「これかわいくない?」と聞いたら、どう返事しますか?
しばし、会場の参加者のみなさんも考えました。
自分のニーズとつながる
水城さんのNVCの解説によると、私たちは物事に遭遇すると様々な言動や感情などの反応が起きます。そこには、その人の中に「ニーズ」と呼ばれる、必要なこと、大事にしていること(価値観)があるからです。
反応が起こったときに、自分自身のニーズを見て、そのニーズにつながることで、暴力的ではない、非暴力な選択が出来、NVCが目指す、お互いを尊重し合い安心できる社会の方へ行ける、ということです。
B子が「ダサッ」と反応するB子のニーズは何だったのでしょうか。
そしてA子が「かわいい」と思ったニーズは何だったのでしょう。
自分のニーズとつながり、相手のニーズに関心を向けるという手法がNVCのコミュニケーションです。ニーズにつながるとは、自分の心とつながる、あるいは体とつながる、といったことのようです。
「現代人は、その“自分を見ること”に一番欠けているのではないか」と水城さん。
講座の後半は、その体とつながるワークを参加者みんなでやってみました。
意識よりも先に体が反応している
二人で向き合って、自分の片腕を相手にしっかり押さてもらいます。
これで手を振ろうとしても、動かせません。
ところが… 遠くに意識を向けて手を振ると、簡単に腕を動かすことが出来ます。
え!何で?というとても不思議な実験でした。
種明かしをすると、腕だけに力を入れて動かそうとすると相手に抑えられているので動きませんが、「バイバイ!」と手を振る行為は、全身を使って動かしているので、重心が下がり、相手の体ごと動かしてしまうからなんそうです。
2つ目のワークは、しっかり立ってる人を横から押すという実験。
押している手を急に放すと、立っている人は押されている側によろめきます。作用反作用ですね。
ところが、立つ人が、自分の足元に重心を置いて安定して立つと横から押したり、放したりしても、よろめきません。
「え!本当ですか?」とこれも不思議!
自分が安定すると周囲の影響に振り回されないという実験で、それは心のことにも言えそうです。
3つ目は、二人が向かい合って手を合わせて支え合う。その時の自分の体を見る、感じる、というワークです。意識を体に向けてスキャンしていきます。
やった人は体の変化を感じるようでした。
「体が一つになっていく感覚を味わった」
感じられない人もいましたが、水城さんがアドバイス。
「うまくいった人もいかなかった人も、今この瞬間の自分の体を見ようとしていました。その時は、今晩何を食べようかとか、昨日、あの人にあんなことを言われたとか、普段、そんなことばかり考えていますが、今の自分につながることを体験出来たいと思います」と。
ワークを通して、体験しながら身体感覚を味わいました。参加者どうし、驚きや発見や笑いの中で楽しめたようです。
普段、私たちは、意識よりも先に、まず体の方が反応しているとか。その体の反応を意識して見ていくことで、暴力を選ぶか、非暴力を選ぶのか、私はどちらの世界を目指すのか、瞬間瞬間を選択できるようになれるようです。練習が必要ですが。
(写真と記事:IWATA)
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