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家族のような社会のしくみ コミュニティオフィス

アズワンコミュニティをいろんな角度から探訪しているイモちゃんこと中野敏美です。今回は7月の探訪DAYの参観案内に同行し、各所の話を聞かせてもらいました。その中で、「アズワンコミュニティオフィス」と「ファミリーアズワン」をレポートしてみたいと思います。この二つを紹介するのは、なかなか難しいなーと思っていますが、こんな社会を目指して、こんな経緯があって、今こんなふうに試みていますという感じで、チャレンジ~です!

「社会が人を幸福にする」コミュニティを目指して
シガラミのない、仲良く親しい間柄。
日々進化発展する柔らかで自由なシステム。
すべての人が愛し合い、楽しく、豊かに、安心して暮らせる世界に。

アズワンコミュニティは、人や社会を科学的に探究する営みをベースに、誰でもが人間らしく暮らせる「やさしい社会」を実現しようとしています。
一人の不幸な人もなく、どの人も家族のように愛し合い、怒りや争いなく、楽しく豊かに安心して暮らせる社会が本来の社会だと考えています。
それを夢物語に終わらせないで、研究と実験を重ねながら、規模は小さくとも実現しようと試みているのです。
義務や責任・法律や罰則などに人が縛られるのでなく、一人一人がその人らしい暮らし・生き方が出来るように営むコミュニティです。
つまり「社会が人を幸福にする」というコミュニティです。
(アズワンコミュニティのHPトップページより抜粋)




「アズワンコミュニティオフィス」という機関は、コミュニティの中でも一番最近できた仕組みです。サイエンズ研究所の書籍「やさしい社会2」には、18 やさしい社会機構、コミュニティライフオフィス(書いた当時の名称)で、次のように書いてあります。
「ここは、個人と社会の隔てを取り除いた社会の縮図です。
ここへ来れば、コミュニティのあらゆることを知ることができます(ライフオフィスが知らないことは知れません)。そして、どんな事でもやってもらいたいことを頼めます(やれないことはやれません)。任せたいことは何でも任せることができます。甘えたいだけ甘えられるのです。・・・(p94~95)


7月のコミュニティ探訪DAYの参観案内では、現在オフィスをやっている美代子さんより、次のような話がありました。
コミュニティオフィスは、家族のように何でも話せる場です。
「何でも」なので、暮らし全般、家族のこと、仕事のこと、家計のこと、何でもそこでは話ができます。普段は意外に日常のいろんなことで、自分の願っていることを忘れたり見失ったりしている場合もあります。話す機会があることで、話すうちに、自分の願っていることに気づくこともあります。話したい時に話に来れますが、オフィスの方から「どんな暮らししていますか?」と声をかけたりしています。
何かあってというだけでなく、定期的に話す人達が現在70人位います。

アズワンコミュニティの機関として、初期の頃からあった、人としての成長をサポートするNPO法人サイエンズスクールでは、スクールのコース参加をきっかけに、自分の暮らし等を相談することも多くありました。だんだんと、スクールとは別にそういう暮らしのこと等を相談する場があったらいいなーとなってきて、「オフィス」という形になってきました。コミュニティの中でも一番最近できた仕組みです。




私自身、月に一度、夫婦で話に行ってます。子供のこと、夫婦のこと、家計のこと、仕事のこと、話す内容はその時々でいろいろですが、ここで話すことで、自分で抱え込まなくなっているし、「自分」という枠が無くなってくるのか、私という一人の人間が、コミュニティの中で生きていて、そこで何か一役やっているような感覚にもなってきました。
うちの家計についても、今までから相談はしてきたけれど、入出金作業や使い方等も、丸ごとオフィスに任せるようになってきて、なんだか「今までは、ずいぶん遠慮してたんだなー」と思いました。最近は、大いに甘えようと思ってやっています。私は、活用させてもらってる一人だけど、あらためて「なぜ、毎月毎月、オフィスから「話しませんか?」と連絡が来るのだろう!?」と思いました。しかも、今はそれが約70人いる。こんなにもたくさんの人一人一人に、わざわざ話す機会を持っていることに、地球のほんの小さな一角で、アズワンコミュニティは何を目指し、何を実現しようと試みているのだろう!? そして、なぜそういう試みをしているのだろう!?とも思いました。

以下は、参観案内での質疑応答を紹介します。
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Q:誰と誰がコミュニティメンバーだとか、はっきりしていないと聞いていましたが、オフィスに話に来る人が70人としたら、どうやってそのメンバーが決まってくるのですか?

定期的に話をしている人が約70人いるということです。

オフィスという存在を知っているということと、オフィスというところに安心して話ができる状態にお互いがあるということがあると思います。コミュニティに関わっている人たちはもっと多く、オフィスがあるということも知らない人もいます。例えば、仕事上で関わっているとか、子どもたちの活動(SCSの活動)で関わっているという人もいるので、そうなるともっともっと広くなります。

70人というのは、スクールの会員などで、「コミュニティでオフィスを開設しますが、話しますか?」と、こちらから声を掛けて話しに来ている人達です。「私は今はいいです」という人もいます。そういう人もコミュニティに関わっているし、遠くから見ている人もいます。

その70人は、コミュニティに直接関わっているという意味で、はっきりしています。(ファミリーの38人を含む)


Q:オフィスに相談しているから、私はコミュニティのメンバーですと言えるのかな?そういうのとちょっとちがうのかな?

オフィスに相談に行こうという人は、本人がどう思っているかは別として、結構コミュニティに関わっていると思います。話に来るということは、それだけ安心して心開いているということだから…


Q:SUZUKA FARMは、アズワンコミュニティのFARMだけだということでなく、地域のFARMということもあって「SUZUKA FARM」と名称変更したと聞きました。
「コミュニティオフィス」は、地域のとか、誰でもということではないのですか?
オフィスはコミュニティのオフィスですか?

コミュニティオフィスは、コミュニティの人のオフィスです。

オフィスと地域とが切れているわけではありませんが、アズワンコミュニティをつくっていくのに、「オフィス」というのがあったらいいなーというのが最初です。コミュニティができていく過程で、オフィスもできてきたみたいな感じです。人と人が親しい間柄になってきてからこそ、オフィスにも話に行く…、そうやってオフィスという仕組みができてきたという経過もあるので。


Q:アズワンコミュニティには、はっきりしたメンバーシップみたいなのが無いそうで、それがどうなっているのか混乱していますが…

今の時点でのここでの進み方だと思いますが…。メンバーが無いというのは、逆に言えば、その人が主体的に関わりたい分だけ関わっていくということです。丸丸というか、経済的にも家族みたいに関わろうという人達が「ファミリー」ということになりますが、それが、活動だけとか、仕事の面だけは関わるとか、今はあまり関わりたくない…とか。
逆に今はそんなに関われないけれど(いろんな家族の状況とかによって)、もっと関わりたいと思っている人もいるかもしれないです。


Q:形はいろいろあると思いますが、一番下にあるのは、一人ひとりが自分の自由意志で、やりたい分だけやりながら自由な社会を一緒につくるというのがもとにあるのですか!?

そうですねー


次は、「ファミリーアズワン」についての紹介にチャレンジ~。
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