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暮らしの中のサイエンズ ゼミ 胸弾む新年度スタート!

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春、新学期。子どもたちが初々しく迎えたように、アズワン鈴鹿コミュニティの人たちもまた、この季節に胸を弾ませています。その一つが、「サイエンズゼミ」の新年度スタートです。
昨年に開講したゼミが3月末に終了し、4月から新たに始まりました。
新しいメンバー構成で新しいテーマで始まっています。コース数も増え、参加にあたっては、ちょっと関門もありました。

参加にあたりレポートを提出すること。ゼミ開始前には着席していること。毎回レポートを提出すること・・などなど、ちょっとしたハードルが…。「あれ!? アズワンにはルールや規則がないのでは?」、そんな疑問を持つ人もいるでしょうか? これは規則かな?

参加者はそんな難関もなんのその、各ゼミごとに、毎回レポートがFB上にアップされ、その意欲がビンビンと伝わってきます。
「新しい社会創造」への熱意でしょうか。日々の暮らしの中に「サイエンズ」が浸透していくようにも感じます。なんだか皆さん生き生きしてる。

サイエンズゼミとは、サイエンズの理解を深め、本質的なものを探究する機会として設けられたもので、参加対象は、サイエンズ研究所会員です。コミュニティの人たちがみな参加しているわけではありません。自主参加です。しかし、鈴鹿コミュニティにとっては、ゼミの存在は欠かせなくなっています。

日常の中に探究する機会があることで、決めつけや固定した自分の見方に気づきやすくなり、実際や本来のものを知っていこうとなっていきます。

少しでもそんな息吹をお届けしたく、参加者たちを取材しました。

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●アルコールベースからゼミベースの暮らしへ

Oさんは、今年正月に、毎日飲んでいたお酒を止めたと言います。それも、決断したり、決意したのでなく、なんとなく、「止めてみよう」と思い、それから飲んでいないとか。大きな理由はないようですが、体重が減らないことを気にはしてはいました。
今、止めてみて、お酒を飲んでいた頃の自分が、どんな暮らし方だったのか、よくわかるそうです。
「料理も酒のつまみに見ていたり、酒に合う料理を選んでいたり。仕事を終えて家に帰ると、晩酌しながら過ごす日々で、アルコールをベースに暮らしていた。今は、お酒がないので、夜は何しようかな~って考えているところ。みんなのレポートを読んだりして、ゼミをベースにした暮らしになってきた」と言います。

この話は、お酒を止めることを推奨しているものではありません。Oさんの止めようと思った心境やその背景があるのだろうと思います。すーっと要らなくなる暮らしっていいなあと思いました。
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●テーマが日常会話で意識に上る


ゼミでは「知るとは?」がテーマにもなっています。「知る」と「考える」、どう違うのか?とか、そんなテーマが出ると日々の生活の中にも浸透していきます。ジョイでマミーをしているTさんが話してくれました。

「夫が、玉ねぎの葉っぱで料理が出来ないか?って聞かれて、私は、すぐに、匂いや味を想像して、美味しくなさそうって思った。
でも、その後、自分の頭は“分かってる”状態になってるな、と思い、パソコンで調べてみると、玉ねぎの葉っぱを使ったレシピが見つかった。
ちょっとした会話の中にも“あ、自分は知っている状態だな”って思って、聞きなおしたりしてる。」そうです。



●暮らしの活力

若者のK君のゼミでの発言はちょっと発想が違って面白く感じます。そんな彼にも聞いてみました。
「ゼミは、暮らしの活力かな。」とさり気なく言います。
「人や社会の本来性、本質を明らかにしながら暮らしていきたい。明らかにしていける人になりたい」というのが参加の動機だそうです。


●今回は不参加

今回、ゼミに参加していないIさんにも聞いてみました。Iさんは留学生から定住者になったメンバーです。
「ゼミ参加の条件を聞いて、“やらなきゃ”って思ってしまう。ファームも繁忙期に入ってくるので、今回は見送ってみた。ここで暮らしていると自分の中にある“しなければならない”という気持ちでは、動けなくなってきている。」そうです。
世間では、当たり前のように「しなければならない」ことがあり、そう思って行動することが仕事をする、ということでもあるでしょうが、自分の考え方や本心が見えてくると、自分を縛っているものから自由になりたくなってきます。そして、そっちの方に進めるのは周りに見守ってくれる人たちがいるからです。Iさんもどんなふうになっていくでしょうか。


各人各様に、その人の中でやりたい分だけでやっている様子が分かります。

毎回アップされるレポートも一つだけ紹介します。

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●始めさえすれば・・あとは自ら成長していく

「親しさで繋がる社会を始めるのです。」

「疑いも警戒も要らない本当に安心できる人と人で社会を始めるのです」

テキストでは繰り返し「・・・始めるのです」とある。
本来の親しさで始まったものならば、決して崩れない。
たった三人からでも、始まったらもう無くならない。
何かそこには、人数よりも力強いものを感じる。

そしてこれは、ほとんどの人がすでに「家族」という枠で経験しているのかもしれない。
だとすれば、家族のような親しさで繋がる人間社会を造っていきたいという願いは、万国共通のものなんじゃないかな。
こんなシンプルで簡単なことならば、「始めさえすれば」あとはその社会が自ら成長していくのだろう。

ごちゃごちゃと条件付きのものに複雑にしてしまうのは、すべて人間の考えの方だ。
誰にでもある本来のもの、溢れてくる親しさなら決して枯れることはない。
こんこんと湧き出る泉のように、すでに安心で満たされている。

誰もが影響し合っているひとつの生命を生きているとしたならば、その泉は地下水路で繋がっている。
こんなふうに想像すると、水の星「地球」は新しく生まれ変われる気がする。

自然と溢れてくるもの・・・それは日常的に接しているのだと思う。
個々別々に営んでいる「家族」という枠を外すと、親子とか、夫婦とかの限定された愛情ではなく、
もっと自由に本来のものが、溢れてくるようだ。

「・・・始めるのです」
溢れるもの、湧き出るもの、それらは出口を待っている。
その出口を「親しさで繋がる社会」と言い換えれば、小さくても一つ二つと造っていくことが
生きる喜びになっていくのかもしれない。
(A・Iさんのレポートより)

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自分にあるキメツケや固定の見方に気づくと、
そういう自分の方に意識が向きやすくなりますが、外れて見えてくる実際の世界、本来のものがそこにはあるはずです。それに触れたら・・もっと知りたくなっていく・・
私たちが実現しようとしている社会も本当にどんな社会なのでしょう。
コミュニティに暮らしながら、もっともっと知っていきたい、
そして実現していきたい、とそんな意欲が湧いてきます。

「サイエンズをベースにした暮らし」・・また時々レポートしてお伝えします。(いわた記)
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