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スペースJOYで夕食がはじまった《1》

アズワン鈴鹿コミュニティの暮らし


コミュニティスペースJOYでの夕食風景

◆温かいご飯と味噌汁と

「今日から夕食始めます、メニューはチキンライス、肉団子と白菜スープ、ブロッコリーです。どうぞ」

LINEグループにそんなコメントが流れたのは1月28日のこと。コミュニティスペースJOYで夕食を用意してくれるというのです。昨年、JOYのスペースが広くなり、昼食で賑わうようになりましたが、今度はそのテーブルを囲んで夕食も。今のところ週4回ペース。(スペースJOYの説明と前回の記事はこちらをクリック

その場を直接用意しているのは、おふくろさん弁当のみゆきさん。弁当屋で調理した料理を運び、テーブルに並べ、みんなが来るのを待っています。6時になると人が来はじめ、一人ひとりに声をかけては、ご飯や味噌汁、時にはおかずをよそってくれます。熱々出来立てです。(接待してくれるのは、同じ弁当屋の絵里ちゃんやJOYのマミーが入ったりしています)

アカデミー生が食べに来たり、家族で、夫婦で、子ども連れで、独身の人も、コミュニティの滞在者がいることもあります。年配の人から、若者から、子どもまで、世代の違いも感じず、食べながらよく喋っています。会話が弾んで、とても賑やか。


◆中学女子とアカデミー生の会話

先日中学を卒業したKちゃんとアカデミー生のタッキーの会話をきくと――
「春休み何してるの?」
「毎日遊びまくってる。今日は公園で半袖で走り回ったよ。明日は6人でタコパーする」
「お姉ちゃんがいなくて寂しくない?」
「全然忘れてた。いないから、私が独占状態。おばあちゃんがくれたイチゴも・・」

お母さんとも――
「あの人だれ?何歳?」とKちゃん。
「22くらい?」とお母さん。
「私と同い年かと思った。同じ匂いがした」
Kちゃんは16歳で同い年と思ったらしい。そんな話も本人に伝えて奈都美ちゃん(アカデミー生)ともすぐに打ち解けていました。



「不思議な空間だよね。よっぽどのことがない限り、こういう人たちと一緒に食べないよなー」と言うのは、シニアの独身男性のKさん。

缶ビールを飲みながら、みんなの話に耳を傾けて、居るだけで楽しそうなYさん。

◆親芋のコロッケ、残り物をリメイク!

みゆきさんがその日のメニューの話もしてくれます。

里芋コロッケを出したときのこと。
「里芋の親芋って美味しいよ。ぬるぬるしてなくって調理もしやすい。大きいしね、皮を剥くのも少なくてすむ、痒くならない」と、使い勝手がいいそうです。
スーパーでは里芋と言えば小芋しかなく、親芋は畑に捨ててしまうとも聞きます。
その親芋がたくさんあって、それを調理して出してくれるのです。里芋コロッケを食べてみると、なんとクリームコロッケの触感でした。
(ちなみに、記者の娘は、里芋のことをヌルヌルお芋といって嫌い。その娘に何食わぬ顔をして、そのコロッケを出しみたら、クリームコロッケと思って食べていました。嫌いってどこにあるんでしょう?)



◆お母さんたちがもっとやりたいことがやれるように

そのみゆきさんがどんな気持ちで夕食を用意しているのか、聞いてみるとーー

「みんなが食べに来てくれるから嬉しいね。
 やろうと思ったのは、お母さんたちが夕食のことを考えなくてもいいように、もっと本来のやりたいことに向かえるようになったらいいなって」

 メニューを考えるのも面白いよ。弁当屋で残った食材をどうリメークしようかとか、残り物がまた食べれるようになったりすると嬉しいしね」

はじまって一か月半くらいになるけど、「やらなければ」っていう気持ちはないの?

 「そういうのはないよ。JOYの夕食がなくっても、以前のように、それぞれが家で食べられるわけだからね」

と、とても気軽に楽しんでいるようす。その雰囲気が食卓や食べる人にも伝わっているのかな、と思いました。

続いて、夕食を食べに来ているお母さんたちにも話しを聞いてみました。

つづく (記事と写真:いわた)

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