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ウリさんの日記 --- その3

続、ウリさんのアズワンコミュニティでの体験とその感想です。

来日から約一ヶ月が過ぎ、職場体験の場、おふくろさん弁当では、
もうすっかり溶け込んでいるようです。
また、マイライフミーティングに初めて参加し、
自分の子ども時代の暮らしが思い起こされ、
ここでの暮らしは、大きな家族のように感じるそうです。
ウリ&弘子
ここで暮らしていて、
言葉だけでなく、人と人とが通じ合う、
親しい間柄になっていけることを肌で感じつつ、
また、ブラジルから「やさしい社会」の翻訳版が届き、読み始めつつ・・・。
そんな中、ただ今、3月20日からのマイライフセミナーに参加中。
そこでまた、どんな風に感じているのでしょうか?
楽しみですね・・・。
以下は、ウリさんのフェイスブックから、最近の様子を抜粋しました。
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先週は、作業は午前中だけにして、日本語勉強の強化を試みてみました。
演習の実例が沢山のっている日本の大人向けの本を使って勉強しています。
ちょうどこのような練習本を探していたところで、これは助かります。
でもね、ある日の午後、部屋で一人で勉強していると、
『退屈だなー』と思って、
『弁当屋で皆と一緒にやりたいなー』と、職場シックになりました。
お弁当屋さん正面入り口
ある朝は、お弁当屋さんで午後一緒にやっている女の子との関係に、
なんだかうれしくなりました。
グーグルトランスレータの範囲内で、
ほんのちょっと文章を交わすだけなのに、
どうしてこういう関係ができたのだろう?って。

おふくろさん弁当では、
何人かからは、そのエネルギッシュなスピーチが、
別の何人かからは、その沈黙と静けさが、
私の興味を引き出します。
私たちは毎日一緒に顔をあわせ、
お互い、それぞれに関心を寄せ合っているようです。
作業風景
今週は、midoriさん(彼女は妊娠している)が痛みを感じ、2~3日お休み。
midoriさんは、ここの段取りをやっていて、彼女がいないととてもこたえます。
彼女がいないからなのか、注文が多いからかなのか、
弁当の詰め(ベルトコンベア)に沢山の人がやってきました。
ドリルを持っている姿しか見たことがなかった人とか、
配達をやっている姿しかみたことがなかった人とか。
なんと、ここは本当にこうなっているんですね!
誰か来なかった時とか、仕事量とかで、即、助っ人が来ます!

私は何回か、11時に職場を出ないで、11時半か12時まで作業をしました。
その日は作業量が多いように見え、
私が11時に出たら、誰かにその仕事が残るし・・・
ちょっと余分にやったら、皆に負担が少なくて済むかな・・・

また、今、楽しんでいることのひとつに、海苔で巻いた三角おにぎりをパックすることがありますです。おにぎりパックする袋も三角形になっていて、その袋におにぎりを入れるのはちょっと難しいです。
まず接触するだけで、おにぎりと袋が粘りつくので、
忍耐と気のおちつきが要ります。
同僚たちは、私がこの作業をしたそうだと思っているようで、いつも私に声をかけてくれます。

先週は、マイライフミーテイングに初めて参加しました。
一時間程、hirokoさんが通訳をしてくれました。
私は、おふくろさん弁当でみなと一緒に働くことの喜びについて話しました。
誰かが、「子供の頃は、どんなだったの?」と聞きました。

そうですね、私は農業を営む家族の中で育ちました。
ジュース、ジャムを作り、野菜を作り、羊を飼い、子牛の世話をしたりして、
家族と一緒に働きました。
そして最も印象的な思い出の一つは、すべて機械なしの手作業で、干し草を作ったことです。雨にあたると干し草は台無しになるので、作業がたくさんあり、時間は無駄にできませんでした。父、母、叔父、祖母、時には親戚とか友人とか、農業組合の人達も助けにきてくれました。

子供の頃、お父さんが私たちと、遊んでくれたことを思い出します。
作業に疲れると、私たち子供達はよく遊びました。
そして、そういう一日を過ごした夜は、みんな一緒に昨年収穫したリンゴ酒を飲みます。
ここ、アズワンコミュニティでの生活は、何か、大きな家族と一緒に働いて過ごした体験を思い出させます。

「やさしい社会」という本の最新翻訳版をブラジルから送ってくれました。
今ここで、一ヶ月体験してから、これを読めることは、
私はとてもよかったと思います。
先ず、試してみる、気づく、そして考える。

また、この本を読んでいると、
内観している時のように、私の人生を振り返ります。


ここ7年間は、友達の家ばかりに住んでいました。
彼らと一緒に子供と遊んだり、プロジェクトを作成したり、
環境教育やパーマカルチャー講座を開催してきました。
それでお金をもらったりしていました。
時には単独で、時には一緒にコースを開催したりして、
ちょとお金を稼ぎ、それで自分用に本とか服とか買っていました。
私は友人たちと一緒に居るのが大好きです。

やさしい社会表紙この「やさしい社会」を読み、
ここでの日常生活の体験を通して、
色々な考えが頭に浮かんできます。
日本語能力がまだ未熟なため、
こういう内容のことを、ここの人達と、
十分に話出来ないことが残念ですが・・・。

そして、この本に書かれてあるテーマの深み(本質)についての話し合いが、
この近年、私の友人達との間で不足していたのだと痛感しています。
本に書かれてあるように、
「それはいいけど、うまくいかないよ、世界では通用しないよ」と、
何人かの友人に言われました。
悲しい気持ちにもなるけれど、私は今ここに居るし、
3月20日から25日のマイライフセミナーに参加出来ることがハッピーです。
そして、hirokoさんが通訳してくれるのもうれしいです!

私は人と話をしたいし、話することが大事とも思っています。
でも、言葉がわからない時、いやおうなしに、黙っているしかありません。
それでも、そこの空気は感じることができます。
今は、言葉が通じなくても、なんだか快適なのです。

名前この週は、何度か夕食にお呼ばれしました。
yurikoさんと江口宅に、そしてhirokoさんとmieさんと中井宅に行きました。
中井宅には、kuriyaさんがいました。
彼は、春の山菜を持ってきました。
彼は、よく森でいろんなものを採取しているそうです。金曜日には、彼と近くの川に貝採りに行きました。
土曜日には、家(伊与田宅)で、setukoさんと若者10人の会食準備をしました。
夕方4時から夜の10時まで、若者と夕食を共にし、話し合いの場(わっかい)がもたれました。

デザートを食べる時、彼らが名前を書いてくれました。
そこには、韓国からアズワンコミュニティに長期滞在しているのSolyiもいました。
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さて、25日にはマイライフセミナーを出発します。
これから、ますます楽しみですね。

関連記事:「ウリさんの日記 --- その1」  「ウリさんの日記 --- その2」
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