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恵共同体、アズワン物語〈2〉「自由意志による運営」


「自由意志による運営」

「韓国から81人が鈴鹿にやってくる」
そんな話を聞いたのは今年3月に入ってからだ。
「81人も来て、宿泊場所はあるの?」
「どこで食事するの?」・・・
と、こちらのメンバーもどう受け入れたらいいのか戸惑いもあったと思う。

アズワン鈴鹿コミュニティでは、2010年からコミュニティを見学する企画を1泊とか2泊で開催している。
以前は「探訪DAY」と呼び、今年3月から「アズワンスタディツアー」と名称を変えて、内容もより充実し分かりやすいものになった。
ただ、参加人数は、3、4人から、多くても10人程度。これまでも様々な団体が訪れたが、81人という規模の人数を受けれたことはない。

ツアー企画や訪問者の宿泊などを担当する、「ヴィジターズ」と呼んでいる6人ほどのメンバーがいる。通常は、そんなメンバーで運営しているが、恵共同体の81人に関しては、そうはいかないだろう。他のメンバーの協力も必要になってくる。

鈴鹿コミュニティの運営は、一人一人の自由意志を尊重し、それでいてコミュニティ全体として調和していくスタイルだ。その運営方法は、多数決で物事を決めたり、命令で人を動かすことはしない。組織そのものに束縛や強制がなく、個人も組織も「自由」なのだ。やさしく言えば「しなければならない」ことがない。各自「してもいいし、しなくてもいい」、するもしないもその人次第という雲を掴むようでもある。そういう「考え方」(思想)で行動するのでもない。「このコミュニティではそうしてるよ」というのも一つの強制になってしまう。

こういった人を縛らない組織運営で、果たして、大型企画が成立するものなのかどうか?

僕自身もこの企画メンバーの一人として参加していた。つづく〈文・いわた〉
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