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人生、ますます豊かに!

「サイエンズスクール」は、人の成長をサポートする機関です。
その研修コースの一つに
「人生を知るためのコース」というのがあり、
3月はアズワンコミュニティ鈴鹿の案内をしている宮地さん、コミュニティストアの運営に携わっているSUZUKA FARMの中井さん、そして鈴鹿の里山で活動している高崎さん、郡山さんと60歳を過ぎた男性陣がこぞって参加しました。
シニアになっても自分を育てようと積極的にサイエンズスクールを活用しています。
いくつになっても新しい発見の連続、
人としてより成長し、益々豊かな人生を歩んでいます。
そして人の成長が、コミュニティの豊かさにもつながっています。
以下は、今回参加した宮地さんの感想です、どうぞご覧ください。
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人生を知る     2014.03.28 宮地昌幸

いままで何を見てきたのだろう?
いままで、それのどこを見てきたのだろう?

いままで何を自分としてきたのだろう?
いままで何をその人としてきたのだろう?

自分は下町に育ち、新聞で袋をつくって暮らしている親父と
無学なおふくろのもとで生まれ育った。
商店街に面して、ガラクタが置いてあるような店を
友達に見られるのが、子供心に嫌だった。
自分は、そうであっても健気に生きてきた。
おふくろは無学。親類のなかでも、バカにされて、蔑ろにされた人。
おふくろは幸せだったのだろうか?
3歳下の妹は双子で生まれた。
片方の男の子は4日間で死んだらしい。
弟は死んだ。「死んだ弟」
などなど・・・
自分についても、身近な人についても、
あたかもそれが実際かのように思っているし、
もし問われたらそんな話をしてきた。

果たして、それが自分なのだろうか?
果たして、それがその人なのだろうか?
目に見えるもの、見たものから感じたり、
思ったことを実際としてこなかったか?
「言葉や振る舞いなどには、元の心があるよね」
という場合があっても、それは「人ってそういうもんだよね」
という人間の考えの方でいっている場合が多いのではないか。
ぼくは、そんな感じでやってきたと思う。

元の心こそ、実在。
元の心に作用しているもの。
すべての人にあまねく作用しているもの、
健康正常になっていこうという作用。
人の身体にもこころにも作用している。
目には見えない、感じない。
だから、無いとはいえないもの。

実際がどうなっているか?

人だけのことに止まらないだろう。
あまねくすべての人、もの、ことに行き渡っているもの。
生きとしいけるものすべて、人を形成する細胞、
ものをつくっている原子・分子、地球、宇宙、生命、
その実際はどうなっているのだろう。

実際は、人がどう思うか思わないかにかかわりなく、
細胞と細胞はお互い保ち合って生命体を形成するだろう。
人と人とによって、受精卵ができ、それは人になっていこう
という作用によって人になっていく。
その作用は誰にでも具わっているもの。
そのものこそ、人の本体。
こういう見え方はどうだろう。

人はそれぞれいろいろな因子を引き継ぎ、いろいろな環境条件のもとで、
その作用、人の本体がどんな環境の影響をうけながらも、
健康正常になっていこうとして、最高最善の働きをしている。

その本体こそ、実在する、

こんな親のもと、劣等感にさいなまれながら、
そこからいろいろなことを思い、いろいろな振舞をしてきた。
「そんなの、なんか変じゃない」とでもいうように、
ぼくの心に”もやー”とした信号を送り続けてくれていた。

「どうも、幸福はそっちにはないぜ」

新聞の袋ハリをしていた情けないオヤジがいたじゃない。
健康正常になろうとする、そういう作用が、
そのときのそういう形で何かを表そうとしていた。
無学なおふくろがいたわけではない。
実際は、おふくろとして、精一杯幸福になろうとして、
そういう作用がそういう形であらわれていた。
死んだ弟というのは無いだろう。
生まれて4日間、幸福になろうとして、そういう作用のもとに生きた人だ。

いま、人生の実際について、知る端緒にいるように思う。
かりそめの、現象面のことを実際だとしてやってきた。
67歳。
遅くはないかんじもしている。
勘違い、間違いをしてきたとはいえ、
67歳の人生を経験、積み重ねてきてるんだぜ。

知る、正しく知性を働かせることさえできれば、
どれだけ、次代に大事なことをひきつげるか。
知性の、なんといえばいいか、人になっていくために、
知性の回復を!
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