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アナスタシアジャパン広報誌「しだりんお便り」に掲載

アナスタシアジャパンの広報誌、「しだりんお便り」にアズワンコミュニティが紹介されています。どうぞご覧ください。


世界のコミュニティ(エコビレッジ)の変遷と日本の≪アズワンコミュニティ≫

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エコビレッジは、目的共同体のなかでも、もっとも革新的で最も可能性のある形態である。しかも、私は世界に広まる環境保護運動の先頭に立って、2つの深遠な真実を統合させると信じている。そのひとつは、人間生活は小規模で協力的・健康的な共同体においてこそ、最善の状態にあること。もうひとつは、人間性を追求する唯一の持続可能な経路は、伝統的な共同生活の復元と向上にしかないということである。
――― 米国ハノーバー大学教授 ロバート・J・ローゼンタール

●世界のコミュニティ(エコビレッジ)の起源
人類社会の主流の考えや各国政府の政治、そしてその延長には、持続可能な社会の実現は期待できないという認識の基に、上記のような意味、定義から、1990年代にエコビレッジという言葉ができました。
また同時に、世界的にコミュニティ(エコビレッジ)が出現し、その数を急速に増やしてきました。
われわれの認識では、最近まで空白地帯であったロシアでも、実はアナスタシアの大きなムーブメントによって、本が出版された20年前からコミュニティができ始め、今や210もの数にのぼるまでになっています。
共時性というか、世界は実に同時に動いているのだということを改めて感じさせられました。



●コミュニティの挫折
ところで、ロシア以外のコミュニティは、その後、順風満帆で発展していったかというと、実はそういうわけではないのです。
どのコミュニティも、すばらしい理念のもと、平和で持続可能なコミュニティづくりを目指し、すばらしい人たちが集まったにもかかわらず、人間関係のトラブルが多発し、ほとんどのコミュニティが分裂、停滞という状態を体験したり、そのまま解消してしまうような状態を引き起こしていると言って過言ではないようです。
平和を理念に立ちあげた団体なのに、なぜ自分たち自身が分裂、対立を起こしていってしまうのか。それは当事者たちにとってもショックな結末でした。
そしてその挫折を経験して、人間が争うということの根本にある意識こそが核心的問題であると認識をし、研究を行い、それによって対立、分裂を乗り越えてきたコミュニティがあります。それがアズワンコミュニティです。



●世界はひとつに! アズワンコミュニティ
ジョンレノンのイマジンの歌詞の最後「as one」からとって名前をつけた、アズワンコミュニティは、その名のとおり、みんながひとつの家族のように、安心して楽しくそして自分らしく暮らせるコミュニティです。

三重県鈴鹿市の街にオープン型であるコミュニティで、特徴としては争いをなくすための意識(こころ)の研究所、そしてそれをコミュニティメンバーや外部の人にも知ってもらうためのスクールをもっているということ。

また余暇の集いということに止まらず、実生活のコミュニティを実現するために、お弁当屋等の実業会社を運営し成功していることです。
そして今世界が望んでいる真に平和な世界を実現させる成功実験モデルとして、日本中そして世界からも注目を集めているところです。



●平和と環境は「頭」ではなく「こころ」の転換から!
環境団体なのに、平和団体なのに、いいことを目指しているのに、内部分裂したり対立したりと、悲しい事態を見たり経験したりしたことは、このような活動に関わったことのある人なら100%あると言って過言ではないでしょうか。
なぜ?! 思想(頭)的には、すばらしいことに転換したのに…
それは、人間の対立や争いは、思想(頭)ではなく、それ以前にあるもっと深い、意識構造(こころ)が長い資本主義社会の教育で、そのように教え込まれていることから派生しているからだったのです。

アズワンでは、争いの根本原因の意識構造を究明し、平和な社会を実現する研究所をつくりました。その研究成果で、意識(こころ)自体をクリーンにやり直すスクールができ、みなさん活発にスクールに行くことで、平和なこころと、本当のコミュニケーションができるようになってきたのです。
私もスクールに入り、環境問題や平和問題など、外形的な活動をする前に、各自の意識(こころ)の根本構造をクリーンにしなければ、今の世界の状態がそうであるように前進はない、自らがまた争いを起こしてしまうということを、心の底から確信させられました。それは、衝撃的と言っていいほどの体験でした。



●みんなが楽しく働く、規則も罰則もない、休みたいときに休める会社
アズワンコミュニティは、単なる余暇活動の集まりではなく、そこで生活する、そしてそのための、「おふくろさん弁当」という実業会社等も経営しています。
もちろん、お金のためだけではなく、真に「ひとのための会社」を実現するためです。

上下関係や命令、強制、規則、罰則がなく、休みたいときに休める、社長も社員もほんとうに楽しい会社です。「会社にいるときが一番こころが安らぐ」という社員もいます。そんな会社のことを親に話しても「そんなバカな会社があるわけないだろ!」と信じてもらえないそうです。(笑)

それでも毎日1000食もの弁当を供給販売し、利益も業界では驚異的なレベルを出しています。
言い方を変えれば、性善説で運営する会社を実現し、利益においても性悪説から設立された会社を超えることを実証した会社と言えるでしょう。



●お金のいらないストア
アズワンコミュニティの中では、70人で財布をひとつにしているグループもあります。
それぞれが自分の収入をすべて事務局に入れ、各自が使うのは、収入とは関係なく、ニーズに応じて使います。それでまわっています。

そして、センターには、このメンバーであればなんでもタダのストアがあります。
私も体験留学中、このタダメンバーにしていただきましたが、財布を持ち歩かない習慣がついてきました。
もう金のない世界もすぐそこという感じです。



●おとぎの国のひとたち
アズワンには100~150人のメンバーがいます。
このコミュニティの人たちの特徴は、仲がよく、安心して自分の人生を楽しんでいることは勿論、みな共通してウラオモテがない、人の陰口をきかない、という点です。
そしてゆったり仕事をしています。仕事をしていないひとでも、いばって生活しています。

自分がやってみたいことはどんどん試してみる。そして遊んでいる。楽しんでいる。そのことを誰もとがめない。責めない。失敗しても責任を追及しない。許される。そんな空気に囲まれて生活しています。
まるで童話の国に迷い込んだようだとも言えます。

ある訪問者が言いました「私たちが理想と思っていた社会が、もうここに既にあるじゃないですか!」
これからコミュニティを立ち上げる人、立ち上げたが困難を経験している人には、是非参考に訪れてみてほしいコミュニティです。
そしてそんな先ではなく、人類全体が本当にこのような平和な社会になることを私は信じ願っています。

アズワンコミュニティ URL : http://as-one.main.jp/ac/

寄稿:ガイアウィンド 代表 吉岡 和弘
(FMKITAQ番組GAIAWIND トランジション&ピースネットワーク北九州)
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