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ウリさんの日記 --- その2

アズワンコミュニティに長期滞在中のウリさん(ブラジル在住のドイツ人)。
先日誕生日を迎え、何人か寄ってパーティをしました。
また、おふくろさん弁当での職場体験では、ゲームのように楽しんでいるようです。
その様子、ウリさんのフェイスブックから紹介したいと思います。
誕生会
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ケーキある日、私はEriさんと一緒に作業していました。
(彼女は私の誕生日にケーキを作ってくれました)
午前は、ベルトコンベアで食材を詰める作業、
午後は、長いテーブルに弁当箱を並べ、
4人でワゴンを動かしながら食材を詰める作業。
夕方、彼女が私に、午前のベルトコンベアを指差して、
「あなたは、午前か午後かどっちで仕事をしたい?」と聞いてきました。
私は、少々とまどいながら、微笑んで、「どちらも好きですよ」と言ってしまいました。
えりさんと

午後の詰め作業はゆったりした作業であり、それを一緒にやるのは楽しいのです。
それとはちがって、午前の作業は・・・。

実を言うと、日本に来る前、アズワンコミュニティをしらべていた時、
このベルトコンベアの写真も見ていました。
それで、「この仕事はしたくないわ!」と思っていたのです。
私にとって、ベルトコンベアでの流れ作業は、人間が機械に奴隷化された、
なにか資本主義の真髄からきたのもののように思ったからです。
ベルトコンベア①午後の詰め作業
(午前のベルトコンベアでの詰め作業) (午後のお弁当箱を並べての詰め作業)

けれども、結局、やはり私の好奇心の方が強くでてしまったようです。
こちらに来て、このベルトコンベアがあるおふくろさん弁当でやってみる
という冒険をしてしまいました。

私がお弁当屋さんに到着する朝6時45分には、既に何人かの人がいます。
私はそこがどのように機能しているかを観察するのが大好きです。

そこは、誰も私が何をすべきか一々言ったりしません。
私は、小さなパートである、梅干しと漬物の準備をします。
そして、午後6時45分には、"ゲーム"の準備です!
大きいトレーをベルトコンベアの横に並べたり、
長いテーブルの後ろのマットに材料をそろえたりします。
私はもう「私の小さなパート」をどう準備するかを知っています。
それに、この間、「私の小さなパート」には、ほうれん草ともやしが追加されました!
玉子焼きから揚げ

すべてが配置され、準備完了です。
それぞれのポストに就いて、 "ゲーム"が始まります!
私はもう、ホワイトボードに書かれていることは少し理解できます。
どのタイプの弁当を、どれくらいの量、何時までに!
ベルトコンベアが少しずつ、ゆっくりとまわり始めます!
"あちらからボールが来たよ!
--- ちょっとしたウォーミングアップです。"
ベルトコンベア③
時には回転が速くなったりします。
コンベアの始めの方にKuriyaさん、Norikoさんが
ごはんとお肉のパートに入ると、早くなります。
末端にいる私たちは、その「パス」をなんとか受けていきます。
私の横にいる若者は、全く声かけ無しで、ふたをしていきます。
彼にとって早すぎるなと見えたら、私がトレーの速度を下げ、
コンベアの速度が遅くて、彼が待つ様になるとみると、
私がいくつかのトレーを手で押してあげます。

私の前方にいるItsumiさんとYaekoさんとも、同じような感じで進めていきます。
私のパートが忙しくなってくると、彼女たちがいくつかのトレイに
私のほうれん草やもやしを入れて、手を貸してくれ、
即、私は元のポジションに戻ります。
あるいは、コンベアの始めの方のKuriyaさんのごはん入れと、
私がやっていた梅干入れに誰かが入ります。
ゲームの真っ最中に組み合わせの急激な変化があります。
コンベアでは6-7人で作業をやってます。
そこでの話の細かいところまでは解りませんが、
私には、すべて非常に柔軟で軽るく行われていると感じられます。
ベルトコンベア②ベルトコンベア⑤
毎日、生産現場で一緒に働いているのは約12人です。
そして常に誰か一人、サポート役をしていて、コンベアに就いている私たちに
何か材料が欠けていないかと、お世話をしています。
それか、私たちの方が、「ほうれん草をください!」と声をかけます。
ときたま、だれかが 「ストップ」と言います!
どこかのラッシュが解決されるまで、ゆったりとコンベアは止まってます。

みどりちゃんここでは、Midoriさんが一番多く、声かけをします。
私がちょっと静がだとすると、あちら側から、
「ウリさん、大丈夫ですか?」と呼びかけてくれます。
私はポルトガル語の PERFEITO !を翻訳して、
「完璧です!」と答えます。
皆、面白がります。
私は笑いこけて、リズムから外れます。
そしたら、さらにもっと笑います。

もっとおかしたったのは、コンベアがきしむ音を出し始めた時です。
なにか、機械まで、曲に同調していたようでした。

そうです。ゲームは毎日、ちがって、同じではないですね。
もっとエキサイティングの日もあるし、ゆったりの日もあります。
それに、いつも終わりがあります。

一日3時間が私にとっては、疲れすぎないのと、
次への期待を維持するのにちょうどいい感じです。

この、チャップリンのモダンタイムスとは全然異なる体験は、
私にとって、とても貴重な、価値あるものとなってます。
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