企業での人権教育――「幸せに働く会社」モデルに考える
企業の方々は真逆の会社をどう受け止めた?
9月20日の平日、四日市市総合会館で、「企業での人権教育・啓発を考える」四日市市人権研修リーダー養成講座が開かれました。主催は四日市市と四日市人権啓発企業連絡会、三重労働局の後援です。そこに講師として招かれたのが、おふくろさん弁当社長係の岸浪龍さん。NHKで放送されたニュースを見て講演依頼をしたそうです。
舞台には「規則も命令も上司も責任もない!幸せに働くための職場をつくる」と書かれた大きな垂れ幕が下がり、6人のスタッフによる同時、手話通訳と要約筆記付きの研修会となりました。
「誰もが気持ちよく働ける職場であるために!」と呼びかけ、企業や団体で人権研修を進めている方などに広く告知されたものです。
おふくろさん弁当の会社は、直接「人権を守ろう」という取り組みをしているわけではありませんが、「人の心や気持ちを大事にする」姿勢が、結果的に、「人権教育」のねらいと一致するようでした。
ただ、記者が危惧した点があります。一般の会社や役所では、規則や命令、上司や責任があることは当たり前です。それが“ない”という会社の話をどのように受け止めてもらえるのか。
また、仕事ありきで始めた会社ではないという点。一般の仕事のあり方と真逆の成り立ちがあります。職場で人権が叫ばれるのは、長時間労働・過労死・雇用格差などの問題があるからでしょうが、人が仕事に使われているから、とも言えませんか。そこには人や人間をどう見ているのか、という根本的な観方がありす。
2時間の講演中、会場からの目立った反応や、笑いは特にありません。ただ、とても真剣に聞かれていた様子が伺えました。
当日、主催者側から参加者へアンケートが配られており、その結果を後日、見せて頂くことができました。記者の予想を裏切る回答でした。以下にまとめたものを紹介します。
心を大切にする会社、難しいけど目指したい
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