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トランジションタウン鈴鹿 93歳の遊び場

トランジションタウン鈴鹿の活動の一つ「地域創生三重の会」。
その活動拠点でもある”街のはたけ公園”でのある一日の様子を紹介します。

この先にはたけ公園

以下、トランジションタウン鈴鹿のfacebookページより抜粋。
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【93歳の遊び場】
街のはたけ公園ではダブル台風が去った後、さわやかな秋空が広がっていた。
透き通った朝の冷たい空気の中、
小ハウスの中で、中井さんはサラダ菜定植をしていた。
ハウスの横では、森原さんが雨上りの濡れた土を起こしている。
一目で「おふくろさん弁当」と分かる車で、
ダンボールコンポストの基材を置きに秀子さん。
しばらくたった頃、ドラゴンフルーツの手入れに訪れた辻屋夫婦。

辻屋夫妻

このはたけ公園には、何か作るだけではない、夢を持った人が集まってくる。
どんな夢をもって「作物」を栽培しているのだろうか?

公園の入り口付近では、
大平照子さんが連れ合いの母と一緒に野沢菜の間引きをしている。
私の母はこの間引きをたんたんと中腰でやっているが、
93歳にして、何をしたくて野沢菜の種をまいたのだろうか?
   知らない地に来て寂しいのかも。
   新潟を懐かしむということもあるだろう。
   勿論食べたいというのもあるだろう。
   また土に触れたいのかもしれないが、
   でも本当は何をしたいのだろうか?
何れにしても、93歳が畑に行こうとするだけでいい、遊べる場があるだけでいい。
そんな「街のはたけ公園」だ。

大平夫妻
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また、10月27日、「地域創生三重の会」の定例会が開催されました。
その様子をトランジションタウン鈴鹿facebookページより抜粋し紹介します。

【はたけ公園って、どこにある?】       宮地昌幸さん記

10月27日第四日曜日の午後3時、地域創生三重の会。
「毎月、定例でやろうぜ」と始まった。

須賀さん  遅れていったら、
  須賀さんがトランジッション・タウン
  について解説していた。

  須賀さんからぼくに振られた。

  「今までやってきたことが、
  どうもトランジションとも言えるらしい」と言ったら、
  なんとなく「そおー!?」
  という反応だった。 

大平夫妻は、92歳になる大平氏の母上と暮らしている。
今年、一人暮らししていた新潟の家を離れて鈴鹿に来た。
大平照子さん、はたけ公園にカブのタネをいっぱい播いた。
播くのはよかったけど、間引きが大変。
おばあちゃんに応援たのむ。手早い。

照子さん

 照子さん 「おばあちゃん、タネ播きすぎたかな?」
 お婆ちゃん「タネじゃ、食べられないからね。それにしても、たくさんまいたね。
        播くのは、簡単だけどね・・・」
おばあちゃんと嫁さんとはたけ公園と、それに、惣領の甚六。

森原夫妻

  「はたけ公園に地域の高齢者の人たちを呼ぶのはできないかなあ?」
  「いまは、それぞれ互いのつながりがきれているからなあ」

  「この間テレビを見ていて、胃瘻した老人をこれ以上苦しませたくない
   という家族の願いを医者やケアマネジャーなどが話合って、
   結論がでないという番組を見た。
   家族と周囲の人の正常なつながりって、どんなものか、
   そういうところにいつも焦点をあてときたい。」

  「はたけ公園に、もっと自由に来てもらうというのは?」
  「うーん」という空気。

北川さん 北川さん 「はたけでレタスの収穫をしていたら、
        喪服を着た老人が
        じっとぼくのやっていること見ている。」
 老人 「なんで、レタスを斜めに採っていくの?」
 北川さん 「そのほうが、
        残ったレタスが大きくなるから…」
 老人 「ふーん、そう」
 北川さん 「なんか、
        その人と通うものがあるんだなー。」


 須賀さん 「そういえば、はたけでやってたら、喪服の人が通りかかった。
        ルッコラの収穫していたら、見ていて、花を持っていきたいという。
        それで、ルッコラの花をあげた」

とし子さん

 森原とし子さん 「私も、近所のおばあちゃんが仏壇に菊を飾りたいって言うの。
           それで、どうぞ、と言ってあげてるの」

 辻屋康子さん「保育園の若いお母さんと子どもで大豆のタネまいたでしょ。
          私の娘の保育園のお母さんたち、
          そういうのでずいぶん仲良くなっているみたい。
          この間、そんな親子から、枝豆食べたいという声があって、
          中井さん、大豆を播いた親子に枝豆あげたでょ。
          あれって、孫が大豆を播いたことを聞いたおじいちゃんが
          孫に「枝豆食べたい」といったことがキッカケらしいのよ」

はたけ公園と、親子とおじいちゃんと、
親同志と中井さん、中井さんの仲間、大豆と枝豆。

中井さん

  「物ってのは、ただ動くんではないんだよな。そこに人の気持ちがあるんだよな」
  「またまた、むずかしいこという・・」(笑)

こういうのって、
「自由に使っていいですよ」、「年寄りを集めてなにかする」、というのもあるけど、
そこになにか寄りたくなるような空気というか、
なんといったらいいか、そんなものが漂ってくるのがいい感じがするけど、
どうなんだろう?

「地域創生三重の会」、またの名を「トランジション鈴鹿」とも言う。
さあて、どこから始まるのかなあ。
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