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「いつもの場所に物がない!」どうしてる?



大騒ぎになる?ならない?

「定物定位」って聞いたことありますか?
職場などで、置く場所が決まっている物で、使ったらその場所に戻しましょう、という約束事です。みんなが共同で使うものは、定位置にないと使い難くなりますね。

先日開催された「アズワンスタディツアー」の中でそんな話題が出ました。おふくろさん弁当の職場を参観中、参加者のHさんがこんな質問をしたのです。

「職場には、定物定位ってありますよね。だけど、人によっては、戻さないで、自分の都合のよい場所に置く人がいるんですね。そういう時は、その人に直接言うのか、相談するのか、度重なると、陰口になったり、周囲がその人を責める空気になったりするんですよ。ここではどうしてますか?」

と。いま、これを読んでいるあなたの職場ではどうしてますか?

いつも使っているものが、いつもの場所にない。

そんな時、どう反応してるでしょう?

「誰が使ったんだ!?」と他の人を責める気持ちや、苛立ったりしないでしょうか?

Hさんにも経験があるようでした。このやりとりの続きは――

おふくろさん弁当を案内する北川剛道さん

「出来ていなくてもイライラしないの?」

おふくろさん弁当を案内していた剛道さん(29歳)は・・
「どうしてそこに置いたのかな?ってその人に聞きますよね。ただそれだけのことかな・・」

同じ職場で働いている深田さんも(60代)・・
「僕は洗浄機を担当していて、例えば、包丁を洗って、肉の包丁、野菜の包丁とテープで色分けされているので、定位置にそろえて置くんだけど。次に行くと、バラバラに並んでいる。バラバラっていうか… それを見ても、ああ、そうか、って感じかな…」

Hさん「いつもある場所にないと、作業が滞るし効率が悪くなりますよね。何でないの?って探すし、時間のロスになる。職場の雰囲気が悪くなりますよね」

剛道さん「職場の雰囲気が悪くなるって別の話のような気がするんですが…」

Hさん「職場の雰囲気が悪くはならないの?」

剛道さん「そうですね。雰囲気が悪くなるのは、包丁が定位置に並んでないからなのかなー?」

Hさん「え!どういうこと?(笑)」

剛道さん「僕はこうしたい、こうしてほしいというのはあると思う。こっちの方が効率がいいとか。だけど、そうしてないのが悪いとかよくないとか、イライラしたり、不満や、相手を責めるのはまた、別のことのような気がするんですが…」

Hさん「直面した時に、自分がどうするかってことですか?」

深田さん「包丁がどうこうというよりも、そういうふうにする人がいるってことですよね…」

Hさん「何が言いたいの??(笑)」

案内人のIさん「面白いテーマですね。一般には、ルールをみんなが守ることで、効率の良い、気持ちのよい職場になる、と考えられているのでしょうね。だからルールを守りましょうとなります。ところが、そう出来ない人もいたり、そうならないことも発生しますよね。
こういう課題を、ゼロから探究してみるとどうなるでしょうね?

おふくろさん弁当では『規則も命令も上下も責任もない』と謳っていますが、物が散乱しているのか、どうなっているんでしょうか。そんな効率の悪いことはしてないと思いますが、規則で強制しなくても、どうやって、定物定位が出来ているのか? それとも出来てないのかな?」

参加者のSさん「出来ていても出来ていなくても、イライラすることは別のこと?」

参加者のFさん「そこでイライラしたり責めたりしないのは何でですか?」

剛道さん「そうですね。このお弁当屋さんだけでそういう空気になってきたということでもないと思いますが…」

案内人のIさん「そのカギがサイエンズメソッドにあると思います。他の職場でもどうなっているか、この先もスタディしていきたいと思います」

ルールを守ったら秩序が保てるのか?

ルールは守るべきだ。守らせるべきだ。人はそこに合わせるものだ。と考えているとしたら、人というものを、どう見て、どう扱っているのでしょう。みんながルールに従うことで秩序が保たれ、効率よく快適に仕事が出来ると考えますが、それぞれがどんな気持ちで、やろうとしているのか、そこは大事なところでは? 表面上では、守られていたとしてもお互いがギスギスしていたら、果たして秩序が保たれていると言えるのかな? やらない人を責めたり非難するとしたら、そうする自分の方はどんな気持ちや考えがあるのでしょう?
Hさんの質問から、そんな人について考えるキッカケになりました。

人には気持ちもあるし、心もあります。ルールで強制させ職場の秩序を保とうという考え方は、本当に人間らしく働ける職場と言えるのかどうか。
人間らしく、その人らしく、その人らしさが発揮される職場や会社とはどういうものでしょう?


コミュニティの概要を解説する坂井和貴さん

スタディツアーは、そうした身近なテーマから、自分に内在する「人への観方」、それを「人間観」と呼んでいますが、その「人間観」がどうなっているのか、自分自身を振り返り探っていきます。まずは、自分の観方に気づくだけでも、視野が広がります。
子どもの頃の、何んで?どうして?という知的好奇心に目覚めるていくような… 探る、探究する、楽しさ面白さを体験するツアーでもあります。(記事:いわた)


ファームの案内をする小林耕一さんと参加者

「次の社会の試み」を見てみよう!アズワンスタディツアー
>>>>>>>http://as-one.main.jp/suzuka/ac/visit.html


アズワンスタディツアーとは>>>>http://as-one.main.jp/suzuka/sb1/log/eid1486.html
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