵共同体・アズワン物語〈4〉「一つのチームになるには」
恵共同体・アズワン物語〈5〉「準備の中にある目的」
恵共同体・アズワン物語〈6〉「計画というフィクション」
恵共同体・アズワン物語〈7〉「人と人が出会うとき」
恵共同体・アズワン物語〈8〉「フィクションからの解放」
恵共同体・アズワン物語〈9〉「フィクションの向こうにあるもの」
恵共同体・アズワン物語〈10〉「利己心」
恵共同体・アズワン物語〈11〉「おふくろさん弁当は今」
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