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イムさんのコミュニティ滞在記 その3

イムさんの滞在記、今回は、「おふくろさん弁当体験記」です。
以下、イムさんのfacebookから抜粋し、翻訳・編集しました。
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【人が幸せになるための会社】
アズワンコミュニティでは弁当店を経営しています。
お弁当屋さん玄関

この弁当屋さんは、これまで3店舗あり、今年一店舗閉店しました。
その理由を尋ねました。

理由は、『働く人が仕事をしたくなくて』、である。
経営上の理由もなくて、売り上げが減ったのでもなくて、
働く人がイヤで閉店するとは…

閉店した店舗(四日市店)は、
ここから車で30分位のところにあり、
調理をする人は、とても早起きし、明け方にそこに行き、
広い厨房で、ひとりで仕事をするそうで、
それが孤独でできない…、と言います。
それで、その店舗は閉めたのだ、と言います。
その後、ここ(平田店)で、みんなと調理をすることになったそうです。

売り場が閉店した後にも顧客の注文が減らないので、
この平田店で作り、そこから四日市方面への配達をしてると言います。
そのため、2店舗の注文を合わせて作るようになり、
ベルトコンベヤーが設置されるまでになったそうですが、
その店舗(四日市店)を整理したことを後悔してはいないようです。

何より、個人の自由意志を重視する、この文化を反映している方式のようです。


【店長の仕事は話を聞くこと】
8/8(滞在3日目)、 今日は泉田さんと一緒に弁当配達に行った。

泉田さんは弁当店の店長だが、他の職員と同じことをする。
職員達は彼を店長とは呼んでいない。そのまま「泉田さん」と呼ぶ。
彼は見守っていて、必要となった所に行って、そこをやる。
そこは上下関係がなく、役割というのがあるだけだった。
泉田さん2泉田さん

店長の役割は他の人の話を聞いてあげることのようだ。
そしてこの店は職員たちが、
どんな話をしても大丈夫な間柄になることが目標のようだ。

素晴らしいではないか。

お弁当の山

この弁当店は、やり始めて5年になる。
はじめは20個程度の注文から始まり、
今は700個程度の注文が、毎日入ってくる。
減ってはなく、少しづつ増加している。
弁当を食べた人達の食べ物を通じて、電話応対を通じて、
この店の空気を間接的に感じるためであろう。


【私も何か贈りたい そんな気持ちが湧いてきて…】
8/23、今日は 18日間のアズワンコミュニティ体験が終わって韓国へ戻る日だ。
今日は家へ帰る事以外は特に特別なスケジュールはなかった。
ところが、今日朝起きたら 急に弁当店へ行きたくなった。

おべんとう屋さん

今日はひと月に1回あるスペシャル弁当DAYだ。
1000個の弁当を作るそうで、朝6時から出勤するという話を、昨日聞いた。
昨日聞いた時は、行って助けたいという気持ちはなかった。

ところが今朝、何の理由も無く、弁当店に行って、お弁当詰めをしたくなった。
その時の感じは、誰かを助けたいということより、
『ただ弁当箱におかずを入れに行きたかった』というものだった。

お弁当屋さん 詰め作業

その気持ちは、純粋に私個人から出てきたようだった。
私は、元来、このような気持が起きない人だ。
助けたい気持ちより、朝寝る方がより好きな人だ。
このような気持ちが湧いてきたのは、
今までのここの雰囲気、空気などが影響を及ぼしたのではないか?

今まであまりにもたくさんの贈り物を受けて
何か私も贈り物をしたいという気持ち、
朝の運動として身体を動かしたい気持ち、
この人たちと良い関係を維持したいという気持ちなどが複合的に作用して、
私の足取りを弁当店へと移したようだ。

夏祭り パン食い競争にて
(おふくろさん弁当の夏祭り パン食い競争で)

予定になっているから弁当店へ行く時と、
ただ行きたかった時とは、心持ちが違うようだった。
実際に仕事をした瞬間にも、仕事の印象が違った。
このことがここで言う、
「しなければならない」と「したい」のちがいでないかと思う。

自発性…
何かによるからではなく、
純粋に、全て私の気持ちの中で湧いてきたことをすることができれば
どれほどいいだろう?
そのことは個人の問題だけではないようだ。
その気持ちが起こるには、社会的な環境を作る事が重要なようだ。

アズワン

普段より多い量の1000個の弁当を作るために早く出勤したにもかかわらず、
普段より多い量の仕事をしても、彼らは普段と違わなくみえる。
笑いながら楽しく仕事をする。

だれかが大変で休みたいと言ったら、他の人がその席を満たして解決して、
すべき仕事ができれば、彼らはいつも「泉田さん(店長)~」と呼ぶ。
そうすれば泉田さんは笑いながら駆け付ける。
どれほど平和な場面か...

アズワンコミュニティの探訪を終えて戻って行く日の朝、
こんな気分を感じられて、すごく気持ちが良い。

【そして、サプライズ!】
津の港で名古屋空港へ行く船を待って弁当を食べていたら、
吉田順一氏がびっくり訪問して下さった。
今日はスペシャル弁当DAYで忙しかったであろうに、
びっくりくり訪問(サプライズ)のために急いで配達してきたんだ。
エプロンをつけたまま...
イムsん&吉田さん
吉田さんとは一度一緒に配達に行っただけなのに、
その縁を大切だと考えて下さって訪ねてきて下さって、
とても幸せだった。

ありがとう吉田さん~
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