「環境先進国ドイツに学ぶ持続可能な社会のヒント」

10月27日に東京学芸大学で開催された公開環境講座の様子を片山弘子さんのレポートより紹介します。


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環境学習センター(樋口利彦教授)は、学芸大学の緑豊かな敷地の一部を、市民と共に農の体験が出来るよう開放している。



窓の外にその風景を眺めながら、ドイツ各地で刻々進む、市民から始まる持続可能な社会づくりの事例をエクハルトハーン博士。トランジションタウン活動を梶間陽一さんに。アズワンのオープンスタイルのコミュニティづくりの事例を小野雅司さんから紹介してもらった。



会場いっぱいに集まった学生や市民、大学関係者を代表して、小森伸一先生から「3人の実践的な発表をきいて、自分たちにもやれる事がまだまだたくさんあると大いに勇気づけられた。」と感想をいただいた。



トランジション活動、コミュニティづくり、エコビレッジネットワーク、大学、市民と、それぞれの持ち味を生かし合いながら協力していくことで、大きな力が生まれていくという、静かだが、確かな手応えのある集まりとなった。



何より学生の皆さんが、これからの社会をどう生きるか、どんな人と人のつながりがありうるのか、論や考えではなく、持続可能な社会像と人間像、これまでの幸福を思わず見直したくなる、豊かで楽しいイメージとして感じ取ってもらえたことが嬉しかった。



ハーン先生とは2004年に、ある大学の基調講演で出会って以来、ドイツのボトムアップの活力ある市民の様子を日本に紹介しながらそんな流れが日本にも生まれたらいいなあという願いでほぼ毎年のようにお招きしてきたが、今年の日本ツアー最後を締めくくる先生の講演で、新しい局面が展開する兆しを、こんなにたくさんの人たちと一緒に見ることが出来たこと、これも本当に嬉しいことだった。



ハーン博士の日本滞在
14日来日 鈴鹿の小さな温泉、天名の湯がお気に入り、ゆっくり入って一休み
15日アズワンコミュニティ探訪 今年の進展を。
16日京都市桂離宮を訪れる。
17日京都市呉竹会館にて 内藤正明先生、エクハルトハーン先生、アズワンコミュニティの小野の発表。
18日鈴鹿市アズワンコミュニティで、内藤正明先生、エクハルトハーン先生、小野雅司さん講演会。
19日法政大学で専門家向け講演会
21日神戸大学で講演会
23日鳥取環境大学で講演会
24-25日 大山登山
27日東京学芸大学で講演会
28日京都市で涵養
29日鈴鹿市アズワンでパッキングDay
30日帰国
大山登山中に、右手を傷めるも、驚くべき回復力で医者を驚かせつつ、包帯を巻いて帰国することになった。冒険好きのハーン先生面目躍如。

このたびのツアーが成り立つよう、ご協力していただいた皆様、本当にありがとうございました。

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自分達で創ろう!持続可能な社会! 

先週の18日(日)、鈴鹿カルチャーステーション(SCS)で「やさしい社会国際フォーラム2015」開催されました。その様子をSCSのホームページより紹介します。

ちっぽけな個人は無力か?

一市民から「持続可能な社会を造る」なんてことは出来るのだろうか?

昨今、国民がどれだけ反対しても、政府は安保法案を成立させ、国内の原発も再稼働し、TPPも合意へ向かう。国や社会の前にちっぽけな個人は無力だ、理想的な社会を描いても実現は難しい、と考える人は多いことだろう。
しかし、それは思い込みかもしれない。ちっぽけな個人でも集まれば実現可能かも。社会を変えられるかもしれない。そんな希望を見せてくれる「フォーラム2015」だった。
以下、記者の視点からその様子を簡単にまとめてみた。(記事と写真=いわた)

   ↓  ↓  ↓

「自分達で創ろう!持続可能な社会! 」
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韓国から来訪が続きます…

6月27日、ミンソクくん(大学1年国際関係)、チョルギュくん(大学1年医学部)の二人が、なつかしのアズワンコミュニテイにやってきました。
彼らは、韓国江華島にあるサンマウル高校在学中に10日間ほど交流に来たことがあります。そして、今年の春、高校を卒業し大学へ。



そして、韓国からの来訪が続きます。
7月初旬からは、セリちゃんが半年~1年の「サイエンズ留学」に。
7月21~26日は、サンマウル高校生4人と相涌さんの息子のソンジェ君(高2)。
7月23~27日は、ウドンサ(青年共同体)のJJとスジン。
8月12~16日は、ウドンサやソンミサンマウルの青年が5人。
まっすぐに自分の生き方、新しい社会像を求めてくる人達がたくさんです!

以下、チョルギュくんとミンソクくんの社会見学などの様子を紹介します。
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韓国2014年秋

10月19日~23日で、半年ぶりに韓国へ行ってきました。
韓国のPIESS NETWORK活動のNOWをレポートしてみます。
(サイエンズ研究所 小野)

●内観コースが韓国で開催!
サイエンズスクールのコースを受けた人達からの要望が高まり、11月2日~8日で、江華島の柳相涌さんのペンションで開催されます。
柳相涌・ゆき夫妻、そして日本で4回内観コースに参加したセリさんの3人で、開催に伴う準備を進めています。
内観法により、自分の人生にじっくり向き合い、自分自身自分を知っていける機会です。


●江華島で「やさしい社会」の勉強会
柳相涌さん一家が江華島に移住してから5年を経過しました。
アズワンコミュニティと国際協定を結んでいるサンマウル高校(認可学校)とは別に、江華島には、マリ学校という無認可のフリースクールがありました。そのメンバーは、新しい共同体づくりも目指していましたが、様々な問題が生じ、共同体もマリ学校も解散になってしまいました。
相涌さん夫妻とマリ学校の親交は深く、その後も、ゆきさんはその仲間の女の人達など7人で月1度の読書会をしていました。その中から、相涌さんが出版した『人の本性に適した社会』の内容に関心を持つ人が現れ、読書会とは別に月1度の「やさしい社会」の勉強会がスタートしています。

今回、僕もその勉強会に参加させてもらい、アズワンコミュニティの紹介を短い時間でしたのですが、彼女達が求めていたものに響くものがあるのか、コミュニティの暮らしに興味津々、こちらが一つ話すと十の質問・意見が返ってくるような反応でした。
相涌さん夫妻は、来年の2月頃に、この勉強会のメンバーと一緒にアズワンコミュニティ訪問して、江華島でのコミュニティづくりへ繋げたいと描いています。
サンマウル高校も、地域コミュニティの中の高校という方向で進もうとしており、相涌さんも理事会のメンバーになったそうです。
江華島での新たなるコミュニティづくりの基盤ができつつあるのを感じました。

●ウドンサから拡がるコミュニティづくり
インチョン市のコマンという街のマンションで青年共同体づくりを進めるウドンサ。現在マンションの3室に20名の若者達が暮らしています。
協同組合方式のカフェや江華島での田畑での農業も進めるライフスタイルが韓国社会からも注目を集め、テレビなどでも取材されています。
20名のうち7人がマイライフセミナーなどのコースに参加し、セリさんやジンスンさんなど、アズワンコミュニティに長期滞在したメンバーもいて、すっかり姉妹コミュニティのような関係になってきています。

■「コミュニティパブ0.4Km」がオープン!ウドンサのマンションから0.4Kmの所に位置します。「世界一美味しいビール!」がウリで、スタッフ得意の手作り料理でもてなすお店です。
ウドンサという青年共同体から、一歩拡がり、この街での拠点づくりが始まりました。パブから数百メートルの場所に、新たにマンションの一室も手に入れ、ウドンサの4号店としてスタートする話も進んでいてます。


■22日の夜には、ウドンサが運営するソウルのカフェ50で、ミニ講演会を用意してくれ、純粋に新しい社会を求める若い人達との新たな出会いがありました。
ある男性は、「私が理想とする世界はあるのだが・・・そんなことできるの?と消極的な気持で生きてきました。この講演会で心の中に大きな鐘が鳴りました!」と感想を寄せてくれました。

■10月13日~30日で、おふくろさん弁当に勤める崎久保祐子さんが、韓国の交流に来ています。ウドンサでの交流を軸に、江華島の相涌さんのペンションやサンマウル高校にも行ったりして、韓国での暮らし、人との繋がりの温かさなどを、感じているようでした。

●長期滞在へ
11月2日からの韓国での内観コース後、ジュニョさん、オムさんが、新しい社会を体験・学ぶために、アズワンコミュニティに長期滞在に来ます。
ジュニョさんは、ウドンサメンバーで、6月に探訪DAYに来て、8月韓国でセミナーを受け、3ヶ月間滞在予定です。
オムさんは、瞑想共同体に7年いた人で、9月に探訪DAYに来ました。6ヶ月滞在予定です。
二人とも、おふくろさん弁当やファームで働いたり、サイエンズスクールのコースに参加しながら、コミュニティで暮らしを体験していきます。

★親しく・懐かしく思う人達が、どんどん増えています。人の交流も更に盛んになってきていきそうです。
2009年に柳相涌さん一人から始まった活動の種があちこちで芽吹いてきているのを感じます。それが少しずつコミュニティの形に成長しつつあるのを嬉しく思い帰ってきました。
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韓国に「やさしい社会」の風が吹く

レポート:サイエンズ研究所 小野雅司
(写真は、クリックすると拡大します)

4月23日、岩手県宮古から盛岡、そして仙台空港を経て、韓国仁川空港へ飛びます。
金甫空港駅で、柳相涌さんと待ち合わせて、ソウルに向かいます。
その夜、柳相涌さんが立ち上げた「人間の本生に適した社会研究所」の第一回勉強会でした。

会場は、今年2月に訪問団で鈴鹿を訪れたイ・グァングさんが勤める金融会社の会長室。そんな場所で、「お金の要らない世界」の話をするのも面白いものです。
参加者は約10名。2009年に僕が初めて韓国に来た時に会った青年ミノ君。2011年ザンスの講演会の時に会ったムンさん親子、2012年夏にミネサクラブ訪問団のチェさん、今年2月の訪問団のYMCA総連パクさん、クリ市YMCAイ・スキョンちゃんなど、懐かしの面々が集って来ました。
初めての勉強会ということで、自己紹介や近況や勉強会の持ち方など話し合って、あっという間に時間に。今後は毎月1度寄って、研究資料として「やさしい社会2ー親しさで繋がる社会とは」の翻訳を進めながら、「やさしい社会」の本質を研究していくそうです。韓国社会での研究活動のスタートです。

24日は、江華島のサンマウル高校へ。サンマウル高校とアズワンコミュニティは、国際交流協定を結んで、盛んに交流している間柄。
今年2月には3人の学生とアン校長とハン先生が鈴鹿に来て、その後鈴鹿から二人の高校生がサンマウル高校に交流に行きました。。
サンマウル高校の卒業生二人も、今アズワンコミュニティで暮らしています。

5時間目に全校生徒(1学年20名×3学年=60名)が食堂に集まり、アズワンコミュニティの講演をしました。
熱心に聴いてくれる学生が多くてびっくりしました。質問も積極的。
「縛られたり、強制されるのは嫌だよね?」の問いには、みんな大きく頷いていました。縛りや強制のない、責めら合いもない、親しく、一人ひとりが尊重されるコミュニティの試み・・・、若い感性に響くものがあったように思います。
「夏に鈴鹿に行きたい」「韓国でのマイライフセミナーに参加したい」と学生達から声があがっています。

サンマウル高校を核に、地域にコミュニティを作りたいとアン校長は描いているようです。また、鈴鹿に滞在中の高橋映美ちゃんの親を含め7家族が江華島で土地を探し、コミュニティをつくろうと動き始めているそうです。江華島でのコミュニティづくりとの連携も始まりそうです。

25日から28日、韓国で初めての「自分を見るためのコース」が開催されました。
参加者は、ウドンサ(青年共同体)のチョ・ジョンフン君、リム・ジョンアちゃん、パク・ジンスンちゃん、と研鑽文化研究所のユ・キマンさんです。韓国の活動の中で今、本質的なことに最も関心のある人達が集まりました。
通訳に相涌さんとゆきさんが入ってくれます。

初めて体験する「見る」という世界。自分のことをあれこれ推察したり、考えるのではなく、科学的に「見る」ことで、自分の観方が明らかになり、世界の見え方が自ずと変わっていきます。
本質的に物事を考えていく基礎が培われる課程とも言えましょうか。

このコース後、ウドンサのパク・ジンスンちゃんは2ヶ月のアズワンコミュニティ交流を決めて、5月11日から鈴鹿に来ます。
韓国での内観コースの開催に向けて、柳相涌さんも6月1日からの日本での内観コース参加を決めました。
夏のマイライフセミナーの参加希望者もたくさんいます。開催に向けて準備が始まります。日本からのスタッフなしで、韓国人スタッフでマイライフセミナーを開催出来るようにやっていく方向です。
アズワンコミュニティへの探訪団の企画、「人の本性に適した社会研究所」の活動など、やっていきたいことが目白押しです。
江華島、ウドンサ、研鑽文化研究所の3つの動きが一つに溶け合い、新しい「やさしい社会」の風が韓国で吹き始めたようです。
これからが本当に楽しみです。
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韓国で、新たに「研究所」がスタート

5年目を迎える韓国でのPIESS NETWORK活動が、次なる段階へ一歩前進しました。

江華島で、アズワンコミュニティと連携しながら進んできた柳相涌さんが、人や社会の本質を研究する研究所を設立しました。
その名も「人の本性に適した社会研究所」。
そして、ネットカフェ(コミュニティサイト)も開設しました。
(下の画像をクリックすると、HPが見れます)

ScreenClip.jpg
相涌さんからの紹介文です。
昔の家から出て5年ぶりに、屋根もなく壁もない巣をつくりました。
人の本性に適した社会研究所。
DAUMのオンラインカフェーです。

人の本性とは? それに適った生活と社会とは?
考えてみると、これは特定の誰かのための難しいテーマではなく、
人として私らしく生きたいという希望を表現する言葉であるようです。
一人ひとりが自分を失わず、生きていける社会。
その探求と実現のための小さな一歩を踏み出します。
実はみんなすでにその道を一緒に歩いているような気もします。

だんだん文章も載せていき、
道を作って、街路樹も植えられて、花も飾って、
誰でも便利に行き来して休める街を村を一緒に作っていきたいです。

人の本性に適した社会についての研究機会も定期的にソウルで始まるそうです。サイエンズ研究所とも連携しながら、人や社会についての本質を探る研究活動が韓国でついに始まります。そして、このネットカフェで、そのプロセスが公表されていくことになります。
韓国でのやさしい社会づくりの活動、アズワンコミュニティの最新情報、サイエンズスクールのコースの案内なども、このネットカフェから情報が発信されていくことになります。
相涌さん一人から始まった活動が、ついに社会的な活動へと発展してきて、この研究所発足の動きへと繋がってきたと言えるでしょう。

4月24日~27日、韓国では初めての「自分を見るためのコース」の開催が予定されています。「自分を知るためのコース」参加者からの強い要望で、すぐに日程が決まりました。本質的なものを探りたい意欲が高まっているのを感じます。

また、昨年11月に、ソウルYouth Hub 主催のカンファレンスに、アズワンコミュニティが招待され、講演しました。その時の様子がビデオで公開されています。
カンファレンスのテーマは「Reshaping the Way We Live」。
「社会を再構築していくにも、表面的な問題の解決にとどまらず、人間や社会の本質を探究して、それに適うものをつくっていく、そんなメッセージを韓国の若者に伝えたくて来た」というサイエンズ研究所の小野さんへのインタビューと共に編集されています。
(下の画像をクリックするとビデオが見れます)

ScreenClip[4].jpg

「人の本性に適した社会」という観点が、韓国社会に投じられて、芽を出しつつあるようです。
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大きなうねりへーーー韓国がHot!!

2009年に柳相涌さん一人から始まった韓国でのPIESS NETWOR活動も、今年の5月で丸5年になります。
厳しい競争社会、北朝鮮との分裂、格差の拡がる経済、自殺率世界一の歪んだ社会・・・等々、様々な問題のある韓国社会の中で、「やさしい社会」づくりの動きが、次第に大きなうねりになってきています。
2月14日~10日間韓国へ行って感じてきたことなどをレポートしてみます。(サイエンズ研究所 小野)

●人としての成長を
16日からは、昨年の8月に引き続き、サイエンズスクールの「自分を知るためのコース」が開催されました。

        (写真はクリックすると拡大します)

ウドンサ(青年共同体)から2名、研鑽文化研究所から2名の参加で、ジックリと一つ一つ、科学的に調べていく中で、本当の自分を知っていくプロセスは、知的で、楽しく、情的な営みです。キメつけ、執われに気づき、自分を解放し、すべて開放された自由自在な世界が垣間見えてきます。そして、自然と、本質的なことがスースーと話が出来るような状態になっているのです。

コース終了後に、8月に受講したメンバーの数人も合流して話し合う中で、「自分を見るためのコース」を4月に開催したい、「内観コース」、「人生を知るためのコース」も是非韓国で開催したいと、人として成長していきたい、本質を探ってみたいという意欲がどんどん高まっていっています。

ウドンサでは、マイライフセミナーを受けた人が7人、自分を見るためのコース受講者が5人となり、日常的にももっと研究・探究したいとの声があがり、早速、毎週定例の研究機会を設けたいと具体化していきそうです。そこに相涌さんや、ゆきちゃんなども関わりながら、研究しながら進んでいこうとしています。


●新しい社会への展望
23日には、2月8日~11日でアズワンコミュニティを訪れた探訪団(日本と韓国、心と心の交流)の7名がソウルに集まりました。今回の訪問団は、市民運動家、生命平和運動家、YMCA活動家、青年活動家、学者、教育活動家など、実に様々な人達がいました。

アズワンコミュニティを訪れる中で、一人一人の中に、「こんな社会が、夢ではなく現実に出来るんだ!」という希望が灯った気がします。心に芽生えたものが、韓国に戻ってどのように発展・展開しているか交流しました。
スオン(水原)では報告会があって、昨年の訪問団の人からの拡がりもあり、興味のある人がたくさん出てきているそうです。
クリ市のYMCAから今回4人が訪問団に加わっていましたが、4人でマイライフセミナーへの参加を具体的に検討したい、青年や探訪団を鈴鹿に送りたい、講演会を企画したいと積極的でした。
シンチョン(新村)という学生がたくさんいる地域で市民活動グループでも、報告会をやるそうで、セミナーや、訪問団へという話も持ち上がっているそうです。
皆、熱心に活動を進めてきていますが、その活動を先に進めていくには、何かが要る・・・と模索しているようです。根本的に見直す必要を感じ始めているようです。そのヒント、方向が今回の訪問で観えてきたようです。
今の社会の改良・改善ではなく、「本質的な社会とはどういうものか?」という問いが生まれ、本質的なものを研究する機関・機会の必要性が高まってきています。

●韓国でも、本質的な研究を
個人として活動してきた柳相涌さんも、次の段階へ移行する必要性を感じています。



名称は未定ですが、研究所を立ち上げて、サイエンズ研究所とも連携しながら、人と社会を科学する研究活動をスタートさせたいそうです。
本質的な社会の研究が韓国でもスタートする情勢が整ってきたようです。社会からの要請、そして、本質的なことを話し合える人材が生まれてきて、いよいよ研究機関が誕生しようとしています。
具体的には、Webでの情報発信と、SCIENZ No.3『やさしい社会2』を翻訳しながら、研究会を設けていくところから始めていこうと、相涌さんは描いているようです。

夏にはアズワンコミュニティへの訪問団を、マイライフセミナー参加希望者も続々と、そして各種サイエンズスクールのコース開催への要望、韓国での本質的な研究活動の開始と、相涌さん夫妻だけでは対応できない大きなうねりになってきています。コース参加者達と力を合わせて、韓国のPIESS NETWORKの活動が展開する時代に入ってきました。

●若い人達の交流盛ん
アズワンコミュニティに6日間滞在していたサンマウル高校の学生達は、今日27日に出発です。鈴鹿の晃一君(高1)と友輝君(中3)の二人が同時に出発し、11日間サンマウル高校の交流を始め、江華島やウドンサのメンバーなどに受け入れてもらいます。
ウドンサのセリちゃんとジュニ君が、3月6日に鈴鹿に来ます。セリちゃんは3か月、ジュニ君は4日間の滞在予定です。
ウドンサの3か月滞在を考えているメンバーをはじめ、各地の若い層がアズワンコミュニティ交流を希望しています。

昨年3月15日から1年間滞在していたソリちゃんも、3月1日に一時韓国に帰国し、大学への入学準備を進めて、再びコミュニティに戻ってくるつもりだそうです。
若い層の交流がますます楽しみです。
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PIESS NETWORK South Korea Now

青年ハブの講演会前後で、柳相涌さんと共に、色々な人に出会ったり、研究機会を設けたりしながら、韓国でのPIESS NETWORKの活動を共にしてきました。
その一端を紹介したいと思います。(小野)

★サンマウル高校
アズワンコミュニティと国際交流協定を結んでいるサンマウル高校の校長先生が、ユンさんからアンさんに替わりました。新校長のアンさんに会ってきました。
冬休み、サンマウル高校から鈴鹿に来たい学生はたくさん居るようですが、原発の汚染のことが韓国では大きく報じられて、親が心配で送り出せるかどうか微妙な状態のようです。
日本交流担当のハン先生、アン校長が来年2月に鈴鹿に来れるように調整中です。
サンマウル高校 新校長アンさんと
(右端が、アン校長先生) ★写真はクリックすると拡大します。

★ウドンサの青年達
マンションの2室に、12人の青年達が共同生活を営むウドンサ。その輪が拡がり、同じマンションにもう1室を借りて、新たに5人が加わろうとしています。
彼らが核になって、青年の協同組合方式のカフェも二つ運営しています。江華島などに田や畑も借りて農業も営み、暮しも仕事も含めた総合的な新しいコミュニティづくりとして韓国の青年活動の中で注目を集めています。
形としては拡がっていますが、人間関係で様々なテーマが吹き出してきていて、そこを考える必要性が高まっています。人との関係性や社会運営について、アズワンコミュニティから学びたいと意欲的なメンバーがたくさんいます。2月に4人が韓国のマイライフセミナーを受講、11月17日からのセミナーに3~4名が参加予定です。
アズワンコミュニティに3か月の交流を希望するメンバーもいて、SCIENZの考え方を学びながら、新しいコミュニティづくりを進めたいと希望しています。
ウドンサの青年達
(ウドンサのマンションにて)

★集中研究会
9日(土)~10日(日)江華島の柳相涌さんのペンションに併設されたセミナーハウスで、8月の自分を知るためのコースに参加したメンバーが集い、集中研究会をやりました。
自分の実例を通して、自覚を培いながら、実際はどうか、そして本質は・・・?と探っていく、SCIENZに基づくミーティングを体験する機会になりました。
今抱えている問題を出している時は、涙を流す人もいましたが、問題と見えていたことも、客観的に調べていくと、その実際が明らかになり、原因も発見され、明るく前向きな心の状態に転換していく…、そんな体験ができたようです。自然に、各自が次に進んでいく道筋が描けてきたようです。
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(秋晴れの江華島で、集中研究会参加者と)

★17日~は韓国での第5回マイライフセミナー開催
20~30代の人達ばかりの若い参加者達です。ウンドンサ関連の人達と、8月にコミュニティに滞在していたイムさんが参加予定です。
皆、アズワンコミュニティに対して非常に高い関心を持っての参加です。親しさで繋がるとはどういうことか?自分の進む路は?… 考えたいことがいっぱいあるそうです。
どんなセミナーになるのか、そして彼らからどんなものが生まれてくるのか、楽しみです。

★鈴鹿への交流に続々と
カンファレンスでは、来年2月のアズワンコミュニティスタディツアーの計画が発表されました。
2回鈴鹿に来ているYMCA総連のイ・ピルグさんも仲間を連れて来たいそうです。イムさんの友人も来たい人が何人かいるそうです。カンファレンス以外の繋がりからも希望者がいるので、たくさんの人がツアーに参加する事になりそうですね。
柳相涌さん一家も家族で2月に2週間ほど来たいという希望があるそうです。
3か月コミュニティに滞在していたヒジンちゃんも、日本語の塾に通い、又の滞在を目指して勉強中です。
ウドンサのメンバーで日本語のできるパク・ジンスンちゃん、キム・セリちゃんの二人も、3か月の滞在とスクールのコースの参加を希望しています。また今回のカンファレンスの企画の中心的な役をしたチョさん夫妻も3か月の滞在を希望していて、日本語の勉強を始めています。ウドンサが「やさしい社会」の方向に向かっていく可能性が出てきていますね。
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(日本交流を希望しているウドンサのメンバー達)

来年は、ますます韓国の人達との交流が深まり、そして韓国での「やさしい社会」づくりの活動が、いよいよ本格的に始まっていく年になりそうです。
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韓国の若者達に!

ソウルで11月6~8日に開催された 'Seoul Youth Hub Conference 2013’ は、
世界8ヶ国20団体の先進的な活動家・専門家達が招かれる青年のイベントでした。
カンファレンスのテーマは Reshaping the way we live。
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(写真はクリックすると拡大します)
(カンファレンスの主催団体と招待された活動家・専門家達)

アズワンコミュニティは、コミュニティをテーマにする分科会に招かれました。
(その背景・経過は「11月の韓国の動き」を参照)
その様子を、小野がレポートします。

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(カンファレンスで通訳をやってくれた柳相涌さんと小野)

ユースハブは、若者の就職難、ニート、自殺問題、住宅問題など韓国の抱える問題を、青年自らの力で解決していけるようにという願いの元に、市民活動家出身のソウル市長の後押しで今年から始まった組織です。
今回のカンファレンス(会議)は、ユースハブが初めて手掛ける大きな企画だそうです。

カンファレンスは、以下のようなスケジュールで進行しました。
6日:ソウルシティーホール案内(市長室参観も含む)、歓迎パーティ
7日:基調講演と8つの分科会の紹介。その後、各分科会で講演など
8日:まとめのパネルディスカッション

カンファレンス全体の様子が約5分のビデオにまとめられています。
アズワンコミュニティの講演会の様子は、2:58~3:18(約20秒間)で見れます。

1108 청년허브 컨퍼런스 '삶의 재구성' 사진 스케치영상 from 청년허브 on Vimeo.


アズワンコミュニティの講演会は7日夜7時~10時で開かれました。
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Cafe50という青年の共同組合方式で経営されるカフェを会場に開催されました。そのカフェの主要メンバーがアズワンコミュニティと親密な関係が出来ているウドンサ(青年の共同体)のメンバー達です。
40人の定員でやる予定が、申込み者が多くなり、結局60人を超える講演会になりました。
コミュニティづくりに対する韓国の青年達の意識・熱意の高さを感じました。

講演のテーマは「人の本性に適した社会」。
社会の改善・改良ではなく、人や社会の本質を探りながら、それに適う社会を創ってこそ、本当に持続可能になるのではないかという話をしたいと思いました。
人と人が本当に親しくなることが社会のベースだということから話を始め、親しさで繋がる社会=「やさしい社会」の試みとして、アズワンコミュニティの実際を紹介し、コミュニティを成り立たせる社会システムについて簡単に解説しました。
講演は1時間15分ほどだったので、ほんの触りを紹介・解説したという感じでしたが、参加者の関心は非常に高く、その後の質疑の時間もあっという間に過ぎました。
「人と親しくなるとは?」「崩れない人との関係とは?」「本質を探るとは?」「意思決定機関なしで、どうやって運営されるのか?」「コミュニティの概念がまるで異う!」など・・・中身の濃い、自分の問題意識から来る真剣な問い・意見ばかりでした。
10時~12時の2次会にも30人以上の人が残り、楽しい、充実したひと時になりました。
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(二次会に残った参加者の青年達と)

今回、この講演会を準備してくれたチョさんがこの講演会について簡単にレポートしてくれました。55_n.jpg
=====
"社会とは人と人との関係であり、社会が良くなるのは、最終的に人々の関係が良くなる"という単純なようですが、決して簡単ではない言葉で話が始まりました。
アズワンコミュニティがどのように仲の良い関係をつくってきて、人と人とが良好な関係なコミュニティがどんな姿なのかを知ることができた時間でした。

韓国には本質的な社会への関心のある青年達がたくさん居るようです。来年2月には鈴鹿へのスタディツアーも企画されています。
この講演をキッカケにどんな展開が生まれてくるのか、楽しみです。

(引き続き、PIESS NETWORK South Korea Now をレポートする予定です)
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講演会 & マイライフセミナー 11月の韓国の動き

この夏、韓国のPIESS NETWORK活動が新たなステージに入った感じがしました。
(関連記事→ 韓国のPIESS NETWORK活動、新たなるステージに!
その流れが、この秋、どんどん勢いがついてきているようです。
その一端を、レポートしてみたいと思います。(小野)

■Youth Hub Conference 2013 で、アズワンコミュニティとして講演
このカンファレンス(会議)は、ソウルユースハブ(Seoul Youth Hub)とソウル広域市の主催で、11月6日~8日の3日間、10か所の会場に別れて行われる大規模な企画だそうです。
Youth Hub Conference 2013
テーマは、RESHAPING THE WAY WE LIVE(私たちの生き方の再構築)
700~1000人の青年活動家達が集まり、様々な問題を解決して新しい持続可能な社会への変革を探る機会だと聴いています。
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アズワンコミュニティは、7日の夜のコミュニティづくりの分科会に登場です(僕が講演します)。
ゲストスピーカーとしてホームページで紹介されています。
(左の写真をクリック!!)
新しい社会像と、その元になるサイエンズという考え方を紹介したいと思って、多くの人の協力を得ながら、講演会の準備を進めています。
マイライフセミナーにどんどん参加しているウドンサ(青年の共同体)のメンバーが運営するCafe50の青年達がアズワンコミュニティを招待してくれました。
そのカフェを使って50人規模の講演会をする予定です。(カフェの収容能力が50人)
ウドンサのメンバーや社会活動を積極的に進めている若者が集まってくるそうです。
意識の高い韓国の青年達に、社会を改良・改善するのではなく、「人の本性に適した社会」を提案したいと思います。
この「人の本性に適した社会」というのは、昨年柳相涌さんが出版した本の題名です。この本も紹介したいと思っています!(関連記事→ 韓国で、「アズワンコミュニティ」についての本が出版

■集中検討会
カンファレンス終了後11月9~10日、江華島の相涌さんのペンションで、8月の自分を知るためのコースに参加した5人のメンバーと、集中検討会の場を持ちます。やってみてどうかを出し合った後、自覚がより進み、本質的な方向に向くような機会になるようにしたいと思っています。

■韓国第五回マイライフセミナー
11月17日から22日で第5回マイライフセミナーが開催されます。日本では11月22日から開催ですので、日韓同時開催になります。img1227_file.jpg
韓国では、若い人達が6名参加予定です。
8月に18日間ほど鈴鹿に滞在したイムさん(イムさんのコミュニティ滞在記)と、ウドンサ関係の人が5人参加予定です。
マイライフセミナーは、コミュニティづくりの核心を調べる機会です。ここから新しい動きも生まれて来そうです。

■日本交流への流れ
◎スタディツアー
来年2月に3泊4日のアズワンコミュニティ鈴鹿へのスタディツアーが企画されています。カンファレンスでは、その案内をするそうです。若者達のツアーがやってくるかもしれません。
◎長期滞在に
Image.jpgウドンサの青年達は、自分自身の生き方を調べに、そして青年共同体の今後を描くために、アズワンコミュニティに長期滞在を希望する人達が出てきています。日本語のできる二人の女性は、コミュニティに滞在しながら、サイエンズスクールのコースも参加希望です。カフェを運営するチョウさん夫妻も1か月以上の滞在を希望しています。
ウドンサからのセミナー参加者も10人近くなり、自分を知るためのコースや鈴鹿交流に来る人達も増えています。コミュニティ同士の交流も進んでいくかもしれませんね!
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11月に活発な動きがある韓国。
今後どんな展開になっていくのでしょうか?
冬には、サンマウル高校の学生たちもまた来る予定。どんどん交流も深まってきそうです。
カンファレンスの様子などを含め、またレポートしたいと思います。
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