「よく知らないままに・・」--加治佐奈子さん来鈴
ジュレーラダックについてはホームページがあります。http://julayladakh.org/←ココをクリック
をご覧ください。
「今から伊勢を出ます。白子駅には2時過ぎに着きます」6月17日、昼ごろ女の人から電話が入った。白子駅に着くと、明るいブルーのワンピース(?)のお嬢さんがいた。「加治さんですか?」「はい」――無事、出会う。
加治佐奈子さん。小学館の若者向けファッション雑誌の編集をやっている。伊勢神宮で禊ぎ(みそぎ)の行事が深夜あった。五十鈴川に入ったりして、寝ていないと聞く。
「おもさん(三日市駅近くに引っ越してきた須賀亨さんの愛称)に誘われて・・」と佐奈子さん。
まず、鈴鹿カルチャーステイションにご案内する。坂井和貴さん、本山照子さんが出迎えてくれた。茶室では、片山弘子さんにお茶を立てもらう。
この日はゲストハウスに泊まる。夕食の後、牛丸信さん、中野敏美さん、小野みゆきさんも加わって、いろいろ懇談をした。伊与田節子さんが、チョコケーキを焼いてくれた。
佐奈子さんは、二年ほど、インド最北部、カラコルム山脈南にあるラダックという地域で、そこに暮らす人々と寝食をともにしてきた。昨年秋、日本へ戻った。
学生のときから、貧困や格差のことを憂えていた。ラダックへは、小学館を休職して行く。先月、SCSで上映した「幸せの経済学」の監督ヘレナ・ホッジ女史とも面識がある。
「ラダックって、乾燥した高地なの。緑は少ないし、水も電気もない家が多い。マイナス20度になる冬は厳しいし、長い。でも、小麦と家畜で暮らしている。家畜の糞は燃料や肥料になる。すべて循環している。人と人も、へだてがないの。助け合って生きている。澄みきった空気、碧い空、すばらしい」佐奈子さんから、ラダック暮らしの感想。
「最近、洗濯機が流行っているの。私が寄せてもらったお家にも、洗濯機が手に入り、使えというの。でも、電気が使えるのは、夜の五時間、水も川まで汲みに行く。おまけに、真っ暗ななかで洗うので、汚れが落ちているかどうかわからない。結局、明るい時に川まで洗いにいくことになるの。二回やったけど、勘弁してもらったの」笑いながら、考えさせられた。
佐奈子さんから「ラダック暮らしの最後に、私にとって幸福とか豊かさって何だろうとじぶんと向き合うことになった」と聞いた。チベット仏教の瞑想も体験してきた。内観にも関心があると聞いた。
その夜、話題は、生き方や社会のありようにまで及び、それぞれがじぶんの体験や暮らしのなかの気持ちなど出し合った。話は尽きそうにもなかったが、伊勢で寝ていないこともあり、早めに休むことにした。
翌日、まちのはたけ公園から見学をはじめた。小林耕一くんが、案内してくれた。佐奈子さんは、ラダックでは毎日はたけに行っていたようで、「街とはたけがこんなに近くにあるのって、いいですよねえ」と言っていた。
おふくろさん弁当にて。ちょうど配達の準備に一人ひとりが集中している時間帯。佐奈子さんは、その様子を見ていた・・
そのあと、新規開店を間近にした「お肉と野菜のお店」に行く。竹本広さんが、案内してくれた。
コミュニテイで作った野菜がこの店に寄せられてくること。ゆくゆくは、この地域の一軒一軒に食材を届けて行きたい。「一人暮らしのお年寄りにとっては、うれしいことですよねえ」と佐奈子さん。
コミュニテイハウスでは、江口夫妻に出迎えてもらった。コミュニテイ食堂で中井夫妻と佐奈子さんの友人須賀亨さんが待っていた。いっしょに昼食をいただいた。
午後は、サイエンズ研究所サロンにも参加。
サロンのあと、記念撮影。左から二人目が須賀さん。
何日かして、佐奈子さんから坂井さんにメールが届きました。
以下がそのメールです。
坂井さま
先日は、大変お世話になり、ありがとうございました!
すっかり、あまりの充実っぷりというか規模の大きさ、
やられていることの深さに感銘を受け、
頭も心もいっぱいになって、東京に帰ってきました。
今までいくつかコミュニティをまわってきましたが、
私としては、アズワンのかたちがとても理想型にちかくて、
今後の広がりも、すごく楽しみです。
ジュレーラダックのメンバーとともに、
秋にはインドから帰ってくる、ラダック人のスカルマさんと一緒に
また訪れたいと思います。
また、もうひとつご相談があるのですが、
個人でボランティアで関わっているプロジェクトで、
地球サミット2012 というものがあります。
http://earthsummit2012.jp/
2012年に、リオデジャネイロで行われる環境サミットにむけて、
地震後、経済至上主義だった今までとは
少しずつ価値観が変わってきている日本の声をあつめて、
世界に発信しよう、というJapan Voiceというプロジェクトがあります。
秋、10月頃にこの映画を全国で自主上映してもらいながら、
さまざまな人の声を集めよう、という企画を予定しています。
↓
http://www.uplink.co.jp/severn/
まだ具体的なことは決まっていませんが、
もし賛同いただけて、「幸せの経済学」のときのように
そちらで上映会していただけたら、嬉しいなと思っています。
また、詳細が決まった段階で、改めてご相談させてください。
ぜひアズワンの取り組みを、東京の人たちにも広めて
私たちも何かできたらなあ、と思っています。
今後とも、ぜひお付き合いよろしくお願いします。
本当にありがとうございました!!
今後どんな交流ができるのか、大変楽しみである。 (記事 宮地昌幸)
【 続 き を 閉 じ る 】