PIESSニュース 52

風薫る五月、鈴鹿の山々、街並み、公園、田畑…、緑が目に入ってきます。
さわやかさを感じる今日この頃、いかがお過ごしですか?
今月は、マイライフセミナーの開催や各地から訪問される方がたくさんいましたが、
アズワンコミュニティのやさしい気風に触れてると、なぜか素直になってしまう。
アズワンコミュニティは、囲いのない、隔たりのない暮らしの実現を、
日々実践しながら試みています。では、PIESSニュース 52号をどうぞご覧ください。


★一つの世界はホントにあるの!?★
17日、『やさしい社会フォーラム』2014が鈴鹿カルチャーステーションで開催されました。
環境先進国ドイツの事例発表と共に、「アズワンコミュニティ鈴鹿」の試みを実践報告の
一つとして発表しました。
今回で4度目の来鈴となるエコシティ・エコビレッジ研究者ハーン氏は、関心が益々高まり、研究対象としてアズワンコミュニティを取り上げていきたいと帰国しました。

「ジョンレノンのイマジンの世界は、実現可能?!」


★愛に満ちたコミュニティ★
様々な人達が寄ってくるコミュニティハウスえぐち。
江口さんのがん手術と公子さんの怪我入院が連続したことから展開した、
「囲い隔てのない暮らし」の一コマ。
我が家には離れが点在。他人のない大きな家族のような暮らしです。

「大きな家族のような暮らし」
「降り注がれる大きな愛を受けて再出発」

★なぜだか素直になってくる★
5月は、探訪DAYや「持続可能な社会づくりカレッジ」の開催により、多くの方々が訪問。
参観や懇談会がきっかけに、みなそれぞれに自分の中に目が向いてくるようです。
普段、「仲が良い」「言いたいこと言えてる」「やりたいことやってる」と思っていても、
ふと気づいてみると、相手がどう思うか気になっていたり、遠慮していたり…。
「本当は・・・!?」と自分に聞いてみると、そこには素直な私がいるようです。

「家族のような崩れない親しさを求めて」
「アズワン探訪スペシャル」
「アズワンコミュニティを舞台にカレッジ開催」

★日本各地へ、そして韓国へ★
4月は、九州、静岡、東京、岩手、韓国へと出向いて行きました。
岩手県では、「そもそも社会って何!?」という問いかけから、
新しい社会のあり方に、関心が高まってきました。
その後、岩手県花巻のやえはた自然農園の3名と盛岡の女性が探訪DAYに参加。
遠慮気兼ねのない崩れない親しさへ、何かが動き出しました。
また、韓国、ブラジルから4人の若者がアズワンコミュニティ体験交流中です。
自分を育てようとサイエンズスクールのコースに参加しながら暮らしています。
各地に撒かれた種が、一つまた一つと芽吹いています。

「イーハトーブに「やさしい社会」の種が撒かれた!①」
「イーハトーブに「やさしい社会」の種が撒かれた!②」
「韓国に「やさしい社会」の風が吹く」

「4月26日 PVプロボノ交流会へ参加してきました」

************* 『やさしい社会』の入口コーナー **********
☆マイライフミーティング 「何気ない日常を振り返ってみませんか・・・」
in鈴鹿 6月7日(土)19:00~ 8日(日)
in東京 6月15日(日)

探訪DAY;「アズワンコミュニティを訪ねてみませんか・・・」
6月 7日(土)~ 8日(日)
6月14日(土)~15日(日)*フォーラムつきの特別探訪DAY
6月21日(土)~22日(日)

マイライフセミナー;「やさしい社会への扉」
7月19日(土)~24日(木) 8月12日(火) ~17日(日)
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*配信停止やアドレスの変更は以下のページから出来ます。
http://as-one.main.jp/HP/mm_form.html


*ご意見、ご感想は、下記メールアドレスまで

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PIESSネットワーク事務局
〒513-0828 三重県鈴鹿市阿古曽町14-28 SCS内
E-mail news@piess.net
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韓国に「やさしい社会」の風が吹く

レポート:サイエンズ研究所 小野雅司
(写真は、クリックすると拡大します)

4月23日、岩手県宮古から盛岡、そして仙台空港を経て、韓国仁川空港へ飛びます。
金甫空港駅で、柳相涌さんと待ち合わせて、ソウルに向かいます。
その夜、柳相涌さんが立ち上げた「人間の本生に適した社会研究所」の第一回勉強会でした。

会場は、今年2月に訪問団で鈴鹿を訪れたイ・グァングさんが勤める金融会社の会長室。そんな場所で、「お金の要らない世界」の話をするのも面白いものです。
参加者は約10名。2009年に僕が初めて韓国に来た時に会った青年ミノ君。2011年ザンスの講演会の時に会ったムンさん親子、2012年夏にミネサクラブ訪問団のチェさん、今年2月の訪問団のYMCA総連パクさん、クリ市YMCAイ・スキョンちゃんなど、懐かしの面々が集って来ました。
初めての勉強会ということで、自己紹介や近況や勉強会の持ち方など話し合って、あっという間に時間に。今後は毎月1度寄って、研究資料として「やさしい社会2ー親しさで繋がる社会とは」の翻訳を進めながら、「やさしい社会」の本質を研究していくそうです。韓国社会での研究活動のスタートです。

24日は、江華島のサンマウル高校へ。サンマウル高校とアズワンコミュニティは、国際交流協定を結んで、盛んに交流している間柄。
今年2月には3人の学生とアン校長とハン先生が鈴鹿に来て、その後鈴鹿から二人の高校生がサンマウル高校に交流に行きました。。
サンマウル高校の卒業生二人も、今アズワンコミュニティで暮らしています。

5時間目に全校生徒(1学年20名×3学年=60名)が食堂に集まり、アズワンコミュニティの講演をしました。
熱心に聴いてくれる学生が多くてびっくりしました。質問も積極的。
「縛られたり、強制されるのは嫌だよね?」の問いには、みんな大きく頷いていました。縛りや強制のない、責めら合いもない、親しく、一人ひとりが尊重されるコミュニティの試み・・・、若い感性に響くものがあったように思います。
「夏に鈴鹿に行きたい」「韓国でのマイライフセミナーに参加したい」と学生達から声があがっています。

サンマウル高校を核に、地域にコミュニティを作りたいとアン校長は描いているようです。また、鈴鹿に滞在中の高橋映美ちゃんの親を含め7家族が江華島で土地を探し、コミュニティをつくろうと動き始めているそうです。江華島でのコミュニティづくりとの連携も始まりそうです。

25日から28日、韓国で初めての「自分を見るためのコース」が開催されました。
参加者は、ウドンサ(青年共同体)のチョ・ジョンフン君、リム・ジョンアちゃん、パク・ジンスンちゃん、と研鑽文化研究所のユ・キマンさんです。韓国の活動の中で今、本質的なことに最も関心のある人達が集まりました。
通訳に相涌さんとゆきさんが入ってくれます。

初めて体験する「見る」という世界。自分のことをあれこれ推察したり、考えるのではなく、科学的に「見る」ことで、自分の観方が明らかになり、世界の見え方が自ずと変わっていきます。
本質的に物事を考えていく基礎が培われる課程とも言えましょうか。

このコース後、ウドンサのパク・ジンスンちゃんは2ヶ月のアズワンコミュニティ交流を決めて、5月11日から鈴鹿に来ます。
韓国での内観コースの開催に向けて、柳相涌さんも6月1日からの日本での内観コース参加を決めました。
夏のマイライフセミナーの参加希望者もたくさんいます。開催に向けて準備が始まります。日本からのスタッフなしで、韓国人スタッフでマイライフセミナーを開催出来るようにやっていく方向です。
アズワンコミュニティへの探訪団の企画、「人の本性に適した社会研究所」の活動など、やっていきたいことが目白押しです。
江華島、ウドンサ、研鑽文化研究所の3つの動きが一つに溶け合い、新しい「やさしい社会」の風が韓国で吹き始めたようです。
これからが本当に楽しみです。
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イーハトーブに「やさしい社会」の種が撒かれた!②


今回の岩手での講演会を企画してくれた「あすからのくらし相談室・宮古」の吉田直美さんから熱いメッセージが届きました。
「宮澤賢治の思いが現代のこの地で現実のものになる日が来るかもとの期待を持ちつつ、・・・やさしい社会の種をともに育んでいきたいと思っています」
(写真は、クリックすると拡大します)
貨幣経済、マネー資本主義が行き詰まりを見せ、幸せに暮らしていけない人たちが増加する中、これまでとは違う生き方はないのか、震災後の新しい生き方の選択肢は増やせないのかと模索しています。そんな中で出会ったのがアズワンコミュニティでの生き方でした。

 アズワンコミュニティでは、シガラミのない仲良く親しい間柄、すべての人が愛し合い安心して暮らせる世界、やさしい社会の試み。。。現代の我が国において、こんな桃源郷のような生き方を研究・実験しているというので、一度訪問してみましたが、それでもなかなか「なぜそんなことが出来るのか」つかめませんでした。今思えば、私自身がコミュニティという形にこだわり、そこから思考が始まっていたからかもしれません。

 今回の講演で小野さんから冒頭、「社会って何だろう?」との問いかけがありました。社会は人と人との関わりのある場所であるとの答えは、シンプルであり、本質であると目から鱗でした。つまり、どんなコミュニティであっても、その「形態、スタイル」を問わず、そこに関わる人と人とがどのような関係なのかが重要であるとの示唆でもあったのです。どんなに立派な理念や崇高な精神を掲げたコミュニティであったとしても、そこに関わる人と人とが対立したり、いがみ合っていたのでは、理想的な社会とは言えないのではという本質に気がつくことが出来ました。

 であるならば、アズワンコミュニティでは、いったいどのようにして、人と人とがシガラミなく親しい関係になっているのか。今度はここに興味の関心が移っていきます。今回は小野さんからその一端を伺いましたが、まだまだ聞き足りないとの思いを参加者一同持ったと思います。また、そこでのノウハウがわかれば、遠回りな模索を続けなくてもいいのかもとの期待も大きくなりました。
 そんなこんなで、今、岩手ではアズワンコミュニティからそのノウハウを学ぼうという機運が盛り上がってきています。まずはアズワンコミュニティの研究成果を体感すること、アズワンコミュニティの空気に触れることから始められたらと思っています。そしてPIESSネットワークの一員として、互いに交流と研究が出来たらいいなぁとの妄想が広がっています。
 
 郷土の人、宮澤賢治の思いが現代のこの地で現実のものになる日が来るかもとの期待を持ちつつ、これからもっと学ばせていただければと思っています。アズワンコミュニティの皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。また、小野さんにはお忙しい中、遠路お越しいただきありがとうございました。やさしい社会の種をともに育んでいきたいと思っています。
イーハトーブの地に撒かれた「やさしい社会」の種。
これから、芽が出て育っていくよう、共に歩んでいきたいと思います。
実際にアズワンコミュニティの空気に触れてみたいということで、岩手から鈴鹿に来る動きが具体的になってきています。
岩手と鈴鹿、距離的には離れていますが、心が通じ合えば、距離は関係なくなります。
人と人との親しさは、時も空間も超えてしまいます。

韓国と鈴鹿もそういう関係です。韓国でも「やさしい社会」の芽が成長してきています。
僕(小野雅司)は、宮古を23日早朝に出発し、仙台空港から韓国へ旅立ちました。
韓国レポートを続いて書きたいと思います。(続く)
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イーハトーブに「やさしい社会」の種が撒かれた!①

宮沢賢治の故郷、3年前の東北大震災の被災地でもある岩手県で、4月21日と22日に「やさしい社会の新しい試み」の講演会が開かれました。
「AS ONE = 一つ」という新しい社会のあり方に高い関心が寄せられました。
その様子をレポートしてみたいと思います。
(写真は、クリックすると拡大します)
サイエンズ研究所 小野雅司

「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」という宮沢賢治の言葉が残されています。
「一つ」という精神を受け入れる土壌が岩手の人達にはあるのかもしれません。
この講演会を機に、岩手と鈴鹿の心の繋がりが生まれた手応えがあります。
今回撒かれた「やさしい社会」の種が、どのように芽を出し、成長していくのか楽しみです。

キッカケは、「あすからのくらし相談室・宮古」の吉田直美さんが、昨年1月にアズワンコミュニティを訪れたことから始まりました。
吉田さんは、被災地で困っている人の支援をする事も必要だが、お金に依存しないで、地域で支え合う関係性をつくることが、もっと大事なことではないかという問題意識を持ち、新たなコミュニティづくりを模索していました。
アズワンコミュニティ訪問の感想を寄せてくれました。
ここのゆる~い居心地の良さは何だろう?
このようなストレスフリーな環境はどうしたら出来るのだろう?
誰にとっても生きやすい社会、やさしい社会に必要な要素は何だろう・・・?
色々なことがいまだに頭の中をぐるぐる回っています。

吉田さんは、そのような問題意識の元、今年1月から半年間、「幸せの学び舎ーあすくら学校」を企画しました。その第四回目の講座に、アズワンコミュニティを招いてくれたのでした。


21日夜は、盛岡で、【チーム!ともくら】(ともに繋がり続くくらしをめざして)の集まりに呼んでもらいました。「イーハトーブでよりよく生きることを目的に、思いを語り、聴きあい、ともに学びあい、実践する会」と聴き、出会いを楽しみに参加しました。
6時半からの一品持ち寄りの会食からスタート。最初から和やかな雰囲気です。
やえはた自然農園」の5人も到着です。やえはた自然農園は、宮沢賢治が教鞭をとったという花巻農学校のすぐ側にあり、エコビレッジのようなものを作りたいという藤根夫妻と若者達で営まれています。吉田さんに、夕方4時頃連れて行ってもらい、ほんの少しアズワンコミュニティの事を紹介しただけで、「お金のいらない国みたい!」と、パッと通じるものを感じ、意気投合。急遽、農園の皆がこの会に参集してくれたのでした。嬉しい出会いでした。
15人くらいの参加者と聞いてましたが、蓋をあけると25名以上の大盛況。
吉田さんからの趣旨説明の後、コミュニティの紹介と、コミュニティづくりの核心についての話を1時間ほど。
そこからの懇談会が、和気藹々と、そしてどんどん深く展開していくのです。

「贈り合いって、資本主義の世界でどうやったら実現するの?」
「人と人との繋がりが大事っていうけど、具体的にどういうこと?」
「ゼロから考えるって・・・難しそうだけど、面白い!・・・。そうなるには?」
この会の雰囲気そのものが、どんどんオープンな、溶け合った空気になっていきます。
「岩手でも、マイライフセミナーをやりたい!! 何人集まったらできるの?」
「鈴鹿へのツアーも行きたい!」
岩手でも、自分達が心から願う「やさしい社会」を創れるかもしれないいう希望が皆の心に灯ったようでした。
そこで、吉田さんが「PIESS NETWORK」の事を紹介。「サイエンズ研究所やサイエンズスクールと繋がることで、岩手でのコミュニティづくりが、苦労少なく、やさしく進んでいけると思います」。
懇談会後も、人の輪があちこちに出来、話が尽きなく、帰り難いような雰囲気でした・・・。


22日は宮古の商店街のりあす亭で、「幸せの学び舎ーあすくら学校」の第四回目の講座 でした。「あすからのくらし相談室・宮古」の人達が準備を進めてくれました。
宮古は、沿岸地域で、3年前の大震災で大きな被害のあった地域です。
15時からの第一部には15名ほど、18時半からの第二部には10名が集まってくれました。
復興の道半ばという状態の中、被災者住宅におられる方や復興支援に携わる方もいて、これからの地域づくりを真剣に考えている様子が伝わってきます。 復興事業の現場での人間関係や、お金にまつわる話し合いの難しさなど、切実な問題点なども話題にのぼりました。
問題は、すべて人間問題なのではという問いかけに、ハッとする人や、「奪い合いの連鎖の歴史から、贈り合いの連鎖への転換が可能かもしれない」という希望の光が射した人もいたようでした。


初めて会う盛岡・花巻・宮古の人達でしたが、皆、「やさしい社会」の試みを真剣に受け止めてくれました。そして、初対面とは思えないほど親しくなり、懐かしく、温かい気持ちが湧いてくる出会いでした。

鈴鹿に戻ると、今回の講演会を企画してくれたの吉田さんから、メッセージが届きました。
(続く)
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