さてさて、仕事優先事柄優先でがんばってたのから方向転換し、いざ子供と向き合ってみると、子供の気持ちを聴いてない自分が、端々に目につくようになってきたそうです。
子供の気持ちを聴いてない自分
ともちゃん 子供が「ママのベッドで寝たいなー」と言ってきた時があったの。
それで、「いいよ~、ママはそっちのベッドで一人で寝るから」と言ったら、
子供は、「もういい!!」と行ってしまってね。
この場面は、言葉だけ聞いて、『子供の気持ちを聴いてないなー』と、印象に残っているんだー。
他にもいろいろそういう場面があって、子供の気持ちに目がいかない自分が、だんだん明らかになってきたの。
それで、がぜん『人を聴くためのコース』に行きたくなったんだ~。
今年3月の『人を聴くためのコース』に参加。そのコースでは、日々の具体的な実例を出しながら、じっくり考えることができたそうです。
自分の実例を、じっくりと繰り返ししらべてみると・・・
『怖い』が消えて・・・
ともちゃん 当時、自分に強く言ってくる人がいて、その人が怖かったの。
また、また怒鳴られるんじゃないかとおびえてたりもしたなー。
その実例でしらべていくうちに、
「その人に言われた」と思っていたんだけど、言われたといっても、実際にあるのは、光と空気の振動というのが見えてきて愕然としたんだー。言われたと捉えていた事を、頭の中で何度も反芻して自分で自分を傷つけている自分が見えてきて、滑稽に思えちゃってさ。ご苦労さまって感じ。
『怖い』というのは、自分の頭の中でつくりあげた妄想じゃんと得心したのかな。そして、なんだか楽になってね。
実際の相手はどんなだろう?
ともちゃん すると、実際の相手は、どんなだろう? なんで、あんなに強く言ったりするんだろう?と相手を知ろうという気持ちになってきたんだ~。
コースから帰って、ちょっと怖かったけど、その相手と話してみようと思ったの、相手を聴こうと思ってね。
そしたら、私のことを、「安心して何でも言える相手だと思うから強くも言えるんだ」とか、その人が仕事がんばってきた気持ちとかも話してくれてね。
聞いて、『へー、そんなふうに思ってたんだ』って感じだった。
自分としては、これは、妄想から実際の世界へ踏み出す第1歩だったな~。
---それから数ヶ月、いつのまにか引っかかってたのがなくなっているそうだ。
また、子供とのやり取りも変わってきて・・・
子供の気持ちを聴こう~
ともちゃん この前、ダンスクラブに通う娘が「嫌だ。やめたい」と言ってきてね。それで、気持ちを聴こうと、よくよーく聴いてみたんだ。
「怒られたときのことが夢にまで出てくる」「嫌だ」とかいろいろ出してきてね。それで、娘の心理状態を思って、「もう明日の練習はやめようか・・・」と言ったんだけど、最後に、『・・・やっぱ踊りたい、でも怒られるのが怖い』と、奥にあった気持ちを出してきたんだよね。
それを聞いて、じゃあ、協力してあげようと、怒られても怖くないようにおまじないをかけて練習に送り出したの。
娘は、ひとつの山場を越えた感じがするんだ。
---先日は、高校3年の息子がトイレでうずくまってるのを見て、背中をさすってみたそうだ。普段会話することも減り、様子がわからないことも多いらしいが、「どうなんだろう?」と息子に寄り添いたくなったそうだ。
わが子に対してだけでなく、職場でも、
『仕事はしているけど、どんな感じでやってるのかな~』と、
人の内面に気がいくらしい。
人の内が変化してくると、気のいくところも変わってくるのかな。
一人の人の成長は、周りにもジワジワと波及していくようです。
その後、ともちゃんは、『もっと心に目を向けたいなー』と、だんな様を誘い夫婦でcocoroセンターの会員になりました。
また、『もっと自分を知りたいなー』と、当たり前に暮らしている日々の一コマをゆっくり丁寧に見てみる機会を持つようになってきたそうです。
これから、どんなふうに展開していくのかな?
自分の内を知りながら、知るとともに成長していくのかな。
(記事 中野敏美)