お金の要らない暮らしを体験中

久しぶりのイモちゃんのコミュニティ探訪です。
今回は、韓国から1年間のコミュニティ滞在をしているソリちゃんにインタビュー。

マシュマロ2【帰りたくないよー】
3月15日に来鈴し、今日で83日。
携帯電話を見ながら、
滞在日数を教えてるソリちゃん。

イモちゃん 「どう?、これまでやってみて」、
ソリちゃん 「まだまだ滞在は残っているけれど、
        もうすでに韓国に帰りたくない、
        ずっとここで暮らしていたいー!!」

ここでの暮らしは、いたってシンプルで、特別なことはしていません。
一日、あるいは半日を職場で過ごし、
他の時間は、日本語の勉強やショッピングをしたりしています。

また、韓国語講座を担当したり、若者の食事会に出かけたり、
たまに一日てっらこやのスタッフをして子供たちと遊んだりもします。
日々の暮らしの中で、いろんな人達と触れ合いながら過ごしています。

食事は、朝夕は宿泊先の古民家伊与田で用意してもらい、
昼はおふくろさん弁当でお弁当をRINKAでもらってきます。
畑で作業をすると、身体は疲れて、夜は早めにぐっすり寝てしまうこともあります。

でも、とにかく「楽!」、「快適な暮らし!」。

たまねぎ収穫


【お金の心配がない】

    住むところと食べることは万事OK!、
    その他日常の暮らしで要るお金(おこずかい)は、
    ライフオフィスで用意してもらっていて、
    お金のことは考えなくていいようになっている。
    その辺りが、なんとも「楽」みたいです。


カット親から、「もう社会人だから、こずかいはないよ・・・」、
と言われていて、高校卒業後は、自活しないと!と
なにげにプレッシャーを感じていました。

 社会人 ⇒ 自立する ⇒ 自分で稼いで暮らしていく

ここでも、形的には職場に行き、おこずかいをもらって暮らしている様に見えますが、どこが違うのだろう~?

    おこずかいは、ライフオフィスからもらう、ここが違うのかなー?!
    「お金のことは社会が考えてくれている」みたいな感じでしょうか・・・
    食と住もコミュニティで保障されています。

【罪と罰がない】
また、サンマウル高校(フリースクール)は、競争の激しい韓国の高校とはちがって快適なところもあるけれど、暮らしの面ではきびしかったそうです。
サンマウル高校独自の方針があり、身体にいいものをと、お肉やそこで用意されるお菓子以外は食べてはいけなくて、もし他のお菓子をこっそり食べて見つかったら、きびしく怒られることもあるそうです。

    イモちゃん曰く・・・、
    アズワンコミュニティには、罪と罰がない!
    コミュニティに「しちゃいけないがない」が無い。
    何食べても、その人が何しててもOK!
    なぜだか、どういうわけだか・・・、罪も罰も無いんだなー。

    「楽」に感じる辺り、
    そういう外からのプレッシャーがないのも大きいのかな。

【もっと学びたい、もっと知りたい】
ショッピングソリちゃん、「日本にいる間は日本語にどっぷりつかりたいんだー」と、日本語を積極的に学ぼうと意欲的です。
コミュニティの青年達、博也君(大学院生)や、美果ちゃん(大学1年生)などにも手伝ってもらいながら勉強しています。

また、計画したり、企画するのがすごく楽しいらしく、
人と人が交流する機会、そういう企画を国際的にやっていきたくて、語学をもっともっと学びたいと思っています。
高校生の頃から、神戸市や日本の学校との交流機会に何度か参加していて、
それらがきっかけになっています。
そしてこの滞在中も、夏にサンマウル高校の学生達が来る予定で、
コミュニティの側として、その受入企画に関わるのを楽しみにしています。

また、これまでにサイエンズスクールの「マイライフセミナー」と
「自分を知るためのコース」に参加しました。
内容の理解もあるけれど、「考えるのがおもしろい!」そうです。
そして、もっと自分を知りたいと意欲が湧いてきて、次のコースを検討中です。
コースにてイラスト

一方、以前から交流のある日本の友達が遊びに来てくれ、一緒に旅行に行ったり、
アズワンコミュニティに来ていたエコビレッジ活動家ふみみんさんとも知り合い、
ヒジンちゃんと東京へ遊びにも行く予定です。

ソリちゃん、ごくふつーの18歳。
勉強も職場もショッピングもセミナーも旅行も・・・、
ここに暮らしながら、いろんなことに挑戦中。

てんとう虫ソリちゃんのこれからに向けて、
本当にやりたい事に向かって、それがやれるように・・・
コミュニティが応援してくれているようでもあります。

イモちゃんは、ソリちゃんの話を聞いて、
アズワンコミュニティは、
お金の要らない暮らしが体験できるようになっている、
社会がそう仕組まれている。
そして、社会に甘えたいだけ甘えられる、
そんなやさしい社会が実現しつつあるのを感じました。
アズワンコミュニティの実態、これからも探訪していきたいです。

(記事 中野敏美)
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ドイツよりハーン氏 アズワンコミュニティを再訪

初夏の風が新緑を揺らしていた5月20日の朝、ドイツからエクハルト・ハーン氏(72歳)が来日しました。ハーン氏は、ドルトムント大学で建築・都市計画、人間行動学を研究し、環境都市の観点で東ベルリンの復興にも関わってきました。
現在も、EU各国における環境に配慮した都市計画アドバイザーとして多忙な毎日を過ごしているそうです。
歓迎会ウリさんと2
鈴鹿訪問は、今回で3度目となります。
2009年秋に、鈴鹿が環境調和型持続可能な社会のモデルになるようにとエコ・ステーションの提案をし、昨年は、アズワンコミュニティ鈴鹿の実情を視察とともに、3・11東北大震災後の復興の視察や東北の研究者との交流もしました。
その後ベルリンで、この「やさしい社会」づくりの試みを研究者や実際家に紹介すると、スタディ・ツアーで見学したいという反応もあったそうです。
そして今回は、アズワンコミュニティ探訪へ

●小野雅司さんと対談●
(アズワンコミュニテイステーション縁側ホールにて)
小野さんと

ハーン氏:「ここのコミュニテイの暮らしは誰でも関われるのですか?」

(小野さん)
誰と誰が、コミュニテイのメンバーか分からないというのが、
実際のところでしょうか。
人の繋がり方として、濃い関係のつきあいもあるし、地域社会の中で、学校、お弁当屋さん、はたけ公園、お年寄りの会など、いろいろなつきあいもあり、親しさに濃い薄いがあるけど、そこに隔てや囲いがあるわけではないので、誰でもいろいろなところから関わっていける感じです。

ハーンさん:「心のメンバーシップですかね。これから、進めたいことは?」

(小野さん)
贈り合いの社会になっていくことですかね。
もっと、社会に甘えられる。他の人でやれることはやってもらい、
自分が本当にやりたいことが出来るような


ハーンさん 「進めたいたいこと、もっとありますか?」

(小野さん)
お金でも贈り合いでやっていけたらと・・・(笑)

ハーンさん 「えー?・・・、ああ・・・。それはおもしろい!それは、いい!」

●おふくろさん弁当屋●
泉田さんが案内してくれました。
泉田さんと
ハーンさん 「自家産の米・野菜の割合は?」

(泉田さん)
米なら約半年、野菜は季節によってちがう・・・


ハーンさん 「職場の実情はどんなですか?」

(泉田さん)
やりたい人でやれている。
急にお弁当の数が増えてもやりたい人がいっぱいいる。
生活のため、お金を稼ぐためにやっているという空気がないかな。
お弁当屋さんのみんなと
コンベアを最近入れてみて・・・
ふつう工場などでは、私語厳禁だけど、コンベアを使ってみると、分散していたメンバーが一ヶ所に寄って、その賑やかなこと!


●街のはたけ公園●
中井正信さん、大平達男さんが、はたけ公園を散策しながら案内しました。
はたけ公園案内

(中井さん)
「はたけ公園は、㈱SUZUKA FARMと、地域の年寄り達で立上げた地域創生みえの会の二つの団体で使っています。


ハーンさん 「地域創生って、どんな意味ですか?」

(大平さん)
地域の人と人が、野菜づくりでつながるだけでなく、人間として、隔てなくつきあっていける社会づくりを目指している。


ハーンさん 「地域の人とは、どのくらいの規模でかかわっていますか?」

(大平さん)
子どもと老人のコラボで野菜を育てたり、収穫して食べるイベントとか、素人野菜づくり集団ベジコミクラブをつくって、コミュニテイに贈りものとして届けている。


●ライフストア●
岸上典子さんが案内し、午後3時半すぎ、たくさんの人たちが寄ってきました。
ストアにて
SUZUKA FARMからお米・各種野菜、お弁当屋さんから数種の惣菜、ベジコミクラブから蕗やスナックエンドウなどが届き、
コミュニティにかかわる人たちが、夕食の食材を取りにやって来ます。
そして、時には井戸端会議みたいにもなります。

ハーンさんは、以前会ったことのある人たちと、「やあ」と手を取り合いす。

●コミュニティライフオフィス●
竹本美代子さんと話しをしました。
オフィスの表札

(美代子さん)
コミュニティライフオフィスは、昨年7月ごろからはじまりました。暮らしの相談窓口と言ったらいいですかね。仕事のこと、家族のこと、家計のこと、なんでも安心して相談できます


ハーンさん「相談に来る人は決まっているのですか?。
       どのくらいの人がいますか?。
       どんなことをしてるのかな?、具体的に」

美代子さん(美代子さん)
今は、100人ぐらいいるかな。
安心して話ができるようになると、
その人が望んでいることが自然に出てくるようです。
ファームの青年が野菜を作っているけど、
本当の気持ちは売りたいのではなく、
欲しい人に食べてほしいなど・・・。
それを、オフィスで聞いて、やれるところから、
そういう願いを実現させたいと、ライフストアを立ち上げました。
一人ひとりの家計の相談にのったりしますが、
生計は、それぞれの家族で立てています。
おふくろさん弁当で働いている人は、そこが生活費の財源になっています。
他で働いて収入を得ている人もいます。
ある若夫婦で子どもが生まれて、車が欲しいけど、当面、お金がない。
それを聞いて、考えているうちに、お金を無利子で貸すよ、
という人が出てきました。


ハーンさん
    「それは、goodだ。オフィス自体に財源はないが、
     お互いの間に垣根がなくて、情報がいっぱい集まってきている。
     それを、一人ひとりにとって、最適になるように、
     支え合いになるように、仕向けているのかな。
     成功的事例と言えるだろう。


そして夕食後は、懇談会。
ハーン氏2いろんな人が、いろいろなプロジェクトをそれぞれやっている感じがする。
何かコミュニテイとして、共通の考え方があり、それに個人が合わせていくというのではないようだ。
個人個人が大事にされている、そういう印象がして感動した。
私はこれまで、これからの人間生活はどうあったらいいか、都市のテーマでは、持続可能な都市というのはどんなものか、考えてきた。
鈴鹿カルチャステーションのような、エコ・ステーションをつくり、街のいろいろな人たちが寄ってきて、自分たちの街をどんなものにしたいか話し合いながら作ってきた。

一つの例として、食糧も都市のなかで自給できないかと、誰もが参加できるコンパクトな菜園という方式も考え出した。農業の研修ができる仕組みもつくった。
(そして、感想の最後に・・・)
今回、まわってみて、まだまだアズワンの場合、閉じている感じがした。

それを聞いた参加者の一人、岩田さんが、
「どんなところでそんな印象をもったのですか?」と聞きました。

(ハーンさん)
アズワンで積み重ねてきた経験は、コミュニティを作っていく上でとても貴重な経験です。それを、広く他の人たちに広げていきたいという話をどこでも聞かなかった。あまりにも知らせていないように感じました。


岩田さん(岩田さん)
そこなんですよね。
ぼくの場合、10年ほどこの街に住み、アズワンともかかわって暮らしてきたんですが、ここでやっていることがどんなことをやっているのか理解しはじめたのは、最近なんですよ。(笑い)

そして、その夜の懇談は終わり、翌日の懇談会へと続きました。

翌日の懇談会は、ハーン氏の
昨夜は、私の哲学から話してしまいました。アズワンがやっていることを街の人にもっとオープンにしたらいいなとも思ったのですがが、みなさんの考えも聞かせてもらえたらと思います。
と始まりました。

小野さん
小野さんそうですね、ここは伝えておきたいです。
アズワンの進み方は、コミュニティをつくるとか、社会をつくるというとき、社会に決まりをつくって、それに人が合わせるという行き方をしてこなかったんです。
コミュニティに従うでなく、やるもやらないも一人一人の意志に寄って営まれる。
それが、ベースというか、自然な人の姿かと思います。
やりたい人はやる、やりたくない人はやらない。
「やった方がいいかな」とか「やらないと、まずいんじゃないか」もありません。


(ハーンさん)
それは、そうでうすよね。


そして、岩田さんから質問。
昨夜から話を聞いていて、ハーンさんはコミュニティの何に関心があるのかなぁと思いました。
カタチはないけど、動いている。
カタチのことをあまり言わないので、もどかしい感じもありますか?


(ハーンさん)
そうですね・・・。私は、世界中のコミュニテイというところに視察に行き、滞在し、研究してきました。
実際を見ていくと、人と人の間に対立や戦いのようなものがあり、必ずしも調和的ではない。途中で壊れてしまうケースもある。
アズワンがなぜこんなにも上手くいっているか、そこに関心がある。
私的には、サイエンズとよばれる考え方があるというところが違うのではと思いますが・・・。
今は、あまり知られていなくとも、今後、人と社会を総合的に見直していく試みは大事だと思います。
そして、持続可能な社会の方向に育てていくには、エコステーションを立ち上げ、多くの人が交流し、より多くの人たちの協力が要ると思います。


岩田さんが、立ち上がり部屋から出て行って、画用紙とマジックペンを持ってきました。

岩田さん
アズワンコミュニテイといっても、
周囲近隣と切り離されているわけでなないんです。
(絵に描きながら・・・)
PIESS NETWORKの絵
境があるわけではない。
それでも、ここにはサイエンズをベースに、お互い隔てなく、遠慮や気兼ねのいらない人と人の繋がりでやっていこうとしている人たちが暮らしている。
そこから、醸し出される気風が近隣に伝わっていけば、もともと隔てがあるわけではないので、寄りたくなった人が、寄ってくるし、親しさで繋がっていくはずだけど・・・


ハーンさん
そうですね。サイエンズの中身を深めていくことと、その経験を伝えていくこと、両方いるでしょうね。

懇談会は、だいたいこんな感じで終わったようです。

参観や懇談を通して、ハーン氏は何を感じていったのでしょうか?!
言葉での理解を超えて、時間をかけても、心底通じ合うお付き合い、
そういう人と人の間柄へと進んでいった探訪でもあったようです。

10日間の滞在中、京都・大阪・神戸・東京で講演し、29日の夜、日本での最終講演を終え、帰国の途に着きました。
また、来年会いましょう。

*この記事は、宮地さんのブログ「かたつむり・つれずれ」の
「エクハルト・ハーン氏がアズワンを探訪した(下)」
「エクハルト・ハーン氏がアズワンを探訪した(下)」)から抜粋・編集しました。
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ウリさんの日記 --- その8

ウリさんin東京2月に来日し、アズワンコミュニティ体験中の
ブラジル在住ドイツ人のウリさん。
今回は、マイライフセミナーに続き、
サイエンズスクールのベーシックコース
「自分を知るためのコース」に参加しました。

感覚について、
(自分の行動や思考、感情など)
そして、感覚と実際についてなどなど、
ゆっくりじっくり調べていくと、
事実実際の世界にグッーと惹き寄せられてきたそうです。

よく見て調べてみると、
見えてくる世界がある。おもしろいですね。
このコース参加後も、東京で開催されている内観に参加です。
心豊かに生きていきたい・・・、
ウリさんの体験は続きます。

では、ウリさんの自分を知るためのコースに参加してみての感想をご覧ください。

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013/05/12 - 2013/05/18 - Ulrike B. Rapp
自分を知るためのコースに参加して
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これからに向けて・・・、コミュニティ体験始まる

今年2月、韓国サンマウル高校から8日間のアズワンコミュニティ体験にやってきたヒジンちゃんが鈴鹿に戻ってきました。3月から1年の滞在に来ているソリちゃんに続き、ヒジンちゃんは3ヶ月間の滞在です。
(ヒジンちゃんの2月滞在時のレポート「ゆっくり行こう♪♪♪」はここから読めます)

今回の一番の目的は、「マイライフセミナー」に参加すること。
そして、3ヶ月間、ゆっくり、ゆったり、コミュニティ体験しながら、
「これから何をしようか?!」、考えたいと思っているそうです。
ここでなら、ありのままの自分で、自分のことをゆっくり考えていけそうな感じがしているようです。
ヒジン受け入れ
  (セミナーに向けて、日本語も勉強中。)

食べることと寝るところは用意されていて、
おふくろさん弁当やカフェサンスーシーで職場体験しながら、過ごします。
お金の要らない暮らしの体験でもあります!

今日の受け入れ会では、
ヒジンちゃん、日本語の勉強も、ここでの暮らしも、仕事も・・・、
何でもやってみたいと、意欲的でした。

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2月にヒジン・ソリちゃんと一緒に来たスミン君も、夏休みに、サンマウル高校の学生2人と共に、新たにアズワンコミュニティ体験に来ることも決まりました。
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ウリさんの日記 --- その7

ウリさん1ウリさんの日記、今回は、4月のある一週間の様子です。
特に変わったことをしたわけではないけれど、
とてもにエキサイティングだったようです。
おふくろさん弁当での何気ない日々の暮らしから、
自分を観察しているようでもあります。
マイライフセミナー後、自分を振り返るくせがついたのかな?! どうぞ、ご覧ください。

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友人達へのお手紙(7)----- アスワンコミュニティでの体験と感想

月曜日、この日は、お弁当をたくさん作りました。
そして、数日前から自らやり始めた作業をしようと、12時過ぎまで残りました。

ここでは誰も強制しないし、求めることもしません。
この雰囲気は、おふくろさん弁当に来た頃から気づき、
私は、それを楽しんでいました。
そんな中、私は自分のやりたい事、やれる事を見つけていきます。
それが楽しいです!

今週は、おにぎりを包むだけでなく、にぎることもやってみました。

1~2週間前、朝の作業後、床掃きを始めました。
その数日後には、最後にモップ拭きもやり始めました。
ということで、月曜日に作業場を終えたときは、本当に疲れていました。
でも、家へ歩いて帰る時は、気持ちのいい満足感を感じていました。

    さあ~、そうしていたら、
    頭に、「あんたは、ほんとうに満足しているのかい? 
         なんで、何に満足しているかね?」
    などと浮かんできます。

以前、私の手紙を読んでいる方は、知っているかもしれません。
最後終わるまで、皆で一緒に仕事をしている「黒い森のファミリー農家」のことを。
夏は夜遅くまで干し草を作っていました。
家畜もいて、週末でも餌を与えなければなりません。
皆助け合ってやりました。

相手が疲れていると思うと、自分はまだいける、なら、自分はやる。
その後、満足するけど・・・。
これは、連帯(意識)を条件付けられたのかしら?

火曜日・水曜日、お仕事はほんの少しでした。
火曜日は、Eriさんがモップ拭きをし、一緒に作業を進めれていいなと思いました。
水曜日も、作業は早めに終わり、みんな、”KYUUKEI”しました。
椅子を寄せてきて一緒に座ります。

何人かが、「”おいしい”とか、”ちょっと待って”とか、ドイツ語でなんて言うの?」
と聞いてきます。

漢字 火曜日に、"KYUUKEI"を漢字で学びました。
 この漢字は、すぐ私のお気に入りに登録しました。
 この漢字、人+木、舌+自分の心を言っている。
 私はホワイトボードに絵を描き、
 私の新しい学習に対しての、熱意を共有しました。
 休憩時間がにぎやかになります。


休憩後の床掃き、モップがけも、時間に余裕がありました。
作業が早めに終わり、Eriさんに、「何をしたらいい?」と聞いてみました。
彼女は「わからない、何かやること探して~!」と言いました。

そこで、私はスマートフォンを使って翻訳、
「ライフストアに持っていくケーキを作りに家に帰るよ、OK?」、
と言うと、返事は「OK」。

作業場を出ると、Setsukoさんに出会いました。
今からケーキ作りをしたいということを伝えると、
「でも、家には卵もsauer creamも無いよ」と言いました。
(setsukoさんは、今までアップルケーキの材料を用意してくれていた)

   私、「ノープロブレム、私が近くのコンビニに行ってきます」。
   彼女、「いやー、ハンターに行ってよ、そっちのほうが安いよ」。
   私は一瞬考えました、
   『ハンターは大きすぎる、あの中で迷子になってしまう!』。
   それでも、私は「オーライ、それではハンターに行きます」
   と言ってしまいました。

   あ~、大きなスーパーは好きでない、
   色々たくさんあって、こんがらがってしまう!

実は、ビザの延長のことで市役所に行った時のことが、
まだトラウマになっていたのです。
Yurikoさんも一緒に行ってくれたのですが、看板やプラカードがほとんど読めない、
それは私の想像を超えていたのです。それに、誰も英語をわからない。
この体験は、目が見えないとか耳が聞こえないとかと同じではないかと思いました。

これに対し私は、お腹の底の方から来る不快感を感じる一方、
「このお腹から来る感覚は何が引き起こしているのか」と自分に問います。
私は、このアンビバレンスに興味を抱きます。
オッケー、アップルケーキの食材を買うのだ~! 今日は冒険の日!

ウリさんと自転車
   私は、ハンターに行こうと、お金を取りに自宅に戻りました! 
   SCSの前を通りかかった時、
   ちょうどCafe Sans SouciからMieさんが出てきました。

   Mie「家に帰るの、何してるの?」。
   私 「ハンターにいくのよ・・・、一緒に行かない?」。
   Mie「もっと近くて安いスーパーがあるよ、一緒に行く?」
   私「いいね!、一緒に行こう。」

私はもう、今日作るケーキを2個と決めていました。
じゃあ、材料が足らなくならないように、多めに購入しよう。
あいにくスーパーには卵がなく、Mieさんは、Sans Souciの卵を分けてくれました。
彼女は、また後でライフストアからもってくるそうです。

   どこに行っても必ず誰かに会う、
   そして話をする、ここでは、そうなっている。
   すべての問題がこの様にして解決されている様です。

   後でSetsukoさんが私に言いました。
   「ハンターの中でもコミュニティの知っている人に
    出会う可能性は高いよ」と。
   なのに、私はそのスーパーで迷子になるのでないかと
   怖がっていたのです。
   私は思いました。
   「そうだね~、ここでは物事は違った機能をするのね、
    問題にすることないね!」と。


午後、Setsukoさんと一緒に、ライフストアに、
ケーキのプレゼントを持っていって、晩ご飯ももらってきました。
もう一つのケーキは、明日、お袋さん弁当の同僚たちに!

自分の奥底では、「連帯への条件付けなのか??自由なのか??」
というテーマが浮かび、そこから観察と思考をしています。
自分の頭の中で、まだマイライフセミナーのテーマがポップアップしているようです。
あの巨大な像がちっちゃな棒に括られているイメージを思い出します。

うりさん木曜日、お弁当の製造数は少なかったです。
でも今回は、突然MidoriさんとEriさんが、私が床掃きを始める前に出ていきました。

  あ、私の頭の中での問いが出てくる・・・、
 「自分が放棄されたと感じているのかい?そうかい?」

   「イエス」。そういう感覚がある。
   こういう体験は細胞に格納されているようです。
   少なくとも、私のところにはね。
   鍋をあらっているHirokoさんがまだここにいる。

でも、私がモップ拭きを始める前に、Hirokoさんが、
「自分は終わったから、もう行くよ」と言いに来ました。
けどそう聞いて、「それでもいいですか?」と聞いているようにも思い、
「いいよ、モップ拭きを終えてから、明日のために紙コップを準備しておくよ。」
と私は言いました。
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ウリさんの日記 --- その6

「友人達へのレター」 ---マイライフセミナー後一週間目 その2

【ウリのアップルパイ】
マイライフセミナーの途中で、私はアップルパイを作ろうと思いつきました!
一つはセツコさんと、伊与田さんと、イツミさんと家で一緒に食べるために。
もう一つはコミュニティのストアへ、皆が食べられるように!
一度セツコさんが、そうするのを見たのです。

ウリさんのアップルパイ

金曜日の夜にアップルパイを作りました。
セツ子さんは、必要なものすべてを買ってくれました!

そして、私の “例外性”について考えました。
--- 私はここで買い物が出来ないのです。
パッケージに書かれているものを読むことができないのです!---

私はこの "例外性"によって、
生活の中で、何事も自分一人で出来ない、
すべて一緒にやっているという意識を体験できるのです。
この日につくったアップルパイは、
おそらく、私の人生の中で作った、一番おいしいケーキでした!

金曜日の夜に一つ作り、それを家で食べました。
そして、ノリ子さんが神戸に住む娘に一切れ持っていきました。
もう一つは日曜日の朝に作り、夕方、お袋さん弁当屋のBBQに持っていきました。
皆アップルパイを食べました、BBQを食べ、ビールも飲みました。
私も日本酒を飲んで、そのせいか、日本語がうまくなったと思いました。
BBQで
私のアップルパイの歴史は、長く、物語りもたくさんあります。
子供の頃の思い出は、一番下の「続き」をクリック下さい。)

【スペシャルな土曜日】
私はおふくろさん弁当の人に、午後は勉強したいことを伝え、
午前の作業にしてもらっています。
でも、「必要なら、伊与田さんの家に電話をかけて、
私を呼んでくれたらいいですよ!」とも伝えていました。
そうしたら、金曜日、夕食のテーブルを囲んでいた時、
イズミダさんから電話がありました。
そして、私は土曜日に初めて仕事に行きました。

以前、ブラジルのバイーア州の農場で仕事をしていた時、
土曜日や日曜日の仕事は、自分にとって何か特別でした。
Kiel市役所で働いていた時は、週末、長い散歩をしました。
お弁当屋さんで
でも、今、それよりももっとハッピーな、土曜と日曜日です。
私は、食べ物の森(パーマカルチャー)の世話をしているのです。
おふくろさん弁当で土曜日に働くのはとてもスペシャルでした。
なぜかは解らないけど。
ノリ子さん、ミドリさん、キミコさん、ミユキさん...
その日のチームはとてもスペシャルだった気がしました。
     私は本当にそれをしたいという理由だけで、
     それをやっていたということなのです!


これは、子供の頃、母にケーキ作りを学んだ時と同じような感じだなと思いました。
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ウリさんの日記 --- その5

「友人達へのレター」 ---マイライフセミナー後一週間目 その1

ウリさん太鼓私は、物語や伝記を読むのが好きでした。
他の人の体験は、
自分自身についても考えられるからです。
また内観後は、
自分自身の物語を自分に語っています。
それは、自分についての
何か新しい発見でもあります。

旧友へ、そしてこれから出来つつある新しい友人達へ・・・
これから、「友人達へのレター」として、私の体験や思っていることを書きます。
今日は、マイライフセミナーを終えてその後・・・。

【E.T.のような感覚】
マイライフセミナーから帰り、私が最も感動したのは、
笑顔で私に「おかえり」と言って迎えてくれたことです。
セミナー

ここ数年は、多くのコースに参加しましたが、多くの場合、
何かまだ消化しきれないのか、不安定で、ふあふあ歩いているような感覚でした。
結局のところ、私はE.T.の様な感覚だったのでした。

私の深ーい体験を他の人に伝えるのは非常に難しいです。
一番強烈だったのが、一年前に私が内観から戻って来たときです。
平常に戻るに少なくとも一週間はかかりました。

でも、今回のマイライフセミナーの後は違いました。
誰かが私に言いました。「ここは皆E.T.だからだよ」と。
ここでは多くの人がマイライフセミナーを受けていました。
だから、今回は私は家に帰って来たのだと感じられたのだと思います。

【ウリ語の誕生】
ウリ語2
でも、私が ”E.T.” であるのは、
もしかしたら、私は日本語が話せないからかもしれません。
日本の言葉はいくつかわかり、文も、もう少しで作れそうです。
でもほとんどの場合、あせってしまうからか、
ポルトガル語と、英語と、日本語をミックスしてしまいます。
ポルトガル語は私が一番自由に自分を表現できる言葉、
英語は、ここのたいていの人が言える単語がある言葉。
そして、私の知っているいくつかの日本語。
この日常の例外性から、新しい言語を生み出しました。”ウリ語”です。

セミナーの後、言葉の壁に引っかかることは少なくなったように感じます。
ここの人達はウリ語をより理解してくれる様になったのかしら?
むしろ、ここの日常の中でできたウリ語を、楽しむようになりました。
そして、タイミングよくちょっとしたジェスチャーを加え、
いくつかのキーワードで、一緒に笑えるようになってきました。
これは、もしかしたら普遍性のあるユニバーサル語かもしれない。
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日本でのあたたかかった日々

今年2月、8日間のアズワンコミュニティ体験にやってきた韓国サンマウル高校生。
男子学生スミン君のコミュニティ体験感想です。
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パク.スミン
空港で4人

自由の森学園との交流に続いて、また一週間日本行くようになった。
今回も旅行ではなく、鈴鹿コミュニティというコミュニティを7泊8泊で体験する。

期待半分、不安半分で始まった。
僕一人が一年生で、他の三人は三年生のお姉さんたち。
男ひとりでもあり、僕一人の時間を過ごす工夫をした。
それでも結論から言うと、今回の旅は楽しかった。
思ったよりあたたかくていい街だったし、
お姉さんたちと仲良くなる機会ともなった。
スミンとヒジン

(中略)


8日間、用意されたさまざまな日程。
僕がここから得たものは、「目には見えないあたたかさ」だった。
鈴鹿が望む社会は、人と人が親しい社会、あたたかい社会である。
僕はそれを感じて帰ってきた。

お茶会にて

昔、共同体社会の営みで、お客をもてなすということは大きな意味があったと思う。
でも、「ホスピタリティ」という言葉は、今では少し衰退している。
今の時代は、お金がおもてなしの条件になったんじゃないだろうか。
しかし、僕は、ここで「歓待」をもらった。

奈良公園で

アズワンコミュニティの皆さんが、
僕達を心から受け入れ、
僕達と親しくなろうとしてくれた。
僕たちも、鈴鹿の方々も、お互い溶け合おうとした。
また、僕たちに対しての心配りを感じた。

「お客さんを歓待する(もてなす)」ということを形式的にではなく、
心から僕達を歓待してくれていると感じた。

植菌植菌3

人の気持ちをあたたかいと感じるのには、理由はない。
僕が鈴鹿で感じたあたたかさは、文書では表現できない。
僕たちに会って喜んくれる姿。
日本語がしゃべれない僕たちに、職場体験の時も、
いつでも考えてくれる姿。
言語の壁があっても、僕たちと話そうとしている姿は、
文章ですぐ書けることではない。
物質化したり、数値化できない、でも、人間だからこそ感じられる。

伊与田さん

そして最終日、僕達が船に乗って鈴鹿を去る時、
伊与田さんも目頭が赤くなって、
お姉さんたちも僕も泣きそうな顔になったということだ。
その前日のお別れ会の時は、そのまま泣いた。
さみしさが感じられた。

伊与田夫妻

韓国を離れて一週間、もう家に戻りたいと思う頃なのに、
さみしいさがこみあ上げてくる。
来年もまた行こうと約束した。
とても楽しかった。
集中
また行く時は、日本語の勉強一所懸命して、
自分の言葉でここの人々と交わっていきたい。
あたたかさは感じたが、その人の思いはよく聞けなかった。
日本語で自分の考えを言って、相手の考えを聞くことができるようになったら、
必ずまたいくつもりだ。
そして鈴鹿のことは一生忘れない。お茶席前で
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ふだん着で探訪DAY Newパンフ!

表紙
『ふだん着で探訪DAY』の2013年版パンフレットができました。
今年12月までの開催予定がのっています。

ふだん着の暮らしに触れてみる機会です。
アズワンコミュニティに興味関心のある人へ、
『ふだん着の暮らしってどんな?』と思っている人へ、
いろいろに活用ください。

「ふだん着で探訪DAY」について、
詳しくは、
探訪DAYNewバナー
をクリックください。

表裏
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ウリさんの日記 --- その4

ウリさんの日記、第4弾は、マイライフセミナーに参加しての感想です。

マイライフセミナー
みんなの中で、自分と向き合いながら、じっくりしらべた6日間のセミナー。
このセミナーについての印象、
そして、やさしい社会に触れ、これまでの自分の歴史も思い起こされ、
内観に続き、これからのウリさんの人生に何かをもたらしたようです。
いろいろ湧いてくるものがあるようですが、その感想を抜粋し編集しました。
どうぞ、ご覧ください。
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